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「My Chemical Romance」 の音楽で英語を学ぼう! 英語学習におすすめのアーティストたち Part3

記事をご覧いただきありがとうございます、篠田長次郎です。

最近はApple MusicとAmazon Musicに空間オーディオとロスレス音源が追加されましたね!

空間オーディオは最近のヒット曲や有名な曲しかまだ対応はしていませんが、ロスレス音源はもうたくさんの曲が対応しているみたいです!

近々この二つの機能をまとめた記事も投稿できればと思います!


さて、今回は友人から
「このバンドいいよ!」と紹介を受けてハマっている、

 「My Chemical Romance」

の曲で英語を学んでいければと思います!


このアーティストはアメリカのロックバンドで、オルタナティブロックに該当しますが、オペラやミュージカルの曲展開をするのが特徴で、一言では言い表せないのが特徴の聞けば聞くほどトリコになるアーティストです!

まだ、アルバム紹介でも取り上げたことがないので、簡単に彼らの経歴を書いておきます!


マイ・ケミカル・ロマンス(My Chemical Romance)は、アメリカ合衆国ニュージャージー州出身のロックバンドです。バンド名はベーシストのマイキー・ウェイの発案で、アーヴィン・ウェルシュのカルト小説『Ecstasy: Three Tales of Chemical Romance』に由来します。

2001年に結成し、2013年に一度解散してファンを驚かせますが、2019年には再結成しています!

メンバー

ジェラルド・ウェイ (Vo)
レイ・トロ(Gt)
フランク・アイイアロ (Gt)
マイキー・ウェイ (Ba)

なお、歴代でドラムを担当していたメンバーが2人いましたが、どちらも脱退しています。


日本でも日本武道館など公演を数回行っていますが、彼らが世界で愛されるのはジャンルを超えたサウンドで、メタルの要素を含んだ激しいのもあれば、ピアノの音でしっとりと聞かせるものもあり、振り幅が拾いのが特徴です。


そんな彼らの激しさと美しさがパートによって入り乱れる超人気ナンバー、

「Welcome To The Black Parade」

は、まさにミュージカルそのもの。ストーリーになっていたり、聞き手に語りかけたりと、まるで一つの小説を読んでいるかのようです。

そして、この曲展開が、英語学習にぴったりなので、今回はこちらを紹介していければと思います!


歌詞解説の前に曲の概要から解説します!

このアルバムの主人公、「The Patient」(病人、患者という意味)は、余命宣告を告げられ、死を間近に迎えています。そこで、一番強い記憶である、「The Black Parade」という架空のバンドにあの世で出会い、「The Patient」がもう一度生きたいと強く思う内容です。


では、まず、衝撃のイントロから!

When I was a young boy
My father took me into the city
To see a marching band
He said, 
“Son, when you grow up
Would you be the savior of the broken
The beaten and the damned?”
僕がが子供だった頃
マーチングバンドを観に
父さんが町へ連れていってくれたんだ
父さんは言った「息子よ、大きくなったら
敗れた者や、打ちのめされた者、虐げられた者達を
救う存在になってくれるかい?」

beaten → 殴られた、打ちのめされた、叩かれた(beatは叩くという動詞です)
damned → 永久に地獄に落とされた、のろわれた、忌まわしい




ピアノの寂しげな音から始まり、ボーカルであるジェラルドが語るように歌い上げます。
このパートは、実際に中学英語で習う文法そのままのものが多いので、音楽をききながら歌詞を見るのはとても有効的ですし、感動的な歌詞に胸があつくなります!


My father took me into the city は、 into がなぜ使われているかというと、 into が、何かの中に入ると行った前置詞だからです。
実際にこの図がわかりやすいでしょう!

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少し大げさですが、主人公が箱の中の街へお父さんに連れられて行く。こんなイメージです。

続いてのお父さんが主人公に語るシーンは

He said, “Son, when → you grow up と切って歌っているので、多少中学英語を頭で理解していても「え、ここなんて言ったの?」となるので注意が必要です。
(この文はSonがなくても意味が成り立つので難しいですよね)


続いてのWould you〜は
「をして頂けませんか」、「~していただけますか?」、「しませんか」
のinvite文です。
続く文に合わせて
「Would you be the savior of the broken the beaten and the damned?」
「敗れた者や、打ちのめされた者、虐げられた者達を救う存在になってくれるかい?」

と訳せます。

be + 名詞 で 「〜に成る」という意味です。

He said, “Will you defeat them?
Your demons, and all the non-believers
The plans that they have made?”
“Because one day, I’ll leave you
A phantom to lead you in the summer
To join the black parade”
父さんは言った「お前は打ち勝つことができるか?
自分の中に宿る悪魔や、信じる心を失った者達、
そんな奴らのたくらみに」
「いつか、私はお前のもとを去るだろう。
だが夏が来れば、私の亡霊がお前を導こう
ブラック・パレードへと」

non-believers → 非信者
defeat → 打ち負かす
demon → 悪魔
phantom → 亡霊
lead → 導く

Will you は、「してくれるかな?」と相手に問いかけるときに使います。

さっき出てきた
Would you …? はしていただけますか?
他には
Can you …? ~してもらえる?
はたまた
Could you …? ~してもらえませんか?

難しいですね笑。
Will youって、一番真ん中くらいのinvite文なんですよ。なので普段はWill youを使うのは避けて、

友達とかには Can you …?
上司、目上の人には Could you …?


くらいで覚えても大丈夫だと思います!


The plans that they have made は、直訳すると、
彼らに作られたその計画 ですが、
企てられた、とも訳せますね!

To join the black parade の Toの用法は、「〜へ向かう」の普通の前置詞的な使い方だと思います。


そして、この「The Black Parade」は、Welcome To The Black Paradeが収録されているアルバムタイトルになっています!

「The Black Parade」は彼らが用意した架空のバンドで、死を直前に迎えた主人公の物語になっています!

冒頭パートをコーラスでもう一度歌い上げます。

When I was a young boy
My father took me into the city
To see a marching band
He said, “Son, when you grow up
Would you be the savior of the broken
The beaten and the damned?”

このパートのドラムがまたマーチングバンドを意識していて感動的です!

そして圧巻のドラムパートが終わったところで、曲は一転し、The ロックンロールな曲調に変わります!


Sometimes I get the feeling she’s watching over me
And other times I feel like I should go
And through it all, the rise and fall, the bodies in the streets
And when you’re gone, we want you all to know
彼女(死)が俺を見張っていると感じることがある
だけど、進まなきゃいけない、って思うんだ
全部目の当たりにしてきた、成功や挫折、街にいる屍のような人々
だから君が去っていっても、これだけは覚えていて欲しい

through → …を通って、…を貫いて、を通り過ぎて、(前置詞、副詞)
通しの、端から端まで貫いた(形容詞)
rise → 上がる、昇る(動詞)、成功、高まり(名詞)
bodies → Bodyの複数系


歌詞に出てくるSheは、余命宣告を告げられた主人公に対する「死」。
watch overで「見張る」という意味が取れます。
 I feel like〜は、「〜な気がする」
through it all は、そのまま「その間ずっと」と覚えてしまいましょう。
→throughって単語は似たスペルで長いものだったり発音が「ゾウッ」と覚えにくいんですよね。through it allはよく使う表現です!

you’re goneの Goneは、何処かへいってしまった。そう、死ぬことを表します。
wentが行った。goneが行ってしまった と覚えれば、過去形、過去分詞系の見分け方もイメージしやすくなるかもしれません。


そして曲はサビへ移ります。

We’ll carry on
We’ll carry on
And though you’re dead and gone, believe me
Your memory will carry on
We’ll carry on
And in my heart I can’t contain it
The anthem won’t explain it
僕らは続いていく
生き続ける
君が死んでいなくなっても、俺の言葉を信じてほしい
君の記憶は続いていく
生き続けていく
それは僕の心に留めておけないし、
使い古された歌じゃ伝わらない

contain → 含む、抑える、食い止める
anthem → アンセム、国歌、聖歌


We will carry on 僕らは続ける。
未来形で強い意志を持つwillと、し続けるという意味のcarry on

この2つが合わさることで生まれる力強いメッセージ。全身で歌い上げるジェラルドの歌声は圧巻です。

containの派生でよくコンテナって言いますよね。イメージできる単語と紐づけて覚えることにより英語は上達します。

won’tはwould notの略で、〜はないだろう、と訳します。


A world that sends you reeling from decimated dreams
Your misery and hate will kill us all
So paint it black and take it back, let’s shout it loud and clear
Defiant to the end we hear the call
大きく欠けた夢で、君を脅かす世界
君の嘆きや憎しみが、俺らの未来を奪ってしまう
だから黒く塗り潰せ(反旗を翻せ)、そして取り戻せ、大声ではっきり叫ぶんだ
反抗の末に、僕たちはこんな言葉を耳にする

decimate → 大部分を破壊する、大量に殺す、(他動詞)
misery →惨めさ、哀れさ
defiant → 反抗的な、傲慢な



To carry on
We’ll carry on
And though you’re dead and gone, believe me your memory
 Will carry on
We’ll carry on
And though you’re broken and defeated
Your weary widow marches
続けるんだ
僕らは生き続ける
君が死んでいなくなっても、俺の言葉を信じてほしい
君の記憶は続いていく
僕らは続いていくんだ
君が傷つき打ち負かされても
疲弊した残された奴が、行進を続けるよ

weary  → 疲れた、退屈な
widow → 未亡人(男性の場合はwidower)
marches → 行進する、行進(動詞、名詞)



On and on, we carry through the fears
Oh, oh, oh
Disappointed faces of your peers
Oh, oh, oh
Take a look at me, ‘cause I could not care at all
何度でも、恐怖を乗り越える
仲間たちの表情に絶望が浮かんでも
僕を見て、まったく気にしてないだろう?

peer  → 仲間
disappoint  → 失望する


not care at all は、何も気にしていないという意味で、 
not care(don't care) + at all と文章を分解していけば見えてくるものがありますね。


ここからまた曲調が変わります。BPMが上がり、音も徐々に高くなり、クライマックスを迎える準備を始めます。いろいろなサイトが言及していますが、モロにQueenの影響を受けていますね!

Do or die, you’ll never make me
Because the world will never take my heart
Go and try, you’ll never break me
We want it all, we wanna play this part
やるか死ぬかだ、僕に強いることはできない
この心は世界にすら変えられないから。
進め、挑め、俺を挫く事はできない
与えられた役目を、すべて果たしたい
I won’t explain or say I’m sorry
I’m unashamed, I’m gonna show my scars
Give a cheer for all the broken
Listen here, because it’s who we are
言い訳はしないし、謝りもしない
恥じる事もない、傷跡をさらし
敗れた者達に、声援を送る
よく聞け、それが僕たちだ
I’m just a man, I’m not a hero
Just a boy, who had to sing this song
I’m just a man, I’m not a hero
I don’t care
ただの人間さ、ヒーローじゃない
この歌を歌うしかなかった、ただのガキさ
ただの人間、ヒーローじゃない
そんなのどうでもいいんだ

unashamed → 恥知らずな
scar → 傷
cheer → 元気づける


最後のサビはワントーン音が上がりますが、ジェラルドのハイトーンボイスで聴くものを圧倒します!


We’ll carry on
We’ll carry on
And though you’re dead and gone believe me
Your memory will carry on
We’ll carry on
And though you’re broken and defeated
Your weary widow marches



曲はまだ終わりません。壮大なストーリーの最後のメッセージへ移ります。

Do or die, you’ll never make me
Because the world will never take my heart
Go and try, you’ll never break me
We want it all, we wanna play this part
(We’ll carry on!)
(We’ll carry on!)



壮大な小説を読んでいるみたいで歌詞を見ているだけで楽しいですね!

ロックオペラだけあって、最初のパートはストロングバラードでしたが、マーチング風のドラムソロを終えると、おなじみのポストハードコアなサウンドで疾走感を纏って曲を駆け抜けます。
そしてサビでは、まるで少年漫画のアニメ主題歌ばりのキャッチーで情熱的なシンガロングで一気にリスナーを虜にします!


ほんっとうにかっこ良すぎる!




彼らの曲は、基本的に「死」をテーマに歌っているのですが、この曲は「死」を間近に迎えても、絶望を迎えても強く在りたいと誓う曲なのです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
では最後にみんなで掲げましょう!


We’ll carry on! (僕らは続いていく!)






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