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会計士と監査役

公認会計士がどんな資格かって一般的にはあまり理解されてないように思う。
税理士とどう違うのか、ちゃんと説明できる人は少数派じゃなかろうか。
高校生に「税務は税理士でも会計士でもできるけど、会計監査ができるのは会計士だけ」って若干端折った説明をしたら「監査役とは違うの?」って聞かれて逆に「監査役を知ってるんだ!凄いな、この子」ってびっくりしたのはもう遥か昔の懐かしい思い出。

確かに監査役も会計監査をする。じゃあ会計士の監査は何が違うのかっていうと…
・会計士は「独立した第三者の立場で」監査する。
とはいえ、監査報酬は監査を受ける会社からもらうわけだし、会社法では会計監査人も監査役と同様、株式会社の機関と位置付けられていることもあり、「本当に独立した立場?」という、うっすらとした疑念はあるかもしれない。そのあたりの議論はまた改めて…

・会計士は資格が必要…というか資格そのものだけど、監査役は特に資格を持ってなくても、株主総会で選任されれば誰でもなれる。
だからといって誰でも選任してもらえるわけではないので、どうしても監査役になりたければ自分で会社を作るべし!
その場合は誰かを代表取締役に仕立て上げるという面倒な課題が浮上してきます…

・監査役は「取締役等の職務の執行を監査する」(会社法)のが任務なので、会計監査だけじゃなくて業務監査も行う。(登記すれば会計監査に限定することもできる。)
業務範囲が広くて大変…だけど、会計監査を会計士に任せてしまえば楽になるのもまた事実。

・上場企業や一定規模以上の大企業は必ず会計士の監査を受けることが必要。監査役の監査は…監査役を設置している会社が受けるべし。

細かいこと(監査法人とか、監査等委員とか、監査役会とか…)を抜きにすると、そんなところかな。

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