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最新データから考察:那覇の民泊で、どのくらい収益を上げられるのか

那覇における民泊事情

インバウンドが戻ってきている昨今、那覇ではホテルが値上がっていたり、空きがなかったりと活気が戻っているようだ。
投資家としては民泊参入のチャンスと捉えて、どのような宿泊費用のトレンドになっているかを2024年2月から8月までの約半年間の最新データを利用して分析を行いました。対象期間となる楽天トラベルの約224万件のデータを分析しています。

2月、GW、7月、8月が高い

賃貸物件の場合は、家賃を決定づける約6割の要因は部屋の広さに依存しますが、宿泊の場合は当然ながら宿泊人数によります。
調査期間における平均宿泊費用の推移を宿泊人数毎に折れ線グラフにしたチャートが以下となります。

那覇の平均宿泊費

意外なことに2月の宿泊費が上がっています。最もピークが高いのはゴールデンウィーク、夏休みとなる6月末から8月中旬までの期間も長期間において高い宿泊費となっていることがわかります。
民泊新法の場合は年間180日制限があるため、どの時期に顧客を獲得するかは年間の収益に大きく影響を与えるため、価格の設定がとても重要になってきます。そういう観点から、那覇における価格のトレンドは意識しておくと良いでしょう。

4人以上の宿泊が高い

分析を開始した半年前に予想していた通り、那覇では2名宿泊の宿泊施設は現時点で供給量は充分な可能性があります。理由としては、上記のチャートの夏休みの繁忙期に価格の上昇が見られないことが挙げられます。4名、6名の宿泊の場合と比べると差が歴然です。
さらには、2名宿泊における一人当たりの平均宿泊費用を比較すると以下の通り安いのです。

  • 2名宿泊の場合:¥6,430/人

  • 4名宿泊の場合:¥9,653/人

  • 6名宿泊の場合:¥9,143/人

このことから、那覇ではワンルームの転貸による民泊参入の場合、ホテルとの差別化ができないと競争により充分な収益を得られない可能性があります。
これは、平均値ではなく中央値で比較した場合でも同様です。念の為、以下のヒストグラムでも確認してみましょう。

宿泊人数毎の宿泊価格のばらつき

横軸が宿泊費、縦軸が件数になります。2名旅行の宿泊費が1万円前半をピークに大きな山を形成していることが分かります。このチャートからも分かる通り、那覇ではファミリー層を受け入れるだけの客室数が足りていない可能性があります。

4名宿泊で4〜5万円がターゲットか

では、どのくらいの宿泊費が想定されるのだろうか。長期休みの期間以外は週末が中心になるだろうと考え、曜日毎の価格の違いも見てみます。宿泊人数を4名とした場合のチャートが以下の通りです。

曜日毎の4名宿泊費用

ご覧の通り、金曜と土曜は高めの傾向にあることが分かります。繁忙月と週末のタイミングをうまく合わせることで、平均4名の民泊施設の場合では約4〜5万円といったところでしょうか。
あくまで、データ分析による私の見解です。物件毎の魅力などにもよりますので、一つの参考としていただければ幸いです。

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