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ベトナムノマド生活のメリットとデメリットをハノイ在住者が徹底解説!

最近デジタルノマドやリモートワーカーの間でベトナムの人気が高まっています。そこで私が現在住んでいるベトナムでのノマドワークについてメリットとデメリットを解説します。個人的にベトナムはおすすめである一方、いくつかデメリットもあり注意が必要です。

ベトナムでリモートワークしたいと考えている人はぜひ参考にしてください!

ベトナムでノマドするメリット

カフェ天国

ベトナムはよく「カフェ天国だ」と言われます。実際にベトナムではカフェの隣にカフェがあるほどカフェで溢れかえっています。カフェが潰れてはそこに新しいカフェが誕生します。特に、ホーチミンやハノイのような大都市では、お洒落で快適なカフェが至る所にあります。

また、ベトナムのカフェではコーヒーをはじめ、様々なドリンクをリーズナブルな価格で楽しむことができます。しかも、日本とは異なりベトナムのほとんどのカフェではWiFiが完備されていて、気軽にノマドワークできます。ボロボロのフォーの店でもWi-FiがあるくらいなのでWi-Fiのないカフェなんてベトナムではすぐに淘汰されると思います。

しかし、ベトナムのカフェもひとつ難点があります。それは、時としてカフェ内が騒がしくなり、集中して作業するのが難しくなることです。ベトナム人は声が大きい人が多いので、仲間内での会話が始まるとたまに耳を塞ぎたくなるくらいのボリュームになることがあります。そのため、カフェで集中して作業したいなら、ノイズキャンセリングイヤホンを持参するか、静かな時間帯(早朝や夜遅く等)を狙ってカフェを訪れるといいでしょう。

でもやっぱりベトナムのカフェは居心地が良いんですよね。古典的なフランス植民地時代を彷彿させるようなカフェから、モダンでスタイリッシュデザインの新しいカフェまで、あらゆるニーズに応えるカフェが存在します。そしてコーヒーを片手に、ベトナムの街の活気や風景を眺めながら作業をするのはなかなかに風情があり落ち着きます。

ベトナムのカフェを訪れると日本のスタバのような感じでパソコンで作業をしている若者が多いことも分かります。特に制限時間なども設けられていないので皆ゆっくり作業にいそしんでいます。日本だと2時間制とかプレッシャーがかかるカフェもありますがベトナムではそこまで気にする必要はありません。

Wi-Fiのないカフェなどないので安心してほしい

安価な生活コスト

ベトナムも最近物価が上がってきていますが、それでも日本に比べたらまだまだリーズナブルです。食事もローカルなら1食200円でもお腹いっぱいになりますし、日本食のお店に行ってもべらぼうに高いことはありません。普段はローカル店で食べてたまに日本食や韓国料理を食べるくらいであればやっぱりベトナムのほうが食費は安く済みます。自炊したって全然OKです。

特にノマドワーカーが気になる住居のコストに関して言えば、ベトナムはもちろん日本よりは安いですが思ったほど安くはないのかなという印象です。例えば多くの日本人が住むであろう家具付きサービスアパートであれば立地にもよりますがハノイやホーチミンの中心地なら5万円くらいはかかるのではないでしょうか。もちろん日本みたいに初期費用で20万円以上持ってかれるなどの心配はなく基本的に家賃のみを払えばいいので余計な出費はないです。

でもやっぱりマレーシアとかだと5万円あればコンドミニアムに住めるらしいので住居のコスパについてベトナムは東南アジアではそこまで良くもないのかなあといった印象です。

ダナンやニャチャンなどであれば家賃をもっと抑えて良い部屋に住めるので、ノマドワークするならハノイとホーチミン以外で検討するのもアリだと思います。特にダナンやニャチャンはベトナム屈指のビーチリゾートで、海辺でココナッツジュース片手にPCカタカタなんていうノマドの理想形みたいなこともできてしまうでしょう。

これは200円くらい

快適な気候

ベトナムは北部から南部にかけて気候が大きく異なります。個人的にオススメなのは、年間を通じて温暖な気候である中部や南部の都市です。ホーチミンやダナンのような地域では寒さをほとんど感じることなく、年中暖かい気候の中で生活できます。

私はハノイに住んでいるのですが、ハノイは夏は汗が噴き出るようにジメジメした暑さで冬はジャンバーを着るほど寒いです。また天気もあまり青空が見えず常に曇っています。ハノイに住んでいるとダナンやホーチミンの青空が恋しくなる時があります。ホーチミンにはハノイの人を始めベトナム各地の人々が住んでいるのに対し、ハノイではベトナム北部以外の人々をあまり見かけないのも何となくうなずけます。

また、ハノイでは深刻な大気汚染の問題もあります。実際にハノイに住む多くの人々は外出時にマスクをして出かけることが多いです。ハノイはたびたび大気質指数(AQI)が世界ワースト1位になったりするので、やはり健康面を気にするなら別の都市のほうがいいかなと思ったりします。

個人的な印象ですがダナンやホーチミンなどの温暖な気候であれば自然とエネルギーが湧いてきて仕事のやる気もみなぎってきそうな気がします。

ホーチミンは天気がいい

治安の良さ

ベトナム生活のもう一つの大きな魅力は、比較的良好な治安状況です。もちろん日本に比べると治安が良いとは言えないかもしれませんが、東南アジアの中であれば治安は良いほうに分類されると思います。スリやひったくりなどもあるにはありますが身の回りでそのような危険をあまり感じたことがありません。

私は頻繁にカフェに行くのですが、ベトナムの若者も日本と同様パソコンを机に置きっぱなしにしてどこかに行ってしまう人も多いです。もちろん盗られるリスクもあるのでなるべくパソコンなどの貴重品から離れる時間は最小限に抑えたほうがいいと思いますが、現地の人もこんな感じなのでそこまで過剰に心配するほどではないのだと思います。カフェの机にMacBookを置いて1時間以上席を離れてる人もいるくらいです。(もちろんなるべく席を長く離れないほうがいいに決まってますが。。)

また、観光地や主要都市では夜遅くまで人々が街を行き交い、店舗が開いていることが多いため、夜間でも一人で歩いていても比較的安全です。もちろん細心の注意を払う必要はありますがベトナムで夜間に外出して怖いと思ったことはありません。むしろ日本で夜中にたむろしているDQNのほうが怖いです。

ただし、治安と関係はないかもしれませんが交通マナーは最悪なのでバイク、車、バス、トラックにひかれるリスクは高いと思います。タイやマレーシアなども交通マナーはあまり良くないと聞きますが、ベトナムのハノイでは逆走したり歩道を滑走しながら歩行者にクラクションなどは当たりまえなので個人的にはベトナムの交通マナーは東南アジアワーストレベルかなと感じます。

とはいってもやっぱり生活していて治安が悪いと思うことはあまりないのでそこまで心配する必要はないです。

カフェでは安心して

ベトナムでノマドするデメリット

ベトナムでのノマドワーク生活は数多くの魅力がある一方で、いくつかのデメリットも存在します。

長期滞在の難しさ

ベトナムは多くのデジタルノマドにとって魅力的な場所ですが、長期滞在をするにはいくつかの障壁があります。現状、ベトナムにはマレーシアやタイのようなノマド向けのビザ制度が存在しないため、多くの場合、最大で90日間の滞在が可能なe-visaに頼ることになります。定期的にビザを更新する必要があり、いわゆる「ビザラン」が必要になる場合があります。

ゆっくり腰を据えて数年間滞在したいという場合ベトナムは向かないかもしれません。ただ、最大90日間というのは逆に手軽で、タイ、マレーシア、フィリピン、バリ等、数カ月ごとに色々な国を回りながらノマド生活を送るのであればベトナムは全く問題ありませんし物価も安いのでおすすめです。

交通マナーが最悪

ベトナムの交通事情は特に大都市では劣悪です。歩道をバイクが走る光景は日常茶飯事であり、歩行者としては常に周囲を警戒する必要があります。歩道を歩いているのに歩道を滑走するバイクに邪魔だとクラクションを鳴らせれます。特に通勤時間は歩道をバイク集団が埋め尽くすこともあり、歩行者に歩行する権利はありませんし、当然車体をぶつけられても謝罪は一切ありません。また、交通事故が起こった場合、大きな事故でもなかれば当事者間で示談することが多いため、外国人は言葉などの理由から不利になり泣き寝入りする可能性も高いです。

またベトナムでは乗り物が大きければ大きいほど偉いという文化があります。トラックやバスはベトナム交通界の百獣の王なので、バイクや車以上に危険運転をします。彼らは視界にバイクや車が入ると大音量のクラクションで威嚇し邪魔者を排除します。たまにクラクションにびっくりして転倒するバイクもいます。反対車線を埋め尽くしながら追い越しをしてくるトラックが目の前に現れてよく絶望してます。

日本でいう煽り運転がベトナムだと当たり前みたいな感じですね。

先ほども述べた通り交通マナーは東南アジア最悪クラスと個人的に考えています。クラクションの量も他の国の比ではありません。でももしかしたらインドよりはマシかもしれません。

歩道でも歩行者に人権なし

交通インフラが未発達

ベトナムは、交通インフラが発展途上です。特に地下鉄などの公共交通機関は限られており、主にバス、タクシー、バイクに依存することになります。一応地下鉄もハノイのほんの一部で開通していますが路線が限定的すぎてこれまで一度も利用したことはありません。ホーチミンですらまだ地下鉄が一つも開通していません。「今年開通予定!」というニュースをこれまで30回以上聞いて期待して、みんな騙されてきました。オオカミ少年状態なのでもはやベトナムの人々は地下鉄にほぼ期待していないと思います。空港鉄道なども計画自体はありますが数十年は先の話となりそうです。

また道路も水はけが悪く雨が降ればたちまち道路が大海原になります。雨の中でもバイクや車が歩行者を横切る際に減速などは一切しないので運が悪いと大量の泥水をかけられます。歩道もバイクがいつも走っているからなのか建設に予算がかけられないからなのか分かりませんが非常にボコボコで歩きにくいです。飲食店は道路の排水溝にスープとかの液体を直で捨てるので、それが理由からか分かりませんがネズミやGも道にめちゃくちゃ多いです。

もはや鉄道博物館と化した未開業の駅

まとめ

ベトナムでのノマド生活は個人的な意見ですが上述の通り良い面も悪い面も様々です。日本と大きく異なる非日常を楽しみたければベトナムは良い選択肢になると思います。バンコクやクアラルンプールほど発展はしていませんが、かといって未発展というわけでもない丁度いい感じと捉えることもできるかもしれません。

やはり総合的に見るとタイやマレーシアと比べても物価が安いのでお洒落カフェでノマドっぽいことをしたいのなら良い選択肢になると思います。まずは一度ノマド兼旅行で来てみて合わなければすぐに他の国に移動すればいいですし、気に入れば少し長めに滞在してみるのがいいのではないでしょうか。


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