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niyata
わからないことを「ここがわからない」と聞けること。
今日はすてきな人に出会った。
彼は4月からの新入生だ。4月も中旬になるが、まだまだ慣れないことばかりのようだ。
彼のすてきなところは、
わからないことがあったとき「ここのここがわからない」
と細かく質問してくるところだ。
ご存知かとは思うが、これは、なかなか難しいことだ。
わからないことがたくさんある。
しかし、まずは、誰に聞けばいいのかがわからない。聞いて怒られたらどうしよう。バカな質問だと思われたらどうしよう。適当にあしらわれるかもしれない。はて、この人は答えてくれるだろうか。知っているのだろうか。
不安でたまらないものだ。周りは敵に見えてくる。
質問をするのは、難しいことなのだ。
彼の特にすてきなところは、「ここがわからない」というポイントが明確にわかっていることだ。これは、「ここがわからない」というところまでは、調べたことを証明している。
わからないことがあったら、ただ「わからない」と聞くのではなく、
どこの、何が、わからなかったのか、知りたいのか
を伝えないと、質問をされた側も答えることができない。
ソクラテスを思いだす。「無知の知」だ。
「私は、知らないことを、知らないと思っている」 『ソクラテスの弁明』
知らないことを、まずは知らないと自覚すること。そして、そこから一歩づつ明らかにしていくこと。その積み重ねが、自分の大きな糧になる。
今日は新入生の彼から、
わからないことを「ここがわからない」と聞けること
が素晴らしいことだと、改めて気がつかされた。
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