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プロレスラブの行方

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10年以上見続けてきたプロレス。何故か暗黒時代と呼ばれた頃にハマってしまい、古い試合から世界中のレスリングを追いかけるように。”物語”を中心にプロレスの面白さとそこから得れる着想… もっと読む
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2018年10月の記事一覧

週刊プロレスは初心者のためのメディアではない

週刊プロレスは初心者のためのメディアではない

前回の記事で書いた男色ディーノvs佐々木大輔の一戦が、唯一の週刊専門誌である週刊プロレスの表紙になった。しかもあろうことか、ディーノは完全に前だけを隠した後ろ姿、対する佐々木はタイツの下に履いたガーターベルトという性癖を剥き出しにした写真であった。

DDTを古くから見ている人の多くは、男色ディーノが全裸で戦うことの意味に疑問を持たなかった(むしろ、最近離れてた人もさすがに食いついたよう)のだが、

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「プロレスは残酷なものであってはならない」に異を唱えたい

「プロレスは残酷なものであってはならない」に異を唱えたい

先日行われた1.4東京ドームでのIWGPヘビー級タイトルマッチが決定したプレスカンファレンスでの一幕である。

王者ケニーと挑戦者棚橋は記事の通り、舌戦を繰り広げた。

棚橋がG1を優勝し、挑戦権利証を手に入れてから延々と両者のイデオロギーの違いがすれ違い、先日の両国で行われたタイトルマッチの試合後、棚橋の怒りがバックステージで爆発した。自分達のやりたいことをやっているだけで、お客さんが試合内容に

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THE DRAGONという男について

THE DRAGONという男について

ロスインゴに新たなパレハがやってきた。元ドラゴンゲートのトップ鷹木信悟。国内だけでなく海外でも積極的に試合を行ってきたし、地元山梨のつながりで武藤と絡んだり、今年は全日本のチャンピオンカーニバルに参戦したりと、あの団体の中では割と外志向の強い選手ではあった。

元々、内藤とはアニマル浜口ジムで時を同じくし(ということはBUSHIともこの時に知り合ってる)レスラーになった後はS57年会として、57年

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イデオロギー闘争の是非

イデオロギー闘争の是非

新日本プロレスはイデオロギー闘争のまっただ中だ。昨日行われた両国大会でそれはマグマのように噴出した。

IWGPヘビー級王者ケニーは、新日の歴史の中で名作無しと言われた3WAYマッチ、同時に3人の選手が戦い、誰かが決着した時点で試合終了というルールの中で様々な人間模様を描いてみせた。

1.4東京ドームでそのタイトルに挑戦を決めた棚橋は、新しい試みや身体性を活かしたプロレスを続けるケニーに、「ここ

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丸め込みの美学

両肩がリングマットについて3カウントを取られたら負け。

プロレスを知らない人でも、プロレスって言ったらなんとなくそんなイメージだけは持っていると思います。ですが、近年のプロレスの多くはフィニッシュムーブ、つまり派手な投げ技や空中技を決まり手にすることが非情に多いのです。

本日、10.1新日本プロレスはアメリカで興行を行いましたが、メインの試合後、勝利をしたゴールデン☆ラヴァーズ、IWGPヘビー

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WWEパフォーマンスセンターの秘密

どうも、ぴょん吉です。

今回も少し世界最大のプロレス団体WWEの話をしていこうと思います。

WWEに参戦したことのある選手は口々にその規模、プロフェッショナルとしての各スタッフの求められる精度など様々な部分が規格外であるとこぼします。中でも個人的に注目しているのは、フロリダ州オーランドにあるWWEパフォーマンスセンターです。

アメリカでプロレスラーになる一般的な方法はレスリングスクールのプロ

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