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日本の教育は真の国際人を育てることができるのか? 〜国際競争力ランキングから見えたこと〜

彩り豊かな毎日を過ごすみなさまへ


今回のテーマは、「今の日本の教育で真の国際人になれるのか?」です。

経済の視点から見て、日本は世界の中でどれくらいの位置にいるのかを知るための指標として、世界経済フォーラムが発表している「国際競争力ランキング」というものがあります。

こちらの記事によると、日本の国際競争力は141カ国中で6位になっています。前年5位から1つランクダウンです。首位は同じアジア圏のシンガポール、3位に香港です。

141カ国中6位なのだから、日本には国際競争力が十分にあるではないかと思われるかもしれません。しかし、日本は興味深い指摘を受けています。

「不十分な教育方法で技能の格差を拡大されている」。また、『批判的な思考能力の教育』の項目が87位とかなり低い順位になっています。総合順位は6位ですが、「批判的な思考能力」が87位という評価を見逃すことはできません。

なぜならば、


批判的な思考能力(critical thinking)


この力を身につけているかどうかが、真の国際人になれるかどうかを大きく左右すると私は思うからです。


批判的な思考能力とは、どのような思考なのか。

criticize(批判する)の意味を紐解いてみると(ロングマン現代英英辞典)

①to express your disapproval of someone or something, or to talk about their faults
②to express judgments about the good and bad qualities of something

私は批判的思考能力とは、②「物事の良い面と悪い面についての判断を表現すること」を適切な場面・的確なタイミングで体現することのできる思考力を指しているのだと思います。

また、文部科学省の資料にはこのように書かれています。

批判的思考とは、証拠に基づく論理的で偏りのない思考・内省的思考・問題解決や判断を支える汎用的スキルである。批判的思考は、1.明確化 2.推論の土台の検討 3.推論 4.行動決定の要素からなる。

ここで書かれている批判的思考の要素とはまさしく、ビジネスの場で頻繁に用いられる「PDCAサイクル」(Plan,Do,Check,Action)のことを意味しているのではないでしょうか。近年のビジネスシーンにおいては、PDCAサイクルをスピード感を持って何度も何度も繰り返すことで問題解決を達成する手法が求められているように感じます。


このPDCAサイクル、そしてそれを支える批判的思考はビジネスだけではなく、人生の様々な場面において必要な能力だと思います。批判的思考で物事を捉える考え方を習慣づけることで、世界に通用する人材としての行動力を身に付けることができるのではないでしょうか。


では、この批判的思考力は今の日本の教育で十分に身に付けられるものでしょうか。おそらくまだまだ学校による格差が多いのが現状でしょう。

2020年度の小学校の学習指導要領の改訂を皮切りに、2021年度に中学、2022年度に高校の改訂が行われます。これにより、従来の教育の知識詰め込み型から、アクティブラーニングに代表される思考型の教育へと変革していくと思われます。


しかしながら、子供達を指導する教員たちの大半が従来の教育を受けてきた人達です。思考型教育の本当の効果が現れるのは、思考型の教育を受けた子供達が指導する側になる時、つまり今から10年以上先のことになるでしょう。


以上のことから、「日本の教育は真の国際人を育てることができるのか」に対する私の出した答えは、今すぐはできそうにないが、年数を経るごとにできるようになっていくだろう、です。



見えなくたって、あなたに感謝!



*Lotus S.A.は、世界に通用する真の国際人を育てたいという理念を持っています。当塾には、香港・アメリカ合わせて10年以上の海外経験を持つ女性講師が在籍しております。将来グローバルに活躍することを夢見る子供達を、Lotus S.A.は心待ちにしています。


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