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土用13

タロットの13は死神。死神の鎌は肉体と魂を切り離すけれど、肉がもたらす現実世界の苦しみからは解き放たれ、新しい魂のステージへ行くので、死と再生やリスタートなど、痛みは伴うけれどそのショックが新たな道へと導く。1はスタートであり、3は異なるモノがバランス良く結びつき繁栄や成就、西洋占星術ならグランドトラインの様に同じ元素の活動、柔軟、固定3つの宮が手を取りあって強力になる。1と3を合わせれば4になり、
4は四方を囲む家の守りや塀のように安定感も有れば守り故の過剰防衛にもなりやすい。
数字もそんな感じで読んでいくのですが、昨日の19のメトン周期で思い出した先生の話をつらつらと綴ります。

数秘でも姓名判断でも五行なら壬が9番目、を持つ人は
ドラマチックな人生の人が多いです。私がお世話になった先生の1人が9の人でした。
 超がつくお嬢様で慶應卒で卒業後すぐに実業家の御子息とお見合い結婚しました。嫁ぎ先の姑に大事にしてもらったそうで、「お母様がお母様が」と上流社会ならではの強い品格のある憧れの女性だったようです。

その先生のデスクに写真立てに入った蝶の羽で作られたハガキサイズの絵がありました。トイレに有名な画家の小さなリトグラフを飾っちゃぐらいなので、これも名のある作家の絵なのかもしれないと聞いたら、お母様が軽井沢の別荘で知り合った若い男性から送られてきた葉書を額装して亡くなる迄大事にしておられたそうです。その男性とはどんな人だったのかと聞くと、『優しくて素敵な人だったわ。そう言う時も必要よ。』とおっしゃったそうです。


私が白州次郎や正子が好きだと言うと、素敵よね…と仰り白州家に行ったら何故か寿司が毎回出る話とか、時の総理のご令嬢と仲良くて、それに纏わる色々を沢山話してくださいました。何気なくサラッと話されるので嫌味がないのです。
エレガントとはこういう事かも…と思いました。

彼女は、所謂上流階級のお嬢さまで苦労を知らないわけでなく、
N家の嫁になって戦後のどさくさや嫁ぎ先の家業の傾きで色々失い、玄関を飾る桜の絵が大好きだったのに接収されてしまい、あの絵は何処へ行ったんだろうと思った矢先にサントリーミュージアムで再会した話や、
ご主人が番付長者に載るぐらい成功したのにバブル崩壊でお金も人も離れて全てを失い、自分の人生が夫の成功があってのものと知り、自分の人生を作り上げて行きます。  
荒波の様な人生にあっても、彼女は気さくで困った人に優しくて、自分ができる範囲で学びたい知りたい、と思う人に学べるように時間をさいてくれました。先生と呼ばれただけで踏ん反り返る世界でも、気さくに垣根なく接して下さいました。
9は循環数で慈愛でもあり
あと1つ…あと一歩という数でもあります。

もっと世間に知られても良かったのに、それを望まなかったのは
そういう人を見ては巻き込まれたのと、世に知られる事よりももっと
充実させる事があったのかも知れません…。

十進法なら始まりと終わりの19、姓名判断では素数は運が強く天才か奇人か?
みたいな人も多いです。
「金屏風があったからなのよ。」って素直に自分の恵まれた状況をサラッと言って
しまえる強さも1から8までの全ての要素を持ち合わせた9強みかも知れません。

蝶は魂を天国へと導いてくれる生き物です。
今生では2人の思いを果たせなかったけれども、絵とストーリーが語られる限り
2人の愛がこの世にあった事が残り続けます。
蝶も醜い芋虫から変容していきます。
ちなみに、禅タロットの13番は変容です。



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