桜の枝がとどく窓
言葉に飽きてしまって、幼いころみたいに言葉を遊び道具にして、ろくに伝わらなくても伝わりすぎないのがちょうど良いんじゃないのかと。
思いついたある昼から、わたしはコミュニケーション上手をあきらめた。
まず気になってたかっこいい後輩の25歳早瀬くんにがんばって話かけたり盛り上げたりするのを手放した。常温の関係。
上司に笑顔をばらまくのをやめた。言葉を紡ぐ…事実を表すより伝わりやすいように…これもやめた。結果まあまあな分からず屋&怠け者な奴になった。
さて、今朝は目覚めてまず一番に見たのが窓からわたしを眺めている桜のはなびらの束たち。起きる前から私を見ていた?
空は深い水色。窓の隙間から風が吹き込む。
わたしは、わたし一人でベッドから起き上がる。シーツはわたしの存在と同じくらい白。
白。
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