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熊取からYouTuberを輩出!?(地域DX推進ミートアップ #07 レポート)

こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションハブ「LODGE」の中川です。LODGEが注力中である各自治体のDXを支援する取り組み、「自治体DX」をテーマに、皆さまに共有できるコンテンツ作りや発信をしています。私は主に「地域DX推進ミートアップ」シリーズを企画・運営(オンラインイベント司会)しています。

シリーズ第7回目となる今回は、株式会社FunMake(ファンメイク) さんのご協力のもと、地方創生に関連する包括連携協定を結ばれている大阪府熊取町の町長にもご登壇いただき、「町民を巻き込んだ自治体広報戦略」をテーマに、お話いただきました。

今回は登壇者全員がLODGEに集ってオンライン配信でイベントを行いました

本イベントレポートのポイント

1. 熊取町 広報戦略課がめざす「自治体広報」の在り方について。

2. FunMake社が「ソーシャルマーケティング」で大事にしているポイントについて。

3. FunMake社が熊取町と連携して行なってる「YouTuber養成講座」。受講している町民の反応や成果は?

熊取町 藤原町長が力強く先導する、自治体広報戦略課とは?

熊取町 町長:藤原 敏司 さんから、熊取町の文化・名産のご紹介と、2022年4月に新設された「広報戦略課」のミッションについてお話しいただきました。人口減少・少子高齢化が進むなか「持続可能なまちづくり」を目指していく上で、正確かつタイムリーな情報の発信・事務的な広報からの脱却をめざしてるとのこと。 そして、熊取町の魅力を町内外へ浸透させ「熊取町」のブランディングに繋げていくことが組織立ち上げの背景だそうです。続いて藤原町長の「広報」に関する考えを解説いただきました。全国の自治体広報担当の職員に向けてのメッセージにも聞こえました。「相手に受け取ってもらってなんぼ」のフレーズが、自治体広報のミッションを明瞭に表現していました。

・広報は受け手のためにある(広告・宣伝と広報の違い)
・発信した情報が理解できる「伝わる広報」を意識する
・あらゆる角度から柔軟な発想で物事を見据えた広報へ(行政職員の意識改革)

さらに「シティプロモーション」を通して「交流人口の増加」「関係人口の増加」「定住人口の維持」に繋げていきたい、そのためにさまざまな分野での「広域連携」「公民連携」を推進していくとのお話をいただきました。その1つとして「YouTuber養成講座」が発足していったとのことです。

ソーシャルメディアの情報発信は「オピニオンリーダー」による咀嚼がカギ!?

続いて、株式会社 FunMake 代表取締役社長 市位 謙太 さんより自治体の情報発信、熊取町との連携についてお話いただきました。市位さんは大阪市会議員時代から「地域の賑わいづくり」に興味をお持ちでライフワークにされていました。米国のYouTubeメディア、マーケットに出会ったこと、ご自身の体験からこの「賑わいづくり」に活用できるのではないかと考え、FunMake社の立ち上げにつながったそうです。またこのマーケティング手法を理論立てて説明できるよう、アカデミック分野も同時並行で研究されているとのことです。
業界の課題でもある「炎上問題」にも触れていただき、YouTuberのマネジメントを通してコンプライアンス教育、大人向けコンテンツ(グルメ系・クルマ系などのカテゴリ)の育成、組織内のオピニオンリーダー育成にも力を入れていらっしゃいます。

熊取町との取り組みでは、町民の方が情報発信力を身につけるYouTuber養成講座(コンプライアンス教育やコンテンツ作り)を2019年から開催している

自治体も含め企業もマーケティング手法の一つとして注目してるソーシャルメディア活用についての課題も詳しく解説いただきました。またアフターコロナ時代の観光地経営における情報発信戦略についてもお話いただきました。

・メディアとオーディエンスの付き合い方の多様化により、ソーシャルメディア活用は適している
・ソーシャルメディア活用は「オピニオンリーダー」による独自の解釈を加えてから多くの人へ届ける「二段階フロー」が良い
・ソーシャルメディアを活用して、日常生活の中のタッチポイントを作るエコシステムを構築する

動画やSNS活用によって活性していく街づくりへ

続いて YouTuber 兼 FunMake 取締役 ケニチさんより、ご自身がYouTube動画撮影を始めてから視聴者数の伸びや視聴者の行動など肌で体験されてきたことをお話いただき、熊取町の町民に向けて実施された「YouTuber養成講座」の内容についてお話しいただきました。FunMakeとしても力を入れている「コンプライアンス、ネットリテラシー」の講座は重要視してるとのこと、そのほか、ネタの考え方や撮影の仕方など、全3回で教育から企画、動画撮影、アップロード(配信)まで町民の方に丁寧に講義するそうです。また、ケニチさん自身がYouTuber活動の中で感じておられる「SNSで皆がシェアすることで地域の知名度がさらに広がり加速していく」実感を、町民の皆さんと作り上げたいとのことです。講座の手応えをお聞きしたところ「熊取町民の方は ”我が街をアピールしたい" という思いがとても強い」とおっしゃっていました。これは町民の方が自分事として捉えていらっしゃる、非常に大事な要素であると感じました。

動画やSNSで紹介

視聴者が興味を持つ

紹介した店に行く

人が集まり街が活性化

更に動画やSNSで紹介され広まっていく

イベントの後半は質疑応答形式(下記4つを中心に)でセッションを進行していきました。視聴者からの質疑もあり登壇された皆さんからコメントをいただきました。詳しくは動画を視聴ください。(53:15〜

今回のイベントでは、熊取町長自ら「自治体広報の在り方」について語っていただきました。また、FunMake社(民間企業)との連携によって「自治体ブランディング」の活性を促進していくこと、「ソーシャルマーケティング」において大事なポイントを市位さん・ケニチさんからお聞きすることができました。

動画アーカイブはこちら!

お問合せ、LODGEへのコンタクト

■ 熊取町へのお問い合わせ
電話:072-452-9019
Mail:kouhou-kouchou@town.kumatori.lg.jp
本イベントで紹介したYouTuber養成講座で制作された動画集:https://www.youtube.com/channel/UC4DDWoC3pv5JhPkEk7CbvFw/videos

■ FunMake社へのお問い合わせ
Mail: info@funmake.net

また本イベントを主催したLODGEは、地方自治体のDXを支援するオンラインイベントの開催や、人材マッチングなどをおこなっております。イベント共催のご相談や取り上げてほしいテーマ、DX人材についてのお問合せなど、お気軽にご連絡ください。

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