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おでんわこわい

固定電話恐怖症との言葉を巷でよく耳にし、目にする。正直、私は“電話”が怖い。固定も携帯も公衆も怖い。電話そのものが怖いのではなく、通話が怖い。
通話という行為に抱く感覚は50%怖い・50%死ぬほど苦手、で形成されている。

相手の声が近いこと、表情や態度が見えないこと、情報の伝達手段が声しかないこと、着信があった時にギョッとしてしまうこと、あたふたして話してしまうこと、が苦手とする主な理由。

これは通話相手との親密度はそこまで関係なく、誰に対しても着信があればギョッとしたり、あたふたして話している。

苦手なのは、「普段から人と電話をしない」からとも考えられる。

よく、毎日誰かと電話して、そのまま寝落ち。みたいな習慣のある人がいるが、私にとっては絵空事のような習慣だ。シンジラレナーイ、と私の中のペリーが来航して叫ぶ。


思えば、テキストだけでやり取りすることが増えた。多分私の世代が、自宅の固定電話から友達の家の電話にかけて「あ、○○ですけど、△△くんいますか?」の最終世代だろう。

連絡を取ることの手段が電話からメールになり、私ももっぱら連絡はメッセージアプリで、文章化すると長くなる内容もテキストで送信してしまう。そんな電話離れゆえの慣れなさが電話に出る時に表れる。

何より、電話することで「相手の行動を制限して、時間も共有させてしまう」みたいな思考が強くて、非常に気を遣う。申し訳なさが勝ってしまう。

脳波で伝えたい情報が正確に伝わるテレパス通信が可能になる時代まで、冷凍睡眠するとしよう。

おやすみなさい。

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