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「核兵器は必要悪ではなく、絶対悪」ノーベル平和賞・ヒロシマ被爆者サーロー節子さんのスピーチに震える

2017年12月10日に行われたノーベル平和賞授賞式でのヒロシマ被爆者・サーロー節子さんの力強い演説が素晴らしすぎるので、今さらではありますが紹介します!

サーロー節子さん
広島県生まれ 13歳のときに学徒動員で暗号解読の助手として出向いた爆心地から約1.8キロメートルの場所にあった陸軍第二総軍司令部で被爆。
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九死に一生を得た節子さんは戦後、留学を経て結婚、カナダへ移住し、平和活動に積極的に参加。近年は、ノーベル平和賞を受賞した国際NGO・核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の「顔」として、これまで長年にわたって核兵器の恐ろしさを伝える活動を続けられてきました。

動画は20分程度のもの。youtubeには演説の模様をおさめた動画がいくつか上がっていますが、国内での報道が地味だったせいなのか、残念ながらその内容の割にはあまり観られていないようですね。。。

以下、ハイライトとなる部分を抜粋しますが、ぜひフルでスピーチを見られることをオススメします。どのセンテンスもハイライトと言っても過言でない位の名演説だったので。

八時十五分、窓からの青みを帯びた白い閃光(せんこう)に目がくらみました。体が宙に浮かぶ感覚を覚えています。
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静かな闇の中で意識を取り戻すと、倒壊した建物の中で身動きできないことに気付きました。級友たちの弱々しい叫び声が聞こえてきました。

「お母さん、助けて。神さま、助けて」

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諦めるな。頑張れ。助けてやる。あの隙間から光が差すのが見えるか。あそこまでできるだけ速くはっていくんだ
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聞こえたきた声に導かれて瓦礫からはい出てと、建物にいたクラスメイトのほとんどは生きたまま焼け死んでしまっていました。

人々は異様なまでに傷を負っていました。血を流し、やけどを負い、黒く焦げて、腫れ上がっていました。体の一部を失っていました。
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肉と皮膚が骨からぶら下がっている人、飛び出た眼球を手に受け止めている人、おなかが裂けて開き、腸が外に垂れ下がっている人も。人間の肉体が焼けた嫌な悪臭が立ち込めていたそうです。

最初に目に浮かぶのは四歳だった私のおい、英治の姿です。小さな体は溶けて、肉の塊に変わり、見分けがつかないほどでした。死によって苦しみから解放されるまで弱々しい声で水が欲しいと言い続けました。
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被爆当時の広島には約35万人の市民や軍人がいたと推定されています。原爆によって死亡した人の数については、現在も正確にはつかめていないのだそうです。

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爆心地から1.2キロメートルの範囲内では、その日のうちにほぼ50%が死亡。
それよりも爆心地に近い地域では80~100%が死亡。

即死をまぬがれた人も、被爆して傷害の重い人ほど、その後の死亡率が高かったといいます。
放射線による急性障害がおさまった1945年12月末までの死者は約14万人と推計されていますが、その後も数年間にわたって、放射線の後遺症により不可解な形で何千もの人々が亡くなっています。

▼今この瞬間も、核兵器の脅威は続いている

2現在、世界に核兵器を持つ国は9カ国。7,000発の核兵器を持つロシアとアメリカを筆頭に、核兵器の誕生してから70年以上が経ち、冷戦も終わった現在でも世界には約15,350発の核兵器が存在しています。

サーローさんは「地球上の生命を破壊し、私たちの美しい世界を未来の世代が住めないようにすると脅しています」として、こうした国々を強く批判しています。

核兵器の開発は、国家が偉大さの高みに上ることを意味しません。むしろ、この上なく暗い邪悪の深みに転落することを意味するのです。
こうした兵器は必要悪ではありません。絶対悪なのです。

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▼2017年7月7日、核兵器の終わりが始まった日

2017年7月7日、核兵器の使用・保有を法的に禁ずる核兵器禁止条約が採択されました。
条約の前文には「ヒバクシャにもたらされた苦痛」との一節も入れられ、広島・長崎から72年の時を経て、核兵器の存在を否定する条約が成立したのです。

責任ある指導者であれば、必ずやこの条約に署名するに違いありません。署名を拒否すれば歴史の厳しい審判を受けることになるでしょう。
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残念な話ですが、日本政府は2018年3月の交渉会議では「北朝鮮の脅威といった現実の安全保障問題の解決に結びつくとは思えない」と表明して、アメリカなどと歩調を合わせてボイコットしています。
サーローさんはこのような態度を示す母国・日本を念頭に置いてこう続けます。

核武装した国々の当局者と、いわゆる「核の傘」の下にいる共犯者たちに言います。私たちの証言を聞きなさい。

私たちの警告を心に刻みなさい。

そして、自らの行為の重みを知りなさい。

あなたたちはそれぞれ、人類を危険にさらす暴力の体系を構成する不可欠な要素となっているのです。

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