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15.再診

支払い額
妻 : ¥6,850
夫 : ¥0
(移植日から35日目)

診察内容
妻 : 血液検査(E2/プロゲステロン)
  超音波検査(胸腹部)
夫 : -


この日はバランスボールの先生の診察だった。
先生は、赤ちゃん、胎児などと呼ばずに、お腹の中の相方と呼ぶ。


前回の診察からこの2週間の間、急激な体調の変化と、それに対応するための精神的な負担が大きかった。
えづき続けることで息が苦しいし、断続的に吐くので喉の辺りが焼けているような、不快な感じがずっと続いていた。
美味しく食事をすることはできなくなった。

また、今までの私の生活の中で拠り所であった「猫・コーヒー・タバコ」のコーヒー・タバコが受け付けなくなり、吸うことも飲むこともなくなった。

私の一部だったものが、こうもバラバラと切り離されていくのかとすごく寂しくなった。
すごい速さでアイデンティティをむしり取られているような感覚に陥って、辛くなった。


誰かに強要されているわけでもないし、予定外の妊娠というわけでもない。
わかってたことだと誰もが言うのだろうと思うと、誰にも何も言えない。
毎晩、私を囲んで眠る5匹の猫たちだけが、私が私でいることを求めてくれている気がして、彼らがいてくれることで孤独を感じることなく過ごせている。


そんな中でも、お腹の中の相方はすくすくと育っている。
13.3mmになっていた。
心臓も、血流を見る限り忙しなく動いていた。
先生も、
まぁ相方は順調やけど、やっぱり出血の跡はあるね〜。
と言っていた。

前回の診察の後、2日ほど多めの出血があったので、内診の前に伝えていた。
内診を終えてから診察室で、激しい運動はしなかったかなど色々聞かれたが、思い当たる節はなかった。
血液検査も問題はなく、お腹の中も今のところ特に問題はないが、念のために黄体ホルモンの薬が増やされた。
ここにきて、薬が増。

1週間後、きちんと薬を飲み切って、何事もなければ産院への転院となる。
一日一日、気持ちを無にして過ごしていこう。


27th. Jan. 2024



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