自殺をうむ社会

先日、帰宅のため電車に乗ろうとしたところ、電光掲示板に目が留まりました。

「人身事故のため、運転見合わせ」

その表示をみて、私は正直「またか……」と思いました。

大学に通うようになり、電車を頻繁に利用するようになってから何度かこんな現実に直面してきました。駅のホームは意気消沈した人たちであふれ、イライラを他人にぶつけようとする人もいました。そんな情けない大人の姿を何度も目にしてきました。

例えば、貧乏ゆすりをしながら大きな声で愚痴を言い続ける人、駅員に怒鳴りつける人、満員電車の中で他の乗客に喧嘩を売る人。

そんな場面に遭遇するたび、「あんたたちが怒りをぶつけるのはそこじゃないだろ」と思ってしまいます。すべての原因は一つの命が失われたことにあります。そのことをまず考えなければいけません。

もちろん自殺をした本人にも責任はありますが、私たちが考えなければいけないのは、彼らにそうさせてしまった環境ではないでしょうか。彼らは自殺という手段でこの世界の生きずらさを社会に訴えています。人々が普段見ないようにしている現実を直視させるのです。

私たちはこの現実を見過ごしてはいけません。考えもせず自分の周りに怒りをぶつけている人は大人とは呼べません。イライラする気持ちもわかりますが、もっと大きなことに怒りをぶつけるべきなのです。

毎年多くの人が自殺でなくなっています。私たちはその事実に向き合い、少しでも状況を改善することで、亡くなった方々を報いることができると思います。

#エッセイ #大学生 #自殺

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