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雨男に晴れ男……この世は○○男だらけ

世の中には「○○男」と呼ばれる男性がいる。

もっともよく聞くのが天気にまつわる「○○男」だろう。その人が外に出かけると必ず晴れる。そんな人のことを「晴れ男」と呼ぶ。

逆も存在する。出かけるとことごとく雨が降る。そんな人のことを「雨男」と呼ぶ。

また、雪山で遭難してしまい、遠のく意識の中ではるか彼方に巨大な毛むくじゃらの人影を見ることがある。その人影の正体のことを「雪男」と呼ぶ。これ、前の二つとは意味合いが違う。

他にも、狼男やねずみ男といった、いわゆる妖怪の中にも「○○男」が存在する。たまたまあれがおばあさんだったから「砂かけババア」になったが、もし砂を投げつける妖怪が男だったら間違いなく「砂かけ男」と呼ばれていたはずだ。
たまたまあれがおじいさんだったから「子泣きジジイ」になったが、もし赤ちゃんのように泣く妖怪が男だったら「子泣き男」に違いない。ジジイも男だけどさ。
たまたま傘の妖怪だから「傘オバケ」になったけど、もし傘を差す男だったら、それはもうただの傘さしている人。

また、にぎやかなことが大好きな人のことを「お祭り男」、ランナーフルベースのときの打率が高い選手のことを「満塁男」、サヨナラの場面でヒットを打つ選手のことを「サヨナラ男」、阪神タイガースが日本一になったときの監督のことを「吉田義男」という。

小説のタイトルにもハサミ男やスメル男、連続殺人鬼カエル男など、「○○男」は潜んでいる。

こうして見ると、世の中、「○○男」で溢れているといっても過言ではない。逆に「○○男」ではない男を見つけることのほうが困難といっても過言ではないかもしれない。いや、そこまで言い切ってしまうのは過言かもしれないという意見は過言ではないかもしれないとまで言い切るとやはり過言であろうか。過言過言と言い過ぎている私は過言男だろうか。

そこで、私も新たなる「○○男」を生み出してみたい。
さっき世の中に溢れていると言ったのに、また新たに生み出すの? 

たとえば、蜘蛛のような特技をいかして悪を倒す男のことを「蜘蛛男」。また、コウモリのようなコスチュームに身を包んだヒーローのことを「コウモリ男」。

待て。待て待て。

英語にしたら、すでにいる男だ。

ということは、だ。
「○○マン」も全て「○○男」であるということか。

「アンパンマン」→「あんパン男」
甘いのばっかり食べすぎて、血糖値が高い男のこと。

「キン肉マン」→「筋肉男」
三度の飯よりプロテインが好き。筋肉を鍛え上げることこそ男の使命と考える男のこと。

「スーパーマン」→「生鮮市場男」
スーパーマーケットで「安いよ、安いよ~!」とだみ声を張り上げている男のこと。


やはり世の中には「○○男」だらけのようだ。

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