詩のコラージュ
体の末端が冷えていくことも構わず
脳内で消化しきれなかった今日の日付を噛み砕いていく
寒くて暗い夜道を歩く心地にいつも浸る
溜息が具現化した午前1時
ナイフを持つ方の手はわりとあったかい
寒狩り
他人から溢れる思考を吸い取った邪悪
突き刺すナイフの割れ目から中学生の忘れ物が泡を吹く
そうやっていつも場外から見下ろす君に腹立って
手足の結び目が解ける感覚を共有する
目を瞑っても、呼吸をしても、心拍を刻んでも
頭の悪い自動運動型ロボットにしかなれない私
悔しいという感情を宝箱の隅に押しやって
私は親指しゃぶるドール人形
キーホールダーにしたら可愛いがられたかもしれないねって
笑いながらゴミ収集車に乗ったの覚えてる
あの人と私の間を埋める赤いレーザー光にドキドキした
これが絶対恐怖領域ね
これ以上は近づかないで
と、交通を遮断されたビデオデッキを支配する私
私たちはなにもできない
何ににもなれない
そういうスーツを纏った何者なの
庭に咲く花の名前をスマホで調べた記憶がある
もう忘れてしまったけど
勿忘草は揺れる
忘れてしまった戒めに
雑草の結び目で輪っかを作って首にお通ししましょう
そう
このままゆっくりとです
力を抜いてください
さあ
なにが見えますか?
・・・
2XXX年2月30日
私の目の前、大きくて金色の月がゆっくりゆっくりと回っていくのでした
私は観覧車に乗っているようで
ゆっくりゆっくり上昇して
金色の月もゆっくりゆっくり回転をしていた
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