「暖かくしてね」に愛を込めて
時節柄、そんな言葉を、よく発するようになった。
離れて暮らすあの人へ、かけがえのない家族へ、古い友人へ。
寒ければ防寒するのは当たり前。
だけど、「自分を暖かくする」って、大人になればなるほど、意外と疎かにしてしまうこともあると思うのだ。
寒さだけじゃない。
ちょっとした無理や負荷をかけた結果、自分を犠牲にしてしまうことって、誰しもあるのではないか。
誰かのために、よりも、自分だけのために、の方が難しかったり、億劫に感じてしまうことって、あるよね。私にとってそれは、たとえば、果物の皮を剥き、盛り付けることもそうだ。(誰かが果物の皮を剥いてくれることに、すごく愛を感じる)
卵焼きを巻くこともそうかもしれない。マグカップに割り入れて、溶いてレンジでチンしちゃったりしがち。(それもそれでちゃんとマグカップオムレツ、なんてレシピがあるのだけど)
そういえば、貼るカイロは自分のためには使えない気がする。人には使って欲しいのに。
なんだか、「自分のために何かをする」って、実はけっこう難しい年頃‥?なんて思う一人暮らしの社会人3年目です。
たとえば、どんなに忙しくても、昼休みにチョコレートをひとつ溶かすとか、1人だけど入浴剤を入れちゃうとか。自分のために熱いお茶を淹れる、とか。
そういう自分の取り扱いの積み重ねが、自分の機嫌をとることに繋がるのかもしれない。
そんなことを考えつつ、
実はとても身勝手かもしれないけれど、
私は大事な人たちに、
「寒くなったから、暖かくしてね」
と伝える。
精いっぱいの愛と、すこしの自戒も込めて。
貴方もご自愛くださいね。