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真 夜 中 の ド ア

最近のネット記事で
松原みき さんが1979年11月にリリースした「真夜中のドア」という曲が
現在、世界中で話題になっていると書かれていました。
再評価されるシティポップや
サブスクリプションサービスによる影響らしい。
見出し画像は、その曲をカヴァーしている唐沢美帆さんのCD...
2012年4月リリースのBEST盤です。

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正式な曲名は「真夜中のドア/ Stay with me」で、英文も入ります。
間違いなく昭和時代、屈指の神曲でした。

誠に残念ながら松原さんは2004年に亡くなられていて、喜ばしい状況を天国から俯瞰されていることでしょう。他の作品だと別名義で歌われた『Gu-Guガンモ』の主題歌をなんとなく覚えている程度、ボクはそんな感じです。もちろん放送当時は同一人物だなんて思いも寄りませんでした。それって知らないのと大差ないんですよね、なんだか申し訳ないような気がしてしまいます。
だがしかし...
この「真夜中のドア」はボクが小学生の頃聞いた楽曲の中で、おそらく3本の指に入る名曲でした。泣かせるメロディメーカー 林哲司さんの作曲、三浦徳子さんによる歌詞も含め絶品なのです。
他の曲はオフコースさん達による「Yes-No」だったりして、雰囲気の似ている曲調でしょうか。とはいえ松原さんの方は R&B テイストなのでしょう。
好きなテレビ番組といえば『探偵物語』で、成田三樹夫さんのファンでした。いま思えば小学生らしくない好みだった気もします。

背伸びが苦手な150cmが〜♪でしたから、誰かの影響などではありません。自室の窓辺に置かれたラジオから流れてくるそのメロディーに、何となく反応した記憶が残っています。完全に侵食されたのは数年後、初めて異性とお付き合いして、恋だの愛だのを現実に感じられるようになってからでした。
小田和正さんの曲は修学旅行中、開けっ放しにした電車の窓から叩きつけられる雨粒を楽しんでいるとき、脳内で再生されて取り返しの付かないほどの侵食に気付かされました。残るもう1曲はチューリップさん達の「虹とスニーカーの頃」、財津和夫さんの作品ですね。
おそらく、この頃にボクの自我が形成されていったのだと思います。

* 虹とスニーカーの頃:1979年7月5日 発売
* 真夜中のドア:1979年11月5日 発売
* Yes-No:1980年6月21日 発売

音楽はリアルタイムで聴くべきだと思っていましたから、中学生の兄が聴いていた The Beatles などは全くの無関心でした。そんなもん何時だって聴けるじゃんって本気で思っていたのですから、ちょっとコワイ子供ですよね?

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話題になっているということは、同じような文章が世の中に溢れかえっている訳でして、やっぱりボクとしてはアニソン関連で進めたいと思います。

見出し画像に使用させていただいている美人さんは唐沢美帆さん、そう、現在はアニソンシンガーとして名を馳せている TRUE さんです。実はボクが唐沢さんの存在を知ったのは、YouTubeにアップロードされていた「真夜中のドア」を聴いたときだったりするのです。
先述しているようにリアルタイムで松原さんのオリジナル曲に心酔して、そのままオッチャンになったボクでしたが、唐沢さんの「真夜中のドア」には全く違和感がありませんでした。松原さんの歌唱より情報量が多く、感情表現が若干濃厚になっています。おそらくこの辺り、キレイなお姉さんががアニメソングを歌うようになる要因だったのではないでしょうか。

ただし、演奏とミキシングはちょっと残念かも...、その辺はオリジナルが良すぎたのかもしれません。松原正樹さんのチャラついたギター、あの後藤次利さんのベース、特にジェイク・コンセプションさんのアルト・サックスによるソロパートは素晴らしいのひと言に尽きます。まぁだからこそ、たとえ40年以上経過していたとしても世界中から評価されるのでしょう。
いくら歌唱や編曲がマトモでも、こればかりは仕方ありません。

唐沢さんの「真夜中のドア」が収録されているこの TRACKS というアルバムはベスト盤ですから、全体的にクオリティが高いと思われます。前世紀の曲も収録されていて、R. Kelly さんの影響がほんのりと漂っている、あの懐かしい頃の雰囲気も味わえるのではないでしょうか。
テレビで聴いたことのあるアノ有名な楽曲も収録されていますから、作詞家の唐沢美帆さんファンも、シンガーのTRUE さんファンも、購入して損はないと断言しましょう。
中古価格、 5,000円くらいで取引されているようですが...。

唐沢さんの最新作は現時点だと、劇場アニメ『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の主題歌「WILL」のようですね。
京都アニメーションさんの作品には昔から本当にお世話になりました。
涙、涙、涙...。

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あ、そう言えばボクが完全に魂を売り渡していた飯島真理さんも先日、弾き語りの「真夜中のドア」をYouTubeにアップロードしていました。ボクの iTunes プレイリストの1つは、飯島さんの楽曲「シグナル」の次に唐沢さんの「真夜中のドア」だったりしますので感慨深いものがあります。
その「シグナル」をプロデュースしたのは吉田美奈子さん、楽曲に R&B 感が香っているのも当然のことなのでしょう。飯島さんを聴いている音楽マニアなら、おそらく坂本龍一さんプロデュースによる Rosé よりも、吉田さんのプロデュースされた blanche を推すのではないでしょうか。

たとえ、一番好きなアルバムに
Miss Lemon や Wonderful People を選んでいたとしてもね...。

E  N  D

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