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30代社会人のための大学院留学奨学金

ハリーポッターやウォンカのロケ地にもなっているLeadenhall Market.
とても素敵だけど思ったより規模が小さくて特に見るものもなく、滞在時間5分くらい・・・期待しすぎた(笑)
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お久しぶりです。
あまり更新をしていないのに、フォローしてくださる方がいてうれしいです!
現在はTerm 2の課題、試験がすべて終わり、ようやく卒論(と就活)に集中できるようになりました。
学校生活や授業についても書いていきたいところですが、ようやく重い腰をあげて、奨学金について記録したいと思います。
私(30代、女性、イギリス大学院のみ志望、2023年9月留学開始希望)が奨学金に応募したのは2022年8月~2023年3月の間の出来事ですので、その時点でのお話になります。
最新の情報は各団体のウェブサイト等でご自身で必ずご確認いただくようにお願いします。
なお、30代が応募できる奨学金として記載していますが、もちろん20代の方も応募可能なのでご参考にしていただけると思います。

社会人大学院生の奨学金の難易度

応募段階や留学開始時点で20代の方は、応募できる奨学金は多いと思います。
一方で、私のように30代に入ってしまうと、急激に少なくなります。
そもそも応募資格を満たさなかったり、応募できたとしても例えばあとで記載する伊藤国際教育交流財団は、応募年の4/1時点で30歳以上の場合、なぜいま留学が必要なのか、追加の書類を用意する必要があります。
日本学生支援機構(JASSO)も、修士課程の場合は35歳という年齢制限があります。

よって、奨学金を使って留学を考えている方は、20代のうちに留学が開始できるように戦略的に計画を立てることができると最高です。
ただ、私のように急に思い立って留学を決意する方も多くいらっしゃると思うので、以下に私が実際に応募した団体について時系列順に記載します。
奨学金は、大学院出願よりも前から始まります。
私は2023年9月からの留学希望、出願は2022年10月〜ですが、奨学金は2022年夏からひたすら応募を続けました。
各団体の詳細な説明や準備が必要な内容はいろんな方のブログ等に記載されていますし、ご自身で当該団体のウェブサイト等でご確認いただくのがベストかと思いますので、私が応募プロセスで思ったことのみを簡単に書いていきます。

各種奨学金情報は下記のサイトだったりひたすら検索したりでみつけていました。

2022年8月:伊藤国際教育交流財団

私が一番最初に応募した団体で、8月中旬頃が書類提出期限でした。
後々調べたら、もう少し早い締め切りで30代社会人でも応募できる団体があり、がっかりしたことを覚えています(ごめんなさい、名前を思い出せず、探してみてください・・・)。

伊藤国際教育交流財団は、先述の通り、30歳以上が応募するにはかなりハードルが高いです。
実際に30歳以上で合格者が出ているのかは知りませんが、私としては、年齢を理由に紙一枚追加で書類を出させる=基本的に合格を出さない、と理解した上で、応募しなければ合格もしないと考えてダメ元で応募しました。
それでも、本団体の書類準備はかなり根気が要ります。
なんと、書類の大部分を手書きで書かなければいけないのです!!!!
具体的には、願書を手書きで書く必要があり、願書には自身の個人情報や応募理由等が含まれます。
手書きなので、修正テープを使うのも憚られ、書き直しては応募を断念しようと何度も何度も思いました(笑)
ただ、奨学金金額が米ドル建てでかなり大きいので、どうにか初志貫徹?で書き上げました。

もう一点注意すべきは、推薦状が必要書類に含まれていることです。
イギリス大学院の場合、大学院への出願は10月以降ですので、そこだけに目を向けていると8月の本財団宛提出期限に推薦状が用意できていない事態が考えられます。
本財団に応募する場合は、推薦者の選定、推薦状の依頼等をかなり早い段階で進める必要があるのでご注意ください。

私は結局書類選考すらも通過できなかったのですが、それでも、8月のこの時期に自分がなぜイギリス大学院で勉強したいのかを言語化することができ、また、その後の奨学金への応募もこの時に作成した書類をブラッシュアップしていくことができたので、良い機会だったと考えています。
そのため、時間に余裕がある方にはおすすめします。
ただ、手書きは本当に地獄です!笑

2022年10月:日本学生支援機構(JASSO)

こちらも先述の通り修士課程は35歳、博士課程は40歳という年齢制限があります。
採用人数としては一番多いので、倍率的にはそんなに高くないのではないかと思います。
ただ、こちらも書類の準備が超大変です。
手書き・郵送でなくオンラインで完結するので伊藤国際教育交流財団に比べたら全然マシですが、準備する書類が多く、国の団体なので募集要項や書類作成に細かい規定が多々あり、最新の注意を払ってそれらを読み込んで準備する必要があります。
推薦状も、推薦者本人でシステムからアップロードしてもらう必要があり、これもまた大変で、大学時代の教授がお忙しくてなかなかスムーズに対応いただけず、直前までひやひやしていました・・・
一方で、内容としてはごく一般的なものと思います。
国の予算で賄われていることもあり、日本という国、そして日本社会に将来貢献する人材に奨学金を与えたいという明確な理由がありますので、いかに自分が日本のためになるかをアピールすることが重要だと思います。
ちなみに私は奨学金関連情報をTwitterでも探していたのですが、書類選考の合否発表時に、MBA志望で書類落ちしたという複数のツイートを見ました(合格ツイートをわざわざしない人もいますしそもそも非公開アカウントの方が多いだろうし統計的な情報は当然わかりません)。
MBAがダメということはないと思いますが、何を専攻するにしてもその勉強がどう日本の発展につながるかはやはり最大限に強調すべきと思います。
なお、Twitterは良い情報源ですが自分が落ちた奨学金に受かってる人を見つけるともれなくメンタルやられます。笑

私は最終的にこちらの奨学金を利用することになりました。
面接については詳しく記載することが禁じられているため詳細な記述は避けますが、言えるのは「書類がすべて」です。
書類で記載した内容と辻褄を合わせて、熱意をもって伝えることができれば、きっとうまくいきます。
一部の方のブログでは、圧迫面接だったというような記載も見受けられましたが、私の場合はそのようなことはまったくなく、むしろ社会人として実務経験がある状態での留学を後押しいただきました。
なお、本奨学金は留学前に必ず退職をする必要があります。
休職等、会社に籍を残した状況では奨学金を受給できませんので、ご注意ください。
ロンドンで社会人経験のある大学院生も多くいますが、省庁・企業派遣以外では、休職して来てる方には会ったことはなく、私の知る限りはみなさん退職して渡英してる方がほとんどかと。

受給金額等はウェブサイトでご確認いただければと思いますが、2024年度奨学生から大幅に減額されています。
採用者数が増えているわけでもないので、単純に予算が減ったということなのでしょうか?
私は受給している身なので、いただけるだけ大変ありがたくはあり色々言いたいけどとやかく書くことを自制しますが笑、それでも急激な円安により自費は数百万円程度発生していますし、ロンドンの物価を考えれば全くフルカバーできる金額ではありません。
また、学費等大きな金額も、まずは自身で立て替えて、後からJASSOに申請・支給されますので、それなりの金額が手元にある必要があります。
ちなみに、イギリス学生ビザ申請の際も、留学できるだけの資金があるかを確認するために残高証明書をランダムに求められることもあります。
ですので、イギリスやアメリカなど学費が高額の場合、JASSOの奨学金だけで留学を賄おうとするのは大変危険です!

2022年10月:平和中島財団

金額的には小さいですが一縷の望みをかけて応募しました。
応募書類がすごく少ない、むしろこれだけでどうやって判断するの?というくらいで、案の定書類落ちでした。
どなたかのブログで、理系の方が採用されやすいというのを拝見した記憶があります。
真実は定かではありませんが、時間に余裕があってとりあえず出せる人は出してみてもいいかと。

2022年10月:CWAJ

こちらは女性のみを対象にした奨学金です(障がいのある方向けの奨学金もあります)。
書類準備は、英語であることを除けばごくシンプルですし、大学院出願に使用する文章を使いまわせるような内容です。
一方で、推薦状はこの団体独自のフォームに英語で入力する必要があり、大学院出願や他の奨学金で使用する推薦状を使いまわすことができず、その点は推薦者に追加で負担をかけることになります。
面接はオンラインで先方は15人くらいいますが質問者はネイティブ一人のみです。
採用人数は2名と少ないですが、この奨学金は併用不可のため、繰り上げになる可能性も多いと思いますので、推薦状以外は負荷が少ないですし女性の方はぜひ応募を検討されると良いと思います。

2022年10月~2023年1月:ロータリー財団

世界中に拠点を有する慈善団体?です。
この団体の強みは、留学先のロータリー財団や留学生同士のコネクションを作れる点だと思います。
応募時期や書類のフォーム等は、日本国内にいくつもある地区ごとによって異なりますので、8月くらいから前年度の状況を確認することをおすすめします。
募集要項も異なるので、必ずご自身の関連のある地区(通学/通勤している地区、居住している地区、本籍地がある地区、家族が住んでいる地区など)をすべて確認してください。
なお、特に記載がない限りは複数地区に応募することも可能です。特に関東圏は応募人数がかなり多いので、地方都市に縁のある方はぜひそちらで応募してください。

私が応募した地区では基本的に書類落ちすることはなかったのではないかと思います。
面接も地区によってかなり異なりました。
共通していたのは、財団の会員の皆様は教養がある方ばかりだったこと、また、面接官含め会場にいらっしゃる方たちは95%以上が男性だったことです。
この財団に限らず日本社会全体の事象ではありますが、女性会員の増加を課題としてあげている地区が多くあったように思います。

確かどの地区も金額は米ドル建てで金額も大きいですし、やはり何より留学先、日本の両方で有力者の方たちとコネクションを作れること、また、留学生同士の横のつながりを作れるのはとても大きいと思います。
ぜひ、応募してみてください!

応募資格は満たすが応募しなかった団体

・チーブニング(イギリス政府)
応募期限:11月
理由:日本からの採用者は一人という超高倍率で、上記の応募済奨学金で力尽きたため

・神山財団
・本庄国際奨学財団
・カナエ奨学金
・IELTS Study UK奨学金
・BCJA
応募期限:2月以降
理由:JASSOでの採用が決まり力尽きたため。

私が調べた限りでは、2022年時点で30代・女性が応募できる奨学金は上記の通りでした。
あとは埼玉県など、都道府県・都市による奨学金もあります。
私が気づけなかったものもあるかと思いますので、Twitter、先人たちのブログ等で徹底的に探してみてください!

私にとっては、大学院出願の1000000倍は奨学金獲得の方が大変でした。
不合格通知が届く度に辛くなりますし、数百万円が目の前でいなくなる可能性がある面接は毎回ド緊張でした。
全額私費で留学している日本人学生もそれなりにいますし、残念ながら海外で勉強したいという高い志を持っていても奨学金はもらえて当たり前ではありません。
まだ時間のある方は、ぜひ計画的に資金を積み立ててください・・・本当に!
私の場合、大学院のオファーをもらったときのポンド円は150円台、それがいまや200円です(笑)
誰がこんなこと想像できるでしょう・・・円高に進めばラッキーですがどうなるかわかりませんので、貯められるだけ貯めておきましょう!!!!

以上、少しでもどなたかの参考になりますように。
奨学金、大変ですが数を打ちましょう!

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