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056. ボルシチを煮込みながら海外生活を考察する


bonjour!🇫🇷 毎週金曜日更新のフランス滞在記をお届けします。
今日は、ある晩にボルシチを煮込みながら考察したフランスでの生活体験について書きます。

実は、以下の文章を当時やっていたFacebookに投稿したのをきっかけに、わたしはnoteでフランス滞在記を書こうと思ったのでした。

投稿はいろんな友達が面白がって読んでくれたのですが、その中の一人、みおさんが「あやちゃん、noteはじめなよー!」と言ってくれて、それまでFacebookに色々とフランス滞在中のことをあげていたのでそれを一つの物語にまとめてみても楽しいかも・・と思ったのがはじまりです。

(当時はこんなに長編物になるとは夢にも思いませんでしたが・・笑)。

なんだか懐かしい。
そんなわけで、以下に当時のFacebookに投稿したものを一部編集してアップしてみます。


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【 海外生活これまで 】
夜な夜なキッチンでボルシチを煮込みながら、暇だったので頭の整理を兼ねてらくがきを。ほんとうに色々あったのですが、最近ようやく生活に慣れ始めて来たかなぁという感じです。

①発見「なんだこれ!!」期

身体がチェックインしていたような時期。
何もかもよくわからないので五感で受け取った印象のみで生きる。毎日印象に圧倒されるも興奮している。

(↑この辺りですね。渡航ハイ?な状態。)


②比較「フランスすごい!」期

少しずつ頭の力によって印象に意味づけがなされる。で、圧倒されているわけですから、「おフランスすごい!」みたいな礼賛モードになります。同時に自分が今まで日本で培ってきたアレコレが急に廃れて見えて小さくモヤッとします。でもまだ興奮の方が勝つのでそこはスルーして楽しめます。このあたりで例のストライキが始まります。

(↑この辺りでしょうか。よくマダムに「そんなに謝らなくていいのよ」と電車の中で諭されて「わたしってそんなに誤り癖あったの?」と気がついた時期。)


③フランス巨大化「たべられる!!」期

「日本にいるわたし」から離れ、フランスに最接近した結果、フランスがものすごく巨大な物体に見えてくる時期。
濁流にのまれそうな感じですね。

④とりこまれる「たべられちゃった...」期

なんか、あーあ、たべられちゃった、みたいな感じです(笑)。

⑤アイデンティティ崩壊期

その結果アイデンティティ消失。

(↑二ヶ月余りの間にドイツ、アメリカ、スイス・・とあっちこっち飛び回ってはフランスに帰ってくるという楽しいがめっちゃハードな工程を繰り返した結果、アイデンティティが崩壊してくる)

⑥カオス期

頭の中がぐちゃぐちゃで、とにかく動くのが億劫。
選択することが面倒くさい。
が、娘はなぜか絶好調、かつからみがいつもより多め(とただ感じていただけかも?)で疲労困憊。
家族(特に夫)に八つ当たり。いやぁ、ほんとうに申し訳ないことをした。しかし彼は粛々と生活を支えて耐えてくれました。感謝しかない。
この時期、
・睡眠リズムを作る
・食事のバランスを見直す
(運動量が格段に増えているのでタンパク質と鉄分を増やした)
など生活の基盤を整えることに注力したのが功を奏しました。

(↑ちょうどこのあたりかな?海外で暮らすとか大変だし、まぁこんなもんでしょ?って疲弊しきっている現状に慣れちゃっている自分ってどうなの?と対策を考えはじめた時期)

(↑この辺りからよくカメラを回していましたね。ちょっと客観的に生活を楽しむ余裕が出てきたのかも)


⑦新生(なんだこれ...)その2期

空白の時期。ぐちゃぐちゃはしていないけれどシャキッとしておらず、ボヤーっと過ごしていた。このあたりから娘がわたしにしてくれるサポートをありがたく受けるようになりました。
さらに、このあたりからコロナウィルスのニュースが出始めて、街中を少し緊張しながら歩いていた気がします。でも彼女はそんなこと気にせずいろんな人に話しかけに行くのですよね、しかも日本語で!(笑)。今まで知らない人に話しかけられるとわたしの顔を見て背中を押されていたのに、今ではわたしが背中を押されています。「わたしがやってあげる」「ママは見てて!」が口癖に。いやぁたくましくなったもの。

(コロナウィルスがきっかけとなり、子どものたくましさに気づくようになりました。守ろう守ろうとするより、もっと頼っていいのかも。頼られたいと彼女自身も思っているということに気がつく)


⑧「どっちもいいんじゃない?」期←いまココ(2020年2月当時)


フランスでも日本でもどっちでもいい。いや、どちらもよい。良いものはいい。みたいな大雑把な時期。

(↑この辺りからリビングルームでのアトリエ活動が始まった気がします。憧れているだけではなく、自分にできる形で表現して日本に持ち帰ろうとしていたのかもしれません)

(↑地元、茨城も頑張っていました)

(↑山に囲まれて暮らしたいという日本で抱いていた願いを、場所を変え、フランスでも叶え続けていたという事実)


そのほか、
・とにかく日に当たる(ビタミンD合成だ!笑)。
・交通機関に育児を手伝ってもらう
トラム代をケチって重い買い物荷物を持って歩き回るのをやめる→トラム・バスを駆使してぐるぐる動き回る→乗り物女子の娘大満足。母楽→遊び場所のバリエーション増える...と好循環。
・買い物場所の厳選、動線をコンパクトに。
はじめは楽だし安いしと買い物は近場のスーパーマーケットで済ませていたが心が満足せず。
美味しいパン屋、肉屋、ビオスーパーが一角に集中的に存在するポイントを見つけ、週末まとめ買い。
などの工夫も生活を豊かにしてくれました。
あと最近、久しぶりに一眼レフをいじり始めて、お散歩が楽しくなってきました。
まだまだ試行錯誤します。
(2020年2月当時。色々と頑張ってましたね)

さて、ボルシチが煮えてきました。
ボルシチはウクライナ料理でしょう?というツッコミはさておき。
だってフランスはビーツも牛肉も美味しいから。

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