推しつ推されつ
子どもの頃愛読していたドリトル先生シリーズに、「オシツオサレツ」と言う双頭の動物が出てきました。Pushmi-Pullyuと言うその名をオシツオサレツと訳したのは井伏鱒二氏なんだとか。シンプルでリズムの良い名訳ですよね。
…と、それはさておき、今回「#推し短歌」に応募するにあたり、私の推しって何だろうとしばし考えてみたんです。現在これと言って好きな有名人もいなければ、推したいものは多々あれど、それらは他の人々に任せても良さそうなものばかり。
でもオシツオサレツならぬ、唯一無二の「推しつ推されつ」なら、夫がいます。私たちが結婚したのは私が40代、夫が50代と遅く、なので子どもはいません。夫は外国人で年も離れています。でも、まるで自分の分身のように息が合う戦友…
あらためて文字にしてみると、なんとも照れくさいのですが、相手が日本語を解さないのを良いことに、以下の推し短歌を詠んでみました。
傍らで微睡む夫の手を取りて「わたしの推しよ」と呟いてみる
お互いの好きポイントは尽きもせず推して推されて子の無い夫婦
いつの日か顔も言葉も忘れてもそれでもあなたの推しでありたい
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