見出し画像

039. 火シリーズ1. 「多すぎる火は、何もうみやせん」

一日一描。

今日から5日間は、火を描いていきたいと思います。

昨日丸シリーズの最後が太陽だったので、そこから引き継ぐ形です。

水彩で火を描いてみました。
水で火を描く。質的には正反対のもの同士ですが、お互いを補完し合う、良い関係だと思います。
長い梅雨の後に燦々と太陽が降り注ぐ時期が来ることにも深い意味がありそうです。

画像1

私が一番使うのが苦手な赤い色。
迫ってくる感じが怖くて、どうしても水で広げようとしてしまいます。
そうこうしているうちに、ボワッと輪郭がどんどんと外へ広がっていってしまいます。

この水と火の追いかけっこは、私の心の中で日々起っている出来事。

やるとなったら徹底的にやってしまい、最初はとても充実して楽しいものの、最終的に身体がもたなくなってきて、できない自分を責めて悲しくなってくる、というのが私のパターン。(後々冷静に考えると頭使いなさいよね、と思うのだけれど)。
または、内側でものすごくやる気が漲っているのに、「また倒れて終わるのがオチでしょう・・」と冷ややかな水をさし、行動することを避ける。

要するに、自分の内側にある火をうまく使えずにビシャビシャと水を無駄遣いしてしまうのだ。・・なんとエコでないことか(苦笑)。
資源は大切にしなくては。

今日、映画館で風の谷のナウシカを見ました。
劇中、風の谷の長老が冷静さを欠いて暴走するクシャナへこう言いました。

「多すぎる火は、何も生みやせん。火は森を一日で灰にする。水と風は100年かけて森を育てるんじゃ」


森って自分自身だなぁと思った。
また、自分が木だとしたら、森は社会かもしれない。


多すぎる風は火を消してしまう。
でも、適度な風は、火を自由にする。

多すぎる水は火を消してしまう。
でも、適度な水は火を受け止める木や土を育む。


火って本来ものすごく運動性が高く、パワフルだ。
でもだからこそ、他の要素とのバランスが必要で、バランスの取り方に本当に個性が出るところだと思う。

火を描くということは、自分の中の火を見つめ、バランスをとるワークです。





生きていく場、暮らしの場、すべてがアトリエになりますように。いただいたサポートはアトリエ運営費として大事に活用させていただきます!