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コミュニケーション=信頼の筋トレ

2019年に芝園開発に入社した山室 拓郎やまむろ たくろうさん。
コミュニケーションは信頼の筋トレに似ているといいます。
コロナ流行の渦中で行われた2021年2月のインタビューを再掲します。

自分が育つ環境に身を置く

入社のきっかけは前職時代に芝園開発と出会っていたこと。
当時、フィットネスクラブの運営スタッフをしていた私の店舗にブルーの制服をきたご高齢の方が来店されて、「店舗前の自転車は利用者さんのですか?」と聞かれたことがありました。その方は放置自転車の街頭指導をするスタッフさんで、私は指導されてしまった側だったのですが、そのていねいな仕事ぶりに関心していました。
転職先を探していたとき、たまたま芝園開発にたどりつき、「あの時の管理会社だ!」と運命的な縁を感じてキャリア採用に応募しました。
中小企業という規模だからこその意思決定のはやさだったり、早いうちから仕事の全貌が見えること、自分で仕事の範囲を広げられるという点が私には魅力的でした。
入社の決め手になったのは、仕事どころか会社としての全貌もオープンにしてくれた点でした。まだキャリア採用の選考途中だったにもかかわらず、新・経営理念の発表会にオブザーバーとして招待してくれたのです。「これからわたしたちがどのように動いていこうとしているか見てほしい」といわれてオープンさに感動しましたね。いまも四半期ごとの決算報告や年度ごとの事業報告書は社員に対して積極的に開示されていますし、新卒内定者も株主総会でこうした情報に触れることができます。
入社時点で、私は公共サービスサポート事業部への配属が決まっていました。自治体の課題解決を担当する部署です。未経験の職種につくという不安も50%、ワクワクも50%でした。
私の職場には頼りになる先輩がたくさんいらっしゃいます。 現場の従事者さんたちは、ほとんど60代以上の「人生の先輩」です。人生経験も社会人経験も人それぞれに厚みがあるので、仕事に対する姿勢やものごとの考え方に触れるととても勉強になります。 同じ部署のオペレーショングループの先輩たちはいつも気にかけてくれます。担当地域は違いますが、自分自身で解決できないような困りごとを相談すると、すぐに状況を整理して解決案を提示してくれる頼れる先輩が多いですね。 私もものごとを整理する力と決断力の早さを見習って、成長していきたいと思っています。

コミュニケーション=信頼の筋トレ

私の担当は板橋区総合自転車対策業務です。
自転車を放置する人への街頭指導や自転車の撤去、撤去自転車の保管・返還業務といった放置自転車対策と区営の駐輪場の運営をしています。
板橋の業務は、私たちが業務受託する現場の中でも2番目に大きな広域現場で、私は他の社員2名と250名以上の従事者さんといっしょに働いています。 都営三田線と東武東上線にある11駅が業務エリアにあたりますが、これは板橋区のほぼ2分の1の面積です。この規模になると私のような業務責任者の指示は、何人かの従事者の手を経て、現場の隅々に浸透していきます。ここで私が誤った指示を出したり、優柔不断に指示をコロコロと変えたりすれば、現場を大きく混乱させて現場からの信頼を失ってしまいます。現場の混乱は駐輪場や保管所に来訪される区民の不便・不快にもつながりますから、ふだんからの状況把握やスムーズに指示がいきわたり、現場で実行できる環境を整えておくことにとても責任を感じます。
私たちの仕事は信頼関係が成功の鍵です。 仕事の中で自治体・従事者・再委託先など、多くの人と関わりを持ちます。相手が何を求めているかをしっかり捉え、最善策を提案することで共通の認識を持つことだと考えています。そのためには、相手の考え・意見を受け止めると同時に、相手を説得させるための情報を収集し続けなければなりません。 信頼づくりにコミュニケーションは欠かせないと感じています。
私は従事者を「人材」として見るだけではなく、人ひとりひとりを気にかけたいと思って巡回中に会った人と積極的に語りかけに行っています。
ある施設で新規採用してから1か月が経とうとしている従事者と「仕事どうですか?」と雑談も交えて話してみたことがあるのですが、話していくと真面目であるが故にけっこう抱え込んでいるな、という状態が見えてきたので、すぐにフォローの入れ方を考えて、定期的に様子みにいくことにしました。このようにします、と上司に報告をしたところ、「コミュニケーションの厚さが信頼関係になるからしっかりやっていこう」とアドバイスをいただきました。 そこで「コミュニケーションって信頼の筋トレみたいだな」と思ったのです。
わたしは筋トレがライフワークで、自宅にトレーニング専用部屋を持っています。筋肉を鍛える時、負荷や回数をこまめに調整しますし、ささくれた筋肉へのケアやフォローができて初めて厚みが生まれるんです。信頼関係もコミュニケーションの回数をとって、適切にフォローを入れることで徐々に築かれていくと思っています。

成功するも失敗するも、まずはやってみること

板橋で業務責任者になってから本当に鍛えられました。
配属直後は4人で業務分担をして仕事を覚えていきました。私のほかに、同期がひとり、業務立ち上げを経験した先輩2人が板橋のメンバーです。
入社半年たったころ、先輩が二人とも新たな現場の立ち上げで異動になってしまいました。はじめは不安で、それでも同期と2人で現場を回すために意見交換をして業務を整理していきました。
「成功するも失敗するも、まずはやってみること」
2人でそれを意識しながら挑戦して、ときに失敗もしつつ、少しずつ経験を積んでいきました。やってみることで、何が間違っていたのか振り返ることができるので、次第に「経験を次に生かすこと」を心がけるようになっていきました。 これに関連して、一番記憶に残っているできごとがあります。
担当初年度に自治体へ提出する年間の業務実施報告書を作成した際に、あまりの仕上がりの悪さに上司を絶望させたことです(笑)
その時、上司は報告書に目を通して、「うん、わかった。今日は帰ろうか!」と明るく言ってくださったのですが、わたしは「あっ……これは絶望させた」という空気を読み取ってしまいました。同期も感じ取ったようです。ありますよね、そういう瞬間って。
その日はおとなしく帰宅しましたが、翌日からは本当にものすごい数の修正を入れていただきました……。 その時の修正も経験として活かしつつ、次年度に業務実施報告書を作成したら「昨年の初稿の出来からは想像できないほど、とても良い内容でした!!!!!」とビックリマークが5つもついたコメントで上司からほめられ、「わたしも成長したな」と実感しました(笑)
試行錯誤しながら仕事をしていると、それをきっかけに嬉しいできごとや感動する瞬間に出会えることもあります。
2020年は新型コロナウイルス感染症の流行により、定期契約の特例免除・還付を各駐輪場で行うことが決定しました。現場にも様々な指示が飛び交い、わたしたち社員もイレギュラーな状況に戸惑いましたが、実際に窓口で利用者対応をするのは従事者さんたちです。「うまく対応できるかな」と不安がっていた従事者も多くいました。しかし、各駐輪場での説明会を行った際には、従事者から多くの前向きな意見もいただき、非常事態下にあっても仕事として真剣に取り組む姿に感動しました。

※所属部署とインタビュー内容は、2021年2月の取材時のものです


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