君へ(未完)
ボクは、君に申し訳ないよ。
本当は、ボク自身が背負うはずだった
そこの見えない深い、深い悲しみを
ボクが弱いばかりに、君に背負わせて
しまって。
君は強いね。ボクは君みたいに
強くなりたいよ。
本当に、本当にごめんね。
君だけに、君1人にすべて背負わせて
しまって。
ボクも、できることなら、
君の、君のその痛みを、少し、
ほんの少しでも分けてほしいな。
でも、こんなボクのお願いも、
強い君のことだから、
弱いボクのことを心配して、
強いがために、君は、
普通な人だったら、一瞬で
崩れてしまいそうな重圧を、
君は強いから、たった1人もう長いこと、
背負って来てくれたんだね。
ありがとう。
でも、でも、ボクは、自分が情けないよ。
弱いばかりに、強い君に守られてばかりで。
仕方ないのかな。
でも、もういやだよ。
君に守ってもらい続けるのは。
だってさ、ボクを守ってくれてきたキミを
見ていると、とても、とてもつらそうじゃないか。
ボクは嬉しいよ。こんなボクを強い君が守ってくれるのは。でもね、でもね、それと同じくらい、いや、それ以上に悲しいんだ。
だってさボクを守るために、守るたびに、
傷付いていく君がいるんだもの。
君は強いからさ、別に平気なふりをしているけどさ、でもね、ボクは本当は知っているんだ。
君だって、ボクと同じぐらい弱くて、
でもそれ以上に強いからさ、強く見えているだけで、もう、正直、限界でしょう?
キミはさ、強いよ。それはボクが
一番、一番よくわかってる。
でもさ、その強さのために、
傷つくキミをみるのは、
もうごめんだ。
君はさ、強くて、それに優しいからさ、
弱いボクを自分が守らなきゃって、
そのことばかりに頭がいっぱいになって、
本当に自分のしたいこと、できてる?
正直に答えてよ。
嘘をついても、それが嘘だと、
ボクらならすぐ分かっちゃうからさ、
本当の君の気持ち、聞かせてよ。
ボクは弱いよ。君とくらべたら、
全然弱い。
でもね、君がいてくれたおかけで、
あの頃のままの、弱いボクでは、
もうないよ。
強くなったとは言わないけど、
あのころよりは成長しているよ。
だからさ、
あんまり自分1人で背負わないで、
あの深い悲しみは全部君に背負わせて
しまったけど、
今度はボクの番だ。
もうボクは1人でも大丈夫だからさ、
今までちょっと無理をしすぎたんだよ。
だからさ、少し、少しだけ休んでよ。
しばらくは、ボクひとりで大丈夫だからさ。
ボクを信じて。
それとね、ボクは知っているよ。
君は強いけど、それ以上に脆いってことを。
だからさ、今度は、ボクの番だからさ、
もう自分1人で、抱え込まないで、
ボクに相談してよ。
ボクと君は一心同体だろう。
だからさ、君の痛みはボクの痛み。
君の喜びは、ボクの喜び。
君が笑えば、ボクも嬉しい。
君が楽しそうだと、
ボクも安心する。
だからさ、君はボク。ボクは君。
二人そろってやっと完成なんだよ。
どっちがかけてもダメ。
だからさ、
ここからは少しの間、ボクに任かせて。
今度、ボクがつらくなったら、
君にかわってもらうからさ。
ボクからのお願い。
これ以上は、キミが壊れてしまうよ。
それだけは絶対、ダメだからね。
だって、今君がいなくなったら、
またあの頃の弱かったボクに
戻ってしまう気がするし、
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