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世の中・生活者・企業の3者間をハッピーにする、SNSマーケティング施策の事例紹介

こんにちは!
SNSマーケティングエージェンシー「株式会社コムニコ」の杉浦です!
コムニコには、2020年4月に入社し、クライアントのSNSアカウントのディレクション、投稿分析、レポート作成などを行うコンサルタントとして日々奮闘中です🔥

今回の記事を担当させていただきます🌷
どうぞよろしくお願いします!

はじめに

私は大学生の頃から 「世の中のちょっと嫌だなぁという課題をマーケティングで解決することで、世の中や人にプラスの影響を与えられるようなお仕事をしたい」という思いがありました。

就職活動中にたまたま見つけたある企業のPR施策に衝撃を受け、自分のやりたかった仕事はこれだ…!と確信したのです。
その施策というのが、こちらです! 

「英バーガーキングのクリスマス施策」
英バーガーキングは、クリスマスにもらった不要なプレゼントをバーガーキングへ持っていくとハンバーガーに交換できるプロモーションを実施。集められたプレゼントは誰かにとってはステキなプレゼントとして、必要とする子どもたちのもとへ寄付されました。 

施策の結果、総インプレッション数は11億超、オンラインとオフラインの展開に、1日に数千名が参加しました。(参考:https://prtimes.jp/progress/
非常に多くの消費者が店舗に訪れ、来店促進というバーガーキングの狙いも十分に果たすことができたといえる成功事例です。

この事例はまさに、 「世の中のちょっと嫌だなぁという課題をマーケティングで解決し、世の中や生活者、そして企業にもプラスの影響を与えている施策」だと思いませんか?

当時の私は、こうした世の中・生活者・企業の3者間をハッピーにする施策っていいなと感じ、いつか自分もそういったSNSマーケティング施策を手がけたいと思いました。

また、世界の社会課題解決に向けた取り組みであるSDGsとSNSマーケティングを掛け合わせることで、自分のやりたいことが実現できるのではと思い始めたのが、SDGsに関心を持ったきっかけです。

世の中・生活者・企業の3者間をハッピーにするSNSマーケティング施策の事例紹介!

先ほどの「バーガーキング」の取り組みはイギリスの事例でしたが、日本でも同じように、世の中(地球)・生活者(地球で生活する人たち)・企業(クライアント・自分の会社)の3者間をハッピーにするSNSマーケティング施策を実際に行っている取り組みがありますので、いくつかご紹介します!

1.別府エール飯(大分県 別府市)

SNS:Facebook・Instagram・Twitter(UGC)

別府市が市民総出で行ったSNSプロジェクト。別府市民11万7,000人がテイクアウトで、コロナ禍の外食自粛により、打撃を受ける地元の飲食店を救おうという企画。

テイクアウトした料理をSNSに投稿する際、「#別府エール飯」のハッシュタグをつけもらうことで口コミを促します。
市民のSNS投稿からテイクアウトムーブメントが作られ、飲食店支援の輪が広がりました。

この別府市の施策を皮切りに、テイクアウトムーブメントが生まれ、他の地域でも地名を変えて同じようなムーブメントが誕生していました。

課題・背景
・外食自粛による飲食店の来店者数の激減
・地元の飲食店の危機を救いたい

対象
・別府市民

施策
・ユーザーはテイクアウトした料理を、飲食店は商品を作り「#別府エール飯」のハッシュタグをつけて投稿することで口コミを促す

結果
・SNS上でテイクアウトムーブメントを創出
・市民総出で経営の厳しい飲食店を支援することに成功

私が考えるこの施策が貢献するであろうSDGsの目標はこちら 
・目標8:働きがいも経済成長も
・目標12:つくる責任つかう責任
・目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

2.COWエール(ホクレン農業協同組合連合会)

SNS:Instagram・Twitter(UGC)

ホクレン農業協同組合連合会は、 「#COWエール」を付けて‟⽜乳・乳製品を、飲んだり・食べたりする元気な姿”を消費者が投稿すると1投稿=10円相当の支援として、1万投稿ごとに10万円相当の牛乳・乳製品の詰合せを新型コロナウイルスと闘う医療従事者や影響を受けている人々へ届けるという「牛乳を贈る助け合いプロジェクト」を実施しました。

その結果、#COWエールの投稿総数は27,399件(2020年12月15日時点)にも上り、酪農家への支援と同時に日本中に明るいエールを届けることに成功しました。

コロナ禍に不安を感じている人々も多いと思いますが、星野源さんの『#うちで踊ろう』や、お菓子メーカー数社によるTwitterキャンペーン『おかしつなぎ』などSNSでは、明るい企画が話題に上がりました。

大変な時だからこそ、こうした明るいプロジェクトに参加したいと思っている生活者は多いのかもしれませんね。コロナ禍の生活者に上手くアプローチした事例といえます。

課題・背景
・牛乳・乳製品の購買促進および酪農家への支援
・日本にエールを届けたい

対象
・国内の老若男女

施策
・「#COWエール」を付けて⽜乳・乳製品を飲んだり食べたりする姿をユーザーが投稿
・投稿数に応じて、新型コロナウイルスに対応する医療従事者や影響を受けている人々へ牛乳・乳製品の詰合わせを支援

結果
・北海道産牛乳・乳製品の消費拡大
・日本中に明るく元気なエールを届けた

私が考えるこの施策が貢献するであろうSDGsの目標はこちら 
・目標8:働きがいも経済成長も
・目標12:つくる責任つかう責任
・目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

3.BuildtoGive(レゴジャパン株式会社)

SNS:Twitter(UGC)

レゴジャパンは、レゴブロックで作ったクリスマスオーナメントを「#ハッピークリスマスをつなげよう #BuildtoGive」のハッシュタグをつけてTwitterに投稿すると、投稿された作品の数だけおもちゃを必要とする世界中の子ども達にレゴセットがプレゼントされるXmasチャリティー企画を実施。キャンペーン投稿は、1,075ものRTを獲得し、1,905件の作品が寄せられています。 (2020年12月15日時点)

本企画は、2017年より、レゴグループが毎年行っているクリスマスチャリティー活動で、2019年は約140万個のレゴセットが、25か国の子どもたちのもとへ寄付されたそうです。
参考:https://legojapanbuildtogive.com/

課題・背景
・クリスマス時期のブランド・商品の想起率向上
・レゴグループにおける毎年恒例のチャリティー企画

対象
・全国のTwitterユーザー

施策
・レゴブロックで作ったクリスマスオーナメントの投稿を募集
・集まった作品の数だけレゴセットを寄付

結果
・RT1,075 件、レゴ作品1,905個が寄せられる(2020年12/15時点)

私が考えるこの施策が貢献するであろうSDGsの目標はこちら 
・目標12:つくる責任つかう責任
・目標10:人や国の不平等をなくそう
・目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

おわりに

今回ご紹介した事例は、すべてUGC(※)を活用した施策で、特定のハッシュタグを付けてSNSに投稿してもらうキャンペーンでした。
共通している点は、ユーザー自身の購買行動を通じて、社会問題の解決や、より良い社会の実現を達成している点です。
このことから、生活に必要なものを購入するという購買動機の他に、「精神的な豊かさ」を満たすことが購入動機に含まれるようになったと考えられます。

※UGCとは「User Generated Content」の略で、「一般ユーザーによって作れられたコンテンツ」のこと。

“社会全体が物質的に豊かになり、多くの人が仕事に対して、物質的な豊さだけでなく精神的な豊かさを求めるようになった。そのため、時代の流れとして感情報酬の影響力が高まっている。”(書籍「THE TEAM5つの法則」(幻冬舎、著者:麻野 耕司)より引用)

『THE TEAM5つの法則』では、社会全体が豊かになった現代において、物質的な豊かさだけでは、仕事に対する満足感が得られなくなってきていると述べられています。
これは、購買行動でも同じ傾向があると思っており、今後はもっと「精神的な豊かさ」を満たすことが購買の動機の1つとして重視されていくのではないかなと思いました。
そのためSNSマーケティングの施策も、今後より一層広まっていくのではないかと考えています。

今回、執筆を通じて、就活中に思っていた初心を思い出すことができ、良かったなと感じています…!
「世の中のちょっと嫌だなぁという課題をマーケティングで解決し、世の中・生活者・企業の3者間をハッピーにする施策」そうしたSNS施策を手掛けたいという初心を忘れることなく、お客様のマーケティング課題の解決策の1つとしてSNSマーケティングの施策をサポートできるように日々、スキルアップしていきたいです。

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