夢日記

2021年から戦時下の田舎の家族に疎開してきたわたしと少女。
もう一人の少女は、小説をずっと書いていた。少女は度々いじめられる。体育の授業中、あんバタトーストになって萎びていたのを助けたのがきっかけで仲良くなった。
疎開先の食卓で、父親や子供らが小説なんぞと少女を笑いものにした。わたしは小説と少女が笑われていることが許せなかった。
それで、「おとうちゃん、私も小説なんぞと思っていました。しかしこれがすごいのです。タバコ、酒、そして女」などと言った。父親はきゅうに赤くなり黙ってしまった。その隙に子どもたちにも聞かせる。「女と男がいたらどうなると思う? 小説にはそういうことも…あっ、まあでも無理に読むものじゃないしね、失敬」とかなんとか言って少女の小説への虐めは一時的にやんだ。しかしいちばん小説を貶し、少女を貶したのは私ではないか。隣の少女を見やることができなかった。
後日、少女が書いた小説を見せてくれた。その本が、「忘れられた嫁たちの豆」だった。

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