ワクワクする怖さは、恐怖そのものを直視してないからこそ起こる
テキストだけで怖さを伝えるっていうのは、難易度がどうのこうのよりも、読んでくれた人の心の深みに落とし込むことが出来るので、スゴイ臨場感を生むんです。
怖い動画や心霊写真もストレートなインパクトはハンパないですが、ひとによっては怖すぎて見れない問題が発生します。
でも「怖いもの見たさ」ってのと同じで、ホラーってある種のワクワクなんですよね。わざわざ恐ろしいモノを見るなんて非効率なんだけど、それでも気になる。
とは言っても、まじまじと動画や写真でオバケやらを見てしまうのは、心への影響力が強すぎてしばらく頭から離れない。
怖さは満喫したいけど、恐怖に捉われたくはない。
こんなワガママな矛盾に対して、文章というコンテンツなら叶えてしまうんです。
近年見た中では、ダントツで怖さを満喫できる良書と言えば、「山怪」。
怪談系が多いけれど実際の体験から構成されていることもあって、日常のふとした隙間の「あちらの世界」に片足を踏み入れたような、ゾッとするよりもスーッと体温が下がっていく感覚になります。
僕のコンテンツのなかにホラー系の要素があるのも、この本に影響を受けたから。
テキストだけで臨場感を出し、怖さを脳内で擬似体験させる。しかし、心にへばりつく呪いのような恐怖は無い。ホラー動画や心霊写真ではリアリティがあり過ぎてむしろダメなんです。
ワクワクする怖さは、恐怖そのものを直視してないからこそ起きる。ということ。
気になった方は読んでみてください、山怪。ベストセラーになっただけあってお墨付きです。
取材費になります!