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面食い、高望みと言うけれど。

わたしは高校時代に友達にタイプな俳優を聞かれて、素直に「真剣佑。」と言ったが、友達に「えー!そういう時は大泉洋って言わないと!笑」と言われてとても困惑した。

その当時はよくわからなかったけれど、今思えば私が望むには不釣り合いすぎるというだということだろう。このとおり、私は決して美人ではない。もし私が新木優子くらい美人だったら誰もこんなこと言ってこないだろうと思う。

時に「ブスほど面食い」なんてことを言う人もいるが、私は逆にそれが当然だと思う。私のようないわゆる「ブス」はずっと容姿が悪いことでからかわれたり、いじめられたり、容姿がいい人が目の前で優遇されているのを見たりして、容姿が悪いことで自動的に感じる惨めさや苦しみを知っている。だから、自分と同じように容姿で惨めな思いをしている人は少なくとも魅力的には映らない。最終的に妥協するなんてことはあるかもしれないけど。

それに、自分の子供には同じ思いはして欲しくない。

私は学生時代、ずっと優等生だった。それは今思えば、私には勉強という取り柄しかなかったから。顔がいくらブスでも、みんなの前で賞状をもらう瞬間だけは、自分のことが好きになれた。でも、大人になって残ったのは変なプライドとブスなままの顔だけ。あの頃の賞状や成績表なんてもう何でもない。あんなに頑張ったのに。可愛い顔のちょっと生意気な同級生にあうと、たちまち私の積み上げてきた何もかもが一瞬で崩れ落ちて、私は塩をかけられたナメクジみたいに縮んでしまう。それくらいに、私の顔面コンプレックスはひどい。これはとても苦しい。絶対に、絶対に子供にはそんな思いさせたくない。

面食いで何が悪い。

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