ウィンザー効果 ①
小さい会社や少人数のグループであればある程、とても危険。
この心理効果を知らない事が致命傷になりかねない。
冗談じゃなく。
「ウィンザー効果」
第三者から間接的に情報が伝達することで、より信憑性や信頼感が増すという心理効果です。
「最高の出来です!」という主観的な情報より、「最高の出来という話です!」という間接的な情報の方がより信頼感が増してしまう。
「僕が作るトマトスープは顎が外れる程美味しい。」という情報より「彼が作るトマトスープは顎が外れる程美味しい。」という情報の方が信憑性が高く感じてしまう。
AとBの商品でどちらを買うか決めあぐねている際に、目の前の客がAを選ぶと後ろの客も合わせてAを買ってしまうという現象。
これがウィンザー効果。
こういった心理効果を知らないと、人は時に大きな過ちを起こす。
大きな企業であれば1つの議題に対して2つの意見が対立した場合、多角的に情報を集め、改めて意見を整理する事ができる。
しかし、小さな企業や少人数のグループではそうもいかない。
---------イベントのポスターデザインを考えていた話---------
社長「佐々木くん、このポスターは赤色が良いかね?青色が良いかね?」
僕「あー...んー...爽やかさが出る青でどうでしょうか。」
社長「おおそうかね。私もそう思ったのだよ。青で行こう。伊藤くん、青で印刷してくれたまえ。」
伊藤「え、私は赤が良いと思いますよ?」
僕「えー赤かー...どうかなー...。」
社長「赤も良いのかね?むう、どうしたものか。」
---------この後、数分ぐらい赤か青で意見を出し合う---------
社長「むう、でも私も青が良いと思うしなあ。今回は青でいきたいなあ。」
僕「良いんじゃないですか?青で。次の機会には赤にしましょう。」
伊藤「んーまあそうですね、私もデザインのプロじゃないし。今回は青にしましょうか。」
---------遅れて出社した高橋さん登場---------
髙橋「おはようございますー。」
皆「おはようございます。」
社長「おお、高橋くん良いところに来た。これ今回のポスター青にする事にしたよ。じゃあ早速...」
髙橋「赤の方良くないですか?」
社長「そうかい?」
僕「そう?でもね、今回は...」
伊藤「ほらだから言ったじゃないですかああああ!!!!!」
僕&社長「!?」
伊藤「やっぱり赤なんですよおお誰が見ても赤なんですよおおお!!!!私デザインとか好きでええええポスターとか沢山家に貼ってるしいいいいもうやっぱりこのポスターは赤なんですよおおお!!!!私がもしデザイナーなら絶対青で作ってきたら赤に作り直すなああああああホントそうなんですよねええええ!!!」
僕「いやいや。笑」
社長「....。」
髙橋「青で行くんですか?」
僕「そうですね、今回はとりあえz...」
社長「赤で行こうか。」
僕「えええ!?」
---------赤で行くことになりました。---------
皆さんの周りでも見掛けた事ありませんか。
「常に正しい選択をする」というのはとても難しいし、恐らく無理です。
でも何が正しいか考える際に「ウィンザー効果という心理効果がある」という事を知っているだけで、少しだけ客観的に状況が見れるかなと思います。
上の例では分かり易くする為に「ポスターの色」にしましたが、勤めていた会社では「イベントの内容」を決める会議で、全く同じ現象が起こり大コケしたとか、しないとか。
判断材料が少なければ少ないほど、後押しする第三者の意見一つで簡単にGOサインが出てしまうとか、しないとか。
小さい会社や少人数のグループであればある程、とても危険。
この心理効果を知らない事が致命傷になりかねない。
冗談じゃなく。
って、彼が言ってましたよ。
サポートして頂いた方の事は一生忘れません。 靴ぐらいなら喜んで舐めます。