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共感サークルが退屈でなくなった時-深い他者共感の経験

NVCには共感サークルというゲームのような練習がある。
輪になって、話し手の話を聞き、本人の感情やニーズをみんなが推測して、感情とニーズを本人にプレゼントする、というもの。

実は私はこの練習が「退屈」だった。

自分が話し手の時なら―聞き手に私の感情やニーズを選んでもらわなくても、最後は自分で決めるし。それは自分にとっては既知のものだし。

自分が聞き手の時なら―相手の感情やニーズをいくら一生懸命推測したとて。最終的に選ぶのは本人。そのプロセスは外側から見ても分からないし。そもそも共感サークルは「当てっこゲームではない」し。(「あなたのこと分かってるよ」ゲームだとしたら、そもそもキモい。)

ということで、とにかく発見がなかった。

そんな私が、先日、初めて別の人の主催する共感サークルに参加したときに、今までやっていた共感サークルとやり方のポイントが1つ加わっただけでぐんと視界が開けた経験をした。

ここがポイントかな、というツボがあったので書き留めておきたいと思う。

共感サークルのやり方

  1. 輪になって座り、内側につながる時間を持つ

  2. 話し手が3分くらいで話す

  3. 全員で話し手の感情を推測し、感情カードを話し手に渡す(幾つでも)

  4. 話し手は自分でも感情カードを選ぶ。そして手元に残ったカードの中から、最もしっくりくる感情を3つ選び、全員に伝える

  5. その感情を聞いて改めて今度は全員で話し手のニーズを推測し、ニーズカードを1枚だけ話し手に渡す

  6. 話し手は自分でもニーズを選ぶ(いくつでも可)

  7. 話し手は手元のニーズカードを吟味して、最もしっくりくるニーズを1〜3枚選び、全員に伝える

  8. 全員でニーズを味わう。話し手は、話し手自身のニーズを。聞き手は選ばれたニーズを、「自分自身のニーズとして」味わう

  9. 次の話し手に交代

この8のプロセスがこれまでやってきた共感サークルにはなかったもので、今回私が初めて共感サークルで感動した瞬間でした。

ニーズは普遍的なものです。
話し手のニーズを「自分のニーズとして」味わう、8のプロセスが私にとっては大きな意味がありました。

感情カードだけでは、それは嬉しかったよね、とか、悲しかったよね、という程度の共感でしたが、ニーズを自分のものとして味わったとき、はじめて「ああ、このニーズが満たされたのなら、それは本当に嬉しいことだ!本当に良かったね!」と、相手の心がビビッドに感じられて、つながりを持てたような喜びを感じたのです。

これは他者共感のトレーニングだと思いました。

3人集まればできるので、ぜひお試しください。

オンラインでもできます。
カードを渡す代わりに、手元の感情リスト・ニーズリストの中から選んで、口頭で伝えればOKです。

ぜひ他者共感のトレーニングとして、試してみてください。

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