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2020年映画ベスト10

昨年はコロナ禍に見舞われたことが大きく、劇場での鑑賞は84回と昨年からは激減しました。特に4月、5月はほとんど閉鎖されていたこともあり、各月1本ずつしか観ておらず、なんとも冷え込んだ春先でした。
その後も洋画の新作はほとんど公開されておらなかったものの、いわゆる「大作」以外では思ったほどのコンテンツ不足感もなく、むしろ「アウグスト」をはじめとしてこの期に及んでまさかに陽が当たる作品が多かったのも特徴的でした。
その他ノーラン祭りや、まさかの「コマンドー」リバイバルなどはむしろコロナ禍ならではの大収穫といえましょう。

また、コロナ禍に乗って配信サービスが大躍進を遂げてしまい、いよいよ見過ごせない存在となってきました。個人的には小さな画面を前提とした作品づくりは好みではないのですが、そうも言ってられなくなってきてしまいましたね。
真っ暗な中で外界からの連絡も遮断され、全然知らん人と同じ空間で同じ出来事を2時間共有する稀有な体験。配信もいいけど、だからと行って「劇場」がなくなってしまうかもしれない方向に世の中が進みすぎるのは本当に悲しい。

そんなこんなで、2020年公開のベスト10を記録しておきましょう。
基本的に2020年に劇場で観た「新作」としていますので、配信モノやドラマシリーズは除いています。

1 ベスト作品賞(順番は上からなんとなくのランク順)

透明人間
サスペンス、スリラー、ホラーの要素に加えてなるほどなSF色の無理ないバランス。お話も破綻ない上に復讐譚にどんでん返しありでミステリーな面白さも加味。何かがありそうでなさそうなカメラワークなどの演出面も非の打ちどころなしの超一級のエンタメでした。

ジョジョ・ラビット
ナチス信奉キッズと母、そしてユダヤ少女の切なくも悲しく、でも笑いとなぜか多幸感にも包まれる傑作。にしても、スカージョ演じる母の靴のシーンはとてもとても泣ける。。。というかトラウマ級。


ザ・ハント
今年1番いい意味で期待を裏切られたスリラー。とにかく主演のベティ・ギルピンがサイコで最高すぎる。映画のお約束をことごとく裏切る展開も面白いし、まさかの「リベラル」への揶揄も痛烈。敬遠するにはあまりにも勿体ない!


異端の鳥
上映時間169分とかなり長い映画だけど、それぞれ短くてエグく、心が張り裂けるようなエピソードがテンポよく繋げられていくので、あまりそうは感じさせない。相当疲れるけどしっかりと心に刻まれます。人間なんてLaLaLa...

ミッド・サマー
まさかの大ヒットも記憶に新しい。
こういう不条理モノ大好きなんだからしょうがないじゃない。

ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者
まさにクリスマスに何気に鑑賞したら、これがめちゃおもろい。
ラストも最高だよ。あまり知られてないだけに超おすすめ!

ミセス・ノイズィ
いわゆる布団おばさんのコメディかと思い来や、物事にはいろんな側面があるところを教えてくれる。

カセットテープ・ダイアリーズ
スプリングスティーン大好きなんだもん。
だってしょうがないじゃない。

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46
彼女たちのことはあまり知らなかったのに、心を鷲掴みにされたんだもん。
だってしょうがないじゃない。

許された子供たち
救いようがあるのかないのか、おそらくはない厭なお話。
こういうの好きなのでしょうがないじゃない。

2 ベスト・アクター&アクトレス

結果的に全部女子になったのですが。。。

① 清原伽耶
昨年の「デイ・アンド・ナイト」も印象的だったのですが、今年も「宇宙でいちばん明るい屋根」で鮮烈かつ確かな演技を残し、「望み」では少ない出番ながらもリアリティあふれる「女子高生」を。今後の日本映画界を引っ張っていくのは間違いなかろう大スター誕生の年になるかと。

②フローレンス・ピュー
ネトフリ映画やらプロレス愛映画やらで一昨年あたりからマークしてたが遂に大ブレイク!
ミッド・サマーも然りだけども、若草物語ではシアーシャ・ローナンをむこうに最高に印象的なエイミーを演じ切ったのではなかろうか。ローナンを食いまくるくらいに最高だよ。

③ベティ・ギルピン
選考理由は「ザ・ハント」一本!
とにかくこの映画は彼女なくてはならなかったし、彼女なくては映画自体へのこの評価もなかった。

3  トホホな映画

あんまり言いたかないけど、特にメジャー作品かつビッグバジェットなんで、今後のことも考えてあえて言わしていただこう。
期待してなければこんなことにならないので、激励の意味を大いに込めて。

ワンダーウーマン1984
なんで元カレをあえて再登場させて、前作と同じようなことをするのかがまず意味不明。好意的に見てそこはあえて目を瞑るとしても、肝心のアクション演出がダサすぎる。これにダメ出ししないスタジオは大丈夫なのか。

犬鳴村
こちらも、ほんっとうに期待してたんだよ。和製ホラーのメジャーとして。
なのに、なぜ。。。次作「樹海村」にほのかの最後の期待を寄せるが、それもこんな出来ならもういい。

まとめ

コロナ禍ながらも思ったほどの停滞もなく、まずまずの2020年だったのでは。上記にあげたほか、「ブラック・アンド・ブルー」は鉄板に面白いサスペンス・スリラーだし、「オーバー・ザ・リミット」はスポーツ好きには是非見てほしい、フィギュアスケート界の「闇」のみならず、スポーツを極めるとはなんなのかを大いに考えさせられる、選外にするのはあまりに惜しい良作でした。

こんな嬉しい悩みが多くなり、2021年はもうちょっとまともな市場になりますように。。。


にしても、いよいよ配信やドラマシリーズも考えていかないといけないかなあ。。
「ワンダヴィジョン」めちゃくちゃ面白いんだもんね。。。

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