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「今しかできないことをやらないとね」

いつも、夜12時から2時くらいのあいだにnotoを更新しているが、昨晩はそれが叶わなかった。ラップトップは開いてたが、何もかけず寝てしまった。毎日日を跨いだ時間に更新していたのが功を奏して、システム上の連続更新記録は途絶えていないはずだ。



昨日は、新たなボスとボスのパートナーと一緒に夕食を食べた。

久しぶりに自分の研究のことを話し、他の研究者の現在の研究の話を聞いた。


研究の話を聞くのはいつの日も楽しい。

全く知らない世界がそこにあり、それについて楽しそうに一生懸命話されると聞いているこちらまでワクワクする。



ハーバード大学の研究では、2022年まで/22年以降も活動制限を行う必要があるだろうと予測されていた。

山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信「数年の長期戦になるかも(ハーバード大学の予測)」


もしこれで、本当に2022年まで/2022年以降も飛行機がまともに飛ばずに、日本国内でも移動がままならない状況が続けば、国内調査もだが海外での現地調査が課される研究は当面できなくなる。

これは、長い。本当に長い。

こんなことになるなら、まだ飛行機の往来があったときに、調査に出かけて、世界規模の感染症が流行する中でいかに人々は生きるのかを調べ、飛行機が再び飛ぶようになった時に帰国する、というような風に早めに動いていればよかったのかもしれない、とさえ思う。今更こんなことを言っても遅いのだが。


飛行機が飛び、調査に出かけられるようになるまでどうするか。どのように研究を進めていくのが良いのだろうか。

それが昨日の話題のひとつだった。


私は日本国内での調査活動は修論をもってほとんど終わりにしようと思っていた。そんなもんだから、今年は文献研究と資金集めくらいしかできることはないかな、とやや後ろ向きのことを思っていた。

そのことを話したら、

ボスのパートナーが一言。


「今しかできないことをやらないとね」

「こんな世界規模のことが今後また起きるかどうかなんてわからないから、今しかできないことをやらないとね」


と。

ごもっともだ。

わざわざ、研究地域を海外だけに絞る必要はない。研究計画だって大幅に変更したって、問題はないのだ。

思いきって研究計画をガラリと刷新すればいいのだ。

今はそれしか方法が見当たらないし、それが今やるべきことなのだ。


当然のことをボスのパートナーに突きつけられて、ハッとするような気持ちだった。これまでの研究計画にこだわって勝手に諦めていたのは私の方だった。

人類学はいつも「今」が大事で、「今」を作りあげてきた「過去」を見つめ、今そこに生きている人たちの姿を厚く記述するのだ。


また頑張ろうと思えた。


2020年4月17日金曜日。

数日ぶりに外出をした。ボスとの待ち合わせ場所に行く前に、わざわざ観光地の商店街を通った。人通りがなく悲しかった。居酒屋や食事処はまだ開けているところもあり、複数のお店に「コロナ嫌い」との習字書が貼られていた。商店街の中も大変だろうがみんなでこの状況を乗り越えようとする姿がうかがえた。

曇りの小雨。夜には土砂降りだった。


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