[ミニ小説]何もない日が特別に (235文字)

何もないカレンダーの日付につける記念日のマーク。


特別な日が増えた。


今まで通り過ごしていたはずの景色も、見えなかった感情も、今なら分かる。


何の意味もなかった8月14日に、僕たちは一緒に色彩を加えた。


少し雨が降る公園を歩きながら、あなたは呟く。

「ねえ、私たちってどんな関係かな?」


僕は彼女を、不安にさしていたのではないかと思った。


僕は答える。「僕は真剣だよ。」


あなたは言う。「じゃ、これからも一緒にいてね。」


大きな雨の粒と小さな粒が落ちてくる。


雨はなんていい天気なんだろう。


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