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「パッシブデザイン」って知ってますか? ―自然の恵みを活用して快適に暮らしたい!ー

こんにちは!LIXIL住宅研究所 note編集部です。
今回は私たちが展開している「フィアスホーム」の得意とする
住まいの「パッシブデザイン」についてご紹介したいと思います。

「パッシブデザイン」ってなに?

みなさん、「パッシブ」って言葉をご存じですか?英語で書くと「Passive」。「受身の、受動的な」などの意味を持つ英単語です。反対語は皆さん知っていますよね。そう「アクティブ」です。でも、住まいで「パッシブ」って何のことだかわからないですよね?今回はそのあたりをご紹介したいと思います。

住まいにおける「パッシブ」は「パッシブデザイン」や「パッシブ設計」という形で使われます。簡単に説明すると『エアコンなどの機械の力をできるだけ使わず、建物の構造や材料を工夫し、太陽の光や熱、風などの自然の力を取り入れて、熱や空気の流れをコントロールしつつ、夏涼しく、冬暖かい快適な住空間をつくる手法のこと』です。
機械(アクティブ)を使って強制的に快適な住空間をつくるのではなく、自然の力を使って快適な空間をつくるので「パッシブデザイン」と言われています。

「パッシブデザイン」ってなにがいいの?

「パッシブデザイン」のメリットは、夏涼しい、冬暖かい、風通しが良い、室内が明るいなどの高い質の室内環境を実現させながら、快適になった分だけ省エネルギーを実現できることです。
エアコンなどの機械を使っても快適な室内環境は実現できますが、それだけエネルギーを使うことになるので、快適になった分だけエネルギー消費が多くなってしまいます。
快適な暮らしが、少ないエネルギーで実現出来たら最高ですよね!

「パッシブデザイン」を取り入れるにはどうしたらいいの?

そんなたくさんのメリットがある「パッシブデザイン」ですが、なぜ広まらないのでしょうか?それは、考え方はわかるけれど実現するのが難しいからです。
「パッシブデザイン」を取り入れるには
① 断熱
② 日射遮蔽
③ 日射(太陽)熱利用
④ 自然風利用
⑤ 昼光利用
の5つの項目を考えないといけません。これに加えて、住まいを建てる「地域・立地」、「住む人」などの条件をふまえて、デザインしないといけないからです。

①の断熱については、窓や壁といった建物の断熱性能だけでなく、窓の面積や配置、窓ガラスの仕様が影響してきます。壁よりも窓の方が断熱性能が低いため、窓が大きいと熱が逃げやすくなります。主目的は「冬場、熱が外に逃げる」のを防ぐことです。断熱性能を上げておけば、夏における日射遮蔽(日射をさえぎり、できるだけ太陽熱を室内に入れないこと)にも有効です。

➁の日射遮蔽は、夏のパッシブです。夏季や中間期である春や秋に室内に侵入する日射をさえぎり、涼しく保ちます。重要なのは「窓から入る日射を防ぐこと」です。対策としては、窓まわりの日よけ部材で日射熱の遮蔽を行います。

③の日射熱利用は冬のパッシブです。冬季において、主に窓から日射熱を取り込み、その熱を室内に貯めて夜間に利用します。日射熱であたためられた部屋は外気温が下がる夜間にかけて放熱されるため、1日を通じて室温の均一化が図れるため、快適性が高く、多くの地域で暖房エネルギーの削減に効果があります。ただ、敷地の条件や気候条件によっては難しい設計になることもあります。

④の自然風の利用は夏のパッシブです。夏の夜や中間期である春や秋に外気を取り入れ室内を涼しく保ちます。風を取り入れることで「体に風が当たることで涼感を得ること」と、建物にたまった熱を外に出す「排熱」の効果が期待できます。なので、自然風利用は夏であれば夜間が中心、中間期であれば日中に行います。これは住む人の暮らし方が重要です。適切に窓を開けないと効果は得られません。また、自然風利用は「一定の風が吹く」という敷地条件から設計されているので、条件に左右されない手法も考慮の上考える必要があります。

⑤の昼光利用は年間を通して考える室内の明るさです。昼間の明るさを室内に取り入れ、照明の使用を減らすのが目的です。利用方法としては2つ。窓を設け、自然光を取り入れる「採光」。建物に入った光をできるだけ奥に導く「導光」です。「導光」の手法として一般的なのは「吹抜け」です。

この5項目は、それぞれで考えるのではなく、組み合わせて考えることが必要です。例えば、断熱を確保するためには窓を小さくした方がいいですが、日射熱利用や採光のためには、窓の大きさを大きくした方がいいですよね。自然風利用には、風の通り道をつくるため、一部屋に2つ窓があるほうが有効ですが、そのぶん窓が増えるので、断熱性能が下がります。さらに、建てる場所が「北海道」なのか「沖縄」なのか、「一戸建てばかりの住宅地」なのか「高いビルに囲まれたエリア」なのかなど、どのような立地なのかで考え方が変わってきますし、住む人が窓は大きくしたいなどの要望もあると思います。それらをいろいろと考慮して設計しなければならないので、なかなか難しいですね。

フィアスホームは、これらの5つのパッシブ要素を考慮した住まいづくりに取り組んでいます。
今回パッシブデザインの基本的な考え方について紹介しました。次回以降、実際にフィアスホームで建てたパッシブデザイン住まいなど、フィアスホームの具体的な取り組みを紹介させていただきます!

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