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痛みと苦しみ、そしてエクスタシー

アヘンから抽出される強力な鎮痛剤モルヒネはギリシャ神話の夢の神
”モルフェウス”からちなんで名付けられた。
夢の神.....

(このnoteは性的な部分について触れますが、その描写そのものが目的ではありません。またタイトルの”エクスタシー”はドラッグのことではなく、”快楽によって我を忘れる”といった状態、現象を指します。
私は双極性障害というメンタルな疾患を持っており、その観点から書きます。)

痛み止めを使わなかった夜

20歳のころ私は親知らずを一度に2本同時に抜いたことがあって、痛み止めを処方されたのですが、試しにその鎮痛剤を服用せずに痛みに耐えうるか試したことがありました。
私の親知らずは根が広がったような形をしていたため、歯科医もノミとハンマーを使って歯を砕いて抜歯していたように記憶しています。
もう顎の骨を通して衝撃が頭蓋骨に伝わってくる感じです。

ただ抜歯中は麻酔が効いていたので、痛みは一切感じませんでした。

夕方抜歯を終え痛み止めをもらって帰宅。
そこから大変な夜が待っていました。
麻酔が切れたあとは痛みとの闘いで夜は眠るどころではなくなったのです。

痛み止めをもらったものの、私はどれほどの痛みが訪れ、果たしてそれに耐えうるかどうかを試してみることにしました。

痛みは心臓の鼓動に合わせるかのようにズキンズキンと襲ってきて、ひたすら耐えるのみ。なぜGive upして痛み止めを服用しなかったのか不思議なくらいです。

たしか夜中の2時くらいでしょうか?
痛みに耐えかねた私はなぜか、その痛みの中で私はマスタ〇ーションをしはじめました。
いったいなぜそんな考えが浮かび、そうしたのか今もって謎ですが。
で、クライマックスに達する数秒間、歯の痛みを全く感じない状態が訪れました。
もうそれは見事に......ほんの数秒ですが完全に痛みは消えました。
ただ、クライマックスを迎えた後はまたすぐに痛みが戻ってきましたが。
その後もひたすら痛みに耐え、朝を迎えるころようやく痛みが少し収まってきました。

性的欲求のないオルガズム

それともう一つ別の体験をお話します。
社会人になって間もなく、24歳ころのこと。
私は残業で誰もいないオフィスで書類をカウントをしていました、黙々と数を数えていたのですが、何度数えてもあるべき数と合わない。
10や20ではなく、100、200という単位でカウントしてたと記憶しています。

何度目かのカウントを終えて、依然としてあるべき数と合わないことが引き金となって、私はなぜかオルガズムに達してしまいました。
スーツ姿で立って書類をカウントしている状態でです。
私は唖然としました。精神的なストレスを感じていたものの、体は特に変化や異変があったわけではなかったのに。突然.....

どうして?
性的な興奮や刺激があったわけでは全くないのになぜ?と。

私の勝手な解釈では、その書類の数が何度数えても違う結果となり、相当なストレスとなって私に襲い掛かっていたのでしょう。
そのストレスから解放されるために、脳が防衛手段としてオルガズムを起こしたのではないかと。

私はそのあと、これ以上の深追いは良くないと、その仕事を切り上げて帰宅したように記憶しています。

この2つの体験、親知らずの件も、この書類のカウントの件もいずれも私がまだ精神科とは無縁の時に起きた出来事です。

今の私の状態

私は、1年くらい前まで、そう状態、あるいは元気な状態でしたが、そこから徐々にうつ状態に入って行ったようです。

だんだんつらい状態になって来て、最近は”消えたい”、”生きている意味がない”と思うことも頻繁になってきています。
主治医にはその辺の事情を伝える機会がまだなく、薬の処方についてはこういう状態になる前の内容のままです。夜に2種類の薬を1錠づつ服用しています。

特に辛さが目立ってきた1カ月くらい前からでしょうか?正確に言うと”今も”なのですが、私は不思議な状態にあります。

何が不思議な状態かと言うと、かなり心情的にはつらいのですが、性的な欲求が湧き起こるのです。
ただ、相手が必要かというとそういう感じではなく、快楽だけ味わいたいみたいな、そんな感じなのです。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、心理的にもうしんどくって、それを何とか緩和するために性的な快楽を求めているとしか思えません。

つらさを忘れるめのエクスタシー?


頭の中でうずまくあまりに悲観的な思い、繰り返し繰り返し再生されるネガティブな考え、その重圧から解放されるために。
性的な欲求というよりも、脳の中に快感を生み出す物質を放出するために、そうするしか術がない、という感じです。
でもそういう行為に及んでも、ネガティブな考えは完全に払拭されはしません。
事後にすぐよみがえってきます。

あまりにつらい状況だとこういう事ってありうるんでしょうか?

不思議なのは、私が数年前深いうつ状態(現在よりずっと重いうつ状態でした)にあった1年半ほどの間は性に関しての興味を完全に失っていたということです。
それと比較すると今のこの状態はいったいなんなのでしょう?


こうした苦しみや痛みから解放される手段として、まるで麻酔と同じような効果を脳が勝手に引き起こしたり、あるいは脳が要求したりっていう事ってあるんでしょうか?

精神疾患ではなくとも、現実のつらさや苦しさを緩和するために、ある人はアルコールを利用するかもしれませんし、また極端な場合ドラッグや麻薬を使用するケースもあるかもしれません。

ただ、私は以前主治医に精神薬を服用している状態でのアルコールは禁止されたことがあり、そして喘息持ちなので酩酊するほどの量のお酒を飲むことはできません。
お酒がダメだからと、違法な手段で快楽を得るわけにもいきません。

またうつ状態に限りなく近い状態、あるいはうつ状態だと、気分転換する手段をとるような気力も湧き起こりません。
例えば、旅行に行くとか、ドライブするとか、買い物に行くとか、そういったことをする気力が全くわかない中で、気分転換というより、一時的であれ脳に麻酔をかけてしまいたいという衝動にかられ性的な行為に及んだような気がしてなりません。
いや、性的な快楽によって精神的な苦しみを一時的に緩和したと。

脳のシャットダウン機能?

ふと思うのですが、精神薬って多かれ少なかれ、このエクスタシーやらオルガズムに通ずる効果をもっているのでは?などと思ったりしてしまいます。
薬を単に苦しみを軽減する物質として見た場合です。
もしかしたら、私が今の状況を医師に全て伝えて薬の量が増えたら、エクスタシーで楽になろうと思わなくなるかもしれません。

私は医師でも薬剤師でもないので科学的な根拠はありませんが、性的な快楽とある種の精神薬は結果として同じ効果をもたらしている部分もあるのでは?と。
このあたりの事情をネットで調べてもみたのですが、変な誤解を生みだしてもよくないので言及はしません。

ランナーズハイや気絶とか、私には経験がありませんが、脳の機能には一時的であれシャットダウンするような機能がもともとついているのでは?と、そんな風に思います。
いや、もしかしたらシャットダウンではなくモルフェウスが夢を見させてくれているのかもしれません。



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