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2008年、マレーシアのボルネオ島のコタキナバルでみたビリアン【ウリン】の桟橋

ボルネオ島南部のインドネシアでは、ウリンといい、日本では”ウリン”の方が通りがいい。
木材の通称名は、その地域によって変わる。

ウッドデッキで”ウリン”といわれる有名なハードウッドは
(フィリピン)Tambulian
(マレーシア・サラワク州・サバ州)Belian
(ブルネイ)Belian,Belian batu
(インドネシア)Ulin,Belian,Onglen,Kayu besi
・・・・熱帯の有用樹種(社団法人 大日本山林会刊)・・・・
さらに、複雑なのは、ビリアン(ウリン)として重宝されるのが、学名Eusideroxylon zwageri  だが、ボルネオ北部にEusideroxylon malagangaiという亜種がある。両方ともビリアンと総称するようだ。
Eusideroxylon malagangaiの方が、少し耐久性が低いようだ。

コタキナバルの漁港で、地元の人に聞くと、この材種はビリアンで15年前に作ったといった。面白いのは、ここマレーシアでは、ビスを使わず、道穴あけて釘を打ち込むのだ。



一か所、穴が開いてたので、重いものでもぶつけたのか?と思ったわけだが。

近づいてみると、腐朽の様だ。下の根太も灰褐色になっている。いわゆるハードウッドの腐朽は、様々な形状があるが、型崩れすることなく、構造用耐力が落ちることが多い。ソフトウッドのように、明らかな腐朽にみえないということが、一見高耐久に見えるというきらいもある。

新木場で著名なハードウッド専門店さんの、材種説明。かなり専門的にまとめられていて、さすがというしかなかった。


ビリアン(ウリン)は、内部に多量のポリフェノールを含有しており、また吸水率が異常に低いのが、高耐久性を維持できる理由ではないかと思う。




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