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ちょっと未来のコミュニケーション=VR会議を、自治体(館山市)・地域プレイヤーの皆さんと体験する

LivingAnywhere事務局の星です。
3月にVR会議を館山市さんとトライアルでやってみた感想や課題、これからチャレンジしてみたいことについてレポートします。


そもそもなんでVR会議?

LivingAnywhereとは、
直訳すると「どこでも暮らす」になるけれど、
私たち(一社)LivingAnywhereの目指すところは「自分らしくを、もっと自由に」というコンセプトを大事にしている。

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WEBサイトはこんな感じで少し意識高い系に見えるかもしれないけれど、
・都心に住まないと、仕事がない
・都心に住まないと、いい教育、いい医療が受けられない
というような「制約」を、テクノロジーやコミュニティ、ノウハウの共有で超えて、自分たちで暮らしをアップデートさせて「自分らしさ」を実現していこう、と呼びかけている。

テクノロジーに寄った表現もされているけれど、
テクノロジー「も」手段であり、
制約に気づき、制約から解放されるための手段や方法にここで出会えるような場作りをしている。

コロナによって「移動」は多くの制限を受けた。
その一方で、「働き方」「つながり方」はテクノロジーを手段として、格段にアップデートされている。

コロナ禍で地域とそれ以外の場所をつなぐのツールの多くは、オンラインに切り替わり、オンライン会議は、未来のツールから当たり前の会議ツールになった。Zoomなどがその筆頭だけど、みんなを見ようとするとカメラからずれて視線がずれ、なかなか深いコミュニケーションになっていないなあと感じた人も多いのではないだろうか。

「離れていても、同じ空間にいるようなコミュニケーションをとりたいよね」と、(一社)LivingAnywhereの事務局会議のブレストで、そんな声が上がった。実はこの話は何回か挙がっていて、最初の緊急事態宣言下から、下記の通り、Zoom以外にもいろんなツールの活用にトライしている。

Zoomも含め、いずれも同じ空間にいる実感が得難い。離れていてもどうすればこの距離感を縮めることができるだろうか、と事務局メンバーから疑問が投げかけられた時、われらが事務局長フジムー(と軽く書いちゃったけど、すごくいろんなことにチャレンジしている事務局長)が、別の組織で関わっているプロジェクトで全国に散らばる研究者とVRで会議をしたという話題提供をしてくれた。

場の制約からの解放にアンテナが高い事務局のみんなは「それ面白そう! 次のMTGはVRでやろう!」と、速攻でトライアルでやってみることを決めた。「機材がない? レンタルすればOK! 予算はこう調整しよう!」と、あれよあれよと日程の決定と、VRゴーグルの手配なんかが決まっていって、提案から2週間ちょっとで(一社)LivingAnywhere内のVR会議が開催された。

その時の様子は、事務局(今は卒業されたけど)のなるあやさんが書いてくれた。

その様子をFacebookでメンバーがシェアをすると、すぐにたくさんの反応をいただいた。

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その中の一人が、LivingAnywhere Week in 館山(2019.5)の企画の中心人物だった、館山市役所の島本さん。

2020年が始まった頃は、「2020年もLivingAnywhere Weekを館山で開催しよう!」と相談していたけれど、コロナの影響でリアルでの開催は叶わず、オンラインでWeekなどの開催に切り替え、事務局と一緒に様々なチャレンジに取り組んでくれた館山市。

そんな未来の世界に感度が高い館山市の担当だった島本さんが社団のVR会議のレポートを見て、「一緒にLivingAnywhereと取り組みたい!」とご連絡をくださり、今後のLivingAnywhereを通じた、都市と地域の共生に向けたトライアルとして、3月に一緒にVR会議を開催した。

開催前のブレストで出たアイデアの例)
・地域の食に関する取り組みを行っている高校と連携しよう!
・地域の事業者の皆さんと東京の企業を結んでみよう!

アイデアは出たものの、
・自分たちがまず使ってみて活用イメージを掴む
その上で、
・良いと思ったものを、巻き込みたい地域の人に紹介し、使ってもらうことをフェーズ2にしよう

ということで、シンプルに館山市役所&館山のプレイヤーさん、そしてLivingAnywhereの事務局で、VR企画会議を開催することになった。


VRを活用して、どんな未来を誰に届けるか 〜館山×LivingAnywhereVR会議〜

LivingAnywhereを実践する人を、館山のプレイヤーのみなさんとつなぐことも簡単だけど、この未来のツールを使えば、「館山が好きで、本当は出て行きたくないけれど仕事がないから、就職や進学で館山を出ないといけない」と思っているかもしれない子供たちに、館山にいながらもバーチャル空間上で全世界とつながってワクワクするような人とつながる/チャレンジできる可能性を感じて欲しい、という意見が出た。

それであれば、地元の高校生に使ってもらい、
・商品開発やマーケティングなどのスペシャリストにつなげよう、とか
・自分ごと化して利用イメージを掴んでもらうために、館山を離れた転校生の友達にもVRゴーグルを送って、離れても館山のコミュニティを近くに感じてもらおう
など、様々な使い方のアイデアが出た。

Zoomであれば参加者の声は同じ距離感で聞き取れる。
VRのすごいところは隣にいる人の声は近くに、離れている人の声は遠くに、後ろにいる人の声は後ろから聞こえるところだ。

例えば、バーチャル上でA班、B班に分かれても、リアルの同じ空間でグループワークをするように、隣のグループの声はちらっと聞こえたりしてくる。
人の気配を感じられる、というところも魅力の一つではないだろうか。

VR上の様子

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側から見ると面白い
3箇所に分かれて実施してみたが、同じ部屋にいる人はこんな感じ。
怪しさ満載・・・
実際の距離と、バーチャル上の距離感が異なり、外した後に違和感を覚えたり。

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私は赤ちゃん連れだったのだが、バーチャル上では1個人で参加できるのも良かった。
(赤ちゃんが寝ていたからというのもある。ZoomはZoomで子供が乱入して映り込む楽しさ/コミュニケーションも捨て難いとえば捨て難いけれど・・)

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反省:VRに初めて触れる人は、前日か会議前に先輩ユーザーと遊ぶ時間をつくろう

新しいものに触れると、いろいろ試したくなってしまうのが人の性。
使ったのは「Spatial」というツール。

こちらのツールは、猫やコーヒー、ケーキやワインなどを会議スペースに出現させ、飲んだり、誰かに手渡したり、撫でることができる。そして、付箋を出して、そこに文字を書くことも、空中に絵を描くこともできる。

そうすると、VRで遊ぶ時間で最初の会議時間のゆうに30分くらいは使ってしまう。笑

解決策案)
①前日にインストールして、有志で遊ぶ時間をつくっておく。
ポイントは1人で遊ぶ、ではなく、ツールを知っている誰かと一緒に遊ぶこと。社団でもそれぞれ事前に使った人もいたけれど、知っている人と使うと、発見ばかりだった。
自分一人では「機能」に気づけず、ただVR空間に存在することを実感しかできない。距離感、コミュニケーション、ツールの使い方など、ナビゲーターしてくれる人の存在は大事。


前回の反省を踏まえての成功ポイント

事前にメッセンジャーやSlack等の連絡ツールで、テキストベースでやり方を共有しても、私のようなリテラシーの低い人は思い込みも入ると、まあセットアップに時間がかかる。
事務局だけでお試しVR会議を行った時は、午後一のMTG開始だったので、当日朝やれば大丈夫だろうと甘く見た私。朝からセットアップしたが、VRゴーグルとspatialでそれぞれ入力を求められる番号を同一だと勘違いして設定が先に進まず、半日を無駄にして事務局のみんなを待たせてしまった。

初心者が近くに集まれるのであれば、直接セットアップでサポートできた方が良いだろうと、一部メンバーはVR会議で本来館山に行かなくても良かったのだが、館山市に直接出向いた。(つながりのできていた館山のみなさんに会いたいという気持ちもあった。)

そして、一度設定で四苦八苦した私のようなメンバーも、どこでつまずきやすいかできない人の視点に立った上で「サポート側」に回ることができたので、新しいメンバーも割とスムーズにVRを立ち上げられた。


反省や気づきは尽きないけれど、まずは自分たちでツールを使う経験は得られたので、これを目指すべき世界にどう活用していけるかを、LivingAnywhere事務局としても、館山市さんと共創しながらも一緒にトライして行きたいと思います!

地域やLivingAnywhereと一緒に、新しいことにチャレンジしてみたい!という方は、ぜひLivingAnywhere事務局までご連絡ください!

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