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わたしによるわたしのためのカルテと処方箋をつくろう|裏の畑Body work部


月に一度通っているシュタイナーの絵の教室の前半で、からだのワークや講座の時間を持たせてもらっています。

先月は、「自分でカルテを書いて、お薬をつくってみよう」というワーク。

以前、わたしが理学療法士として整形外科で働いていた時代に(時代って笑)、患者さん向けにやっていたワークショップをリバイバルさせてみました!

カルテもお薬も、お医者さんとか専門家に書いてもらったり出してもらうものでしょう?

とよく言われます。たしかに専門家にしかできないものもありますが、例えば慢性的に何度も繰り返す症状や、調べても異常がないもの(未病)、医療機関にかかったもののいまいち自分的にしっくりこないもの、に関しては自分でカルテを書いてみて処方箋(お薬)をつくってみるという、からだを使った簡単なワークをご紹介していました。懐かしいなぁ。


まずは前回の復習から。ケンウィルバーの意識のスペクトルの人間の発達段階における、身体と意識の関係についてお話。

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この日は一枚の紙を使って説明してみました。
社会のために頑張って自分の意識を折りたたんでいくプロセスと(社会化のプロセス)、それを経てため込んできた経験や技術を使って個性を花開き、広げていくプロセス(個性化のプロセス)。難解なケンウィルバーの理論も、手を動かしながら考えるととてもわかりやすい。

↓前回の記事はこちら。


まずはカルテづくり。
気持ちを静かにして、現在気になる症状を言葉や図にしてみます。曖昧模糊とからだの中に漂っている症状をつかまえて、形にしてみるのです。

そうしたらリラックスして庭を散歩しながら、その症状に「響きあうもの」「なんか気になってしまうもの」を一つ選んで、それから受け取る印象を絵にしてみます。


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はい、これが症状に対するお薬です。
え?こんなのがお薬?と思われるかもしれませんが、これがわたしによるわたしだけのお薬になるのです。

わたしはこの日、喉のチクチクイガイガする感じを覚えたのですが、それは何か電波塔が立っているようなイメージでした。そして、あたりを見渡してみたときに気になったのが縁側の上の梁からつるさげされていた船のモビール(写真がなくてすみません)。

根っこは繋がっているのに、それぞれ好きなように風に揺られながらふわふわと動いている様に自由を感じました。絵にするとフワフワしたいろんな色の柔らかい衣が漂っている感じ。そして気づくと喉のイガイガは少し和らいでいました。

わたしの喉のイガイガは、物理的には乾燥だったり、喉の使い過ぎだったり、何らかの炎症症状だったりするのかもしれませんが、その奥深いところでは「自由を求める衝動」みたいなものの発現でもあるのかもしれない。そんな風に気づいた時に症状は癒えていきます。

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皆さんと一緒にできて楽しかった。自分でも意外なものが出てきたりして、「え!?」となったり、「あぁなるほど〜」となったり。自分以外の誰かがシェアしてくれたことが自分にとってのお薬の元となったり。

時を寝かせて自分が描いた絵(お薬)をもう一度見た時、また違う印象があったり、あの時はわからなかったけれどそういうことか!という発見があったりして楽しいので、次回はそんな感じもワークにおり混ぜてみようと思います。


そのあとはにじみ絵。この日は桜を描きました。

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それぞれが、それぞれの内側に桜の木を持っている。


そして、フォルメン。

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ん?描けない。今日は何だか右上に上がっていくぞ?と思いながら、描き進めていくとブロッククレヨンがどんどん手の延長のように感じてきた。

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豊かな時間でした。みなさんとご一緒できたことに感謝を。


(写真提供はYさん)


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