ヨットでお出かけ②3泊4日でサンパブロ湾をクルージング前編
日帰りセーリングも楽しいですが、湾の中にある海沿いの街を訪れながら進む泊りがけのセーリングもまた楽しいものです。バルーがうちの船になった2012年にサンフランシスコ湾のとなりにあるサンパブロ湾にある街をいくつか訪問する3泊4日のセーリングの旅に出かけました。
ヨットに住んでいる私たちにとって、ヨットに乗って出かける旅はいわば家ごと旅行するようなもの。必要なモノはすべて船内にそろっているので旅行のための荷造りは必要ないのです。旅行先でも朝はいつも自分が使ってるポットでコーヒーを淹れ夜は自分のベットで休みます。
旅行用の荷造りはしない分時間をかけるのはエンジンやセールなどヨットのリグの点検です。外海に出るわけではないので危険度は低いですが、出かけた先でリグのトラブルが起きたらせっかくの楽しい旅も台無しになります。また、訪問先のマリーナの中で食料品や飲料水が調達できない場合もあるので、旅行の行程に必要なだけの食料と飲料水を積み込みます。
ヨットクラブのゲストドックが宿泊先
停泊するのは訪問先のマリーナにあるヨットクラブのゲストドックです。私たちが所属しているヨットクラブの提携先クラブのゲストドックは無料または低料金で利用することができます。もちろんシャワーなどヨットクラブの施設も使用可能です。サンフランシスコ近辺にあるほぼすべてのヨットクラブが提携先なので、基本的にはほとんどのマリーナで宿泊することが可能で全米各地や海外にも提携先のヨットクラブがあります。
ただし提携先なのにお高く留まっているヨットクラブもいくつかあって、例えばサンフランシスコにあるセントフランシスヨットクラブでは、ゲストドックの使用は遠方からくるゲストのみに限定しています。サンフランシスコ近辺にあるヨットクラブのメンバーは使うことができませんので私たちはセントフランシス子のゲストドックに停泊することはできません。
知り合いがこのクラブのメンバーなのでこのクラブハウスに何度か行きましたが、いまどきのカリフォルニアできっちりジャケット着用でクラブハウスにたむろしているメンバーがいるいわゆる高級志向なところでした。
実際にはほとんどのクラブは高級志向ではなく、うちのヨットクラブも含めてとてもカジュアルです。出発する前に訪問先のヨットクラブに連絡をとってゲストドックを利用したい日時を知らせます。出発前に各ヨットクラブに連絡を入れるとすべてのクラブが快く私たちが訪問を歓迎してくれました。
バレイホに向かって北上
準備を終えて最初の宿泊地であるバレイホ(Vallejo)という街に向けて出発しました。晩秋のサンフランシスコは風が穏やかになるので私には最高のセーリング日和。でも穏やか過ぎて風の力だけでは時間がかかりすぎるので、途中からエンジンも使いました。陸路だとバークレーからバレイホまでは約34キロなので車だと30分くらいで到着する距離なのですが、微風でのろのろ進んだので午後1時過ぎに出発してバレイホマリーナに到着したのは5時過ぎになってしまいました。
でも旅の目的は目的地に到着することではなくセーリングを楽しむこと。ゆるゆる微風の旅は美しい景色を思う存分楽しむことができるとてもよいセーリング旅行の1日目になりました。
バレイホに到着
バレイホマリーナはナパリバーの河口につながっている狭いチャネルの中にあります。この川の先にワインで有名なナパバレーがあります。
バレイホに着くまでに真っ暗になってしまったので走行したことのないチャネルを通過しながらバレイホヨットクラブのゲストドックを探すのは中々大変でした。
3時間くらいで到着する予定だったので着岸が夜になるとは予定していなかったのです。でもバレイホマリーナとヨットクラブの人たちの暖かいサポートで無事にゲストドックに着岸することができました。
この日の夜は、バレイホヨットクラブでディナーサービスがあったので、ディナーをいただいて早めに就寝。船の中に入ってしまうといつもの日常があり、いつものようにベットに入ります。でも朝起きて船から出るといつもと違う景色があるというのは何とも不思議な感覚でした。まるで夜のあいだにどこかにワープしてしまったような気持になりました。
セーリング旅行2日目はサクラメント川を上ってピッツバークという街に向う予定でした。ところが思いがけないことが起きてピッツバーグまで行くことができなくなってしまったのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?