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水との対話 -water color-

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シュタイナー教室のにじみ絵や、二十四節気の水彩画など。 水彩を通して自分の中の水との対話を試みています。
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#シュタイナー教育

光と影をまっすぐに見つめる|裏の畑美術部

1月9日は、今年はじめてのシュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。今まで、水彩の時間では、色彩によって広がる世界観を受け止めるような課題に取り組んでいましたが、この月からはデッサン。 シュタイナー教育の美術の過程では、小学校の高学年から少しずつデッサンに取り組み始めるとのこと。物の正確な形や光と闇を識別する力が子供たちの中で育っているからでしょう。 実は、わたし、このデッサンというものに漠然とした苦手意識がありまして。「おぉ、ついに来たか・・」という心持ちだった

木を描くと、そこに今のわたしがあらわれる|裏の畑美術部

全然更新する時間が取れないまま11月も終わりが見えてきてしまいましたが(汗)、先月10月10日は月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。水彩は、9月にバイオグラフィーワークを終えたので、この日の課題は久々の自然物。 どんなアングルから見るのか? 遠くから俯瞰しているのか? 寄って木そのものと同化しているのか? 枝葉のふる舞いはどうか? 根はどんな風に張っているのか? 木を、その人がどのように捉えているかで全く違う構図や絵肌になる。 シュタイナーの

叡智への案内人・フクロウを描く|裏の畑美術部

12月20日。 月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 この日は、「フクロウ」を描きました。 後ろ姿を描いてしました。お手本からどんどんハズレにハズレていくので、わぁ、どうしようどうしよう、と思っていたのですが、この日、わたしの中のフクロウは、どうしてもこちらに背を向けて羽ばたいていくイメージだったので、わからないまま、その衝動のままに描いてみたのでした。 「両サイドに一枚ずつ、紙が欲しいよね」と先生の間々田さんから。そうなのです、大きく大きく

衝動はわたしの中で形となり、馳せていく|裏の畑美術部

11月15日。 月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 この日は、「いのしし」を描きました。 描く前に「魂の暦」を読んでもらいました。 出典は同じシュタイナーの言葉だけれど、今日は二つの訳を紹介していただき、言葉の力の奥深さを感じながらのスタートでした。 さて、今日の水彩のお題「いのしし」を描きます。 「いのしし」は、とても地面に近い動物だ。とてもパワフルでゴツゴツとした印象で、抱き込んだ熱を真っ直ぐに爆発させて進んでゆく。けれど、不思議と

《創世記 第三日》 何になるかをはじめから知っている|裏の畑美術部

5月17日。 シュタイナーの絵の教室『裏の畑』。 水彩では3月より創世記のテーマを描き始めて、今日は第三日目。 はじめに、アントロポゾフィー的に生物の発生や進化について考えると?というお話からスタート。ダーウィンの進化論的に順番に系統だって発生していくという考え方もあるけれど、アントロポゾフィー的には「そのようになろうとしていたものがはじめからあって、それが形になっていく」というように考える。 これはこの日の後半のBody workで扱うミンデルのプロセスワークにも通じ

もっとも素晴らしい創造は本当にささやかに始まる|シュタイナーの絵の教室・裏の畑

月に一度のシュタイナーの絵の教室、「裏の畑」の日でした。 今月の水彩のテーマはきのこでした。 きのこは不思議な植物だ。相手に向かって大きく自らを開く花々と違い、きのこはまるで大事なものは自分の内側に秘めているかのように傘を広げる。 まず暗い青(プルシャンブルー)できのこの周りに立ち込める、秋の空気を描いていく。 「あった!」 パッとそこにスポットライトが当たる。きのこはよーくよーく感覚を研ぎ澄ませて観察すると、実は至る所に生えている。そして一つ見つけると、次々に見つけ

浮遊感と重心|クラゲを描く

月に一度通っているシュタイナー教育の絵の教室「裏の畑」。 7月の水彩画のテーマはクラゲでした。 クラゲはプランクトンの一種なんだとか。プランクトンというともっと小さな生物というイメージがったけれど、確かに、クラゲの浮遊するような動き方はプランクトンっぽい。 他にも遊泳するタイプのネクトンや、石や岩に付着して水底に生きるベクトンなど水中生物にも多様な個性があるらしい。 「わたしはネクトンの方がいい」 「プランクトンみたいに漂っていたい」 などなど、様々な声があがった。そ

あなたの中のわたし、わたしの中のあなた|裏の畑Body work部

月に一度通っているシュタイナーの絵の教室の前半で、からだのワークや講座の時間を持たせてもらっています。 先月は、わたしの中にいる相手を感じよう、というワークをしてみました。 わたしの中の相手。どういう意味でしょうか。 普段わたしたちは、自分のことを「個」と認識して存在しています。 西洋的な「個」として自立して存在するのがよし、とされる考えが一般的になった現代は、この傾向がとても強い時代かもしれません。 しかし、一見「個」としてバラバラに存在しているように見える私たちも

085. 青さ残る自分が知らない、枯れていくプロセスの中の豊かさに触れたかったのだ。

一日一描。 今日、子育て十牛図はお休み。 午前中から絵の教室へ出かけました。 まずはぬらし絵から。今日は稲を描きました。水をたっぷりはった水田から光を浴びて苗がぐぐぐっと伸びてきます。 途中手順を間違えて早くに朱色を入れてしまいましたが(いつもながらおっちょこちょい...)なんとか稲穂っぽくなりました。 今日は、個を描くか、群集を描くか、みたいなところで焦点が揺れました。 稲は近づいてみると、いろんな方向に実りをつけていて、また個体によってたくさん実りをつけるもの

078. 過去と今の自分の対話|エンプティチェアのワーク

一日一描。 今日は娘が保育園へ行っていなかったので、じっくり、エンプティチェアのワークをしてみた。 過去の自分と今の自分、双方の位置から今思っていること、目の前に座っている相手(過去の席からは現在の自分へ、現在の席からは過去の自分へ)へ感じていることを話す。 絵の具をスタンバイ。ワークの後、すぐに描けるようにしておく。 エンプティチェアのワークをした後は、家の周りを静かにゆっくりと歩いてみて、目につくものが自分の中の何を象徴しているのか、観察してくる。(フラートなどと

037. 見えない丸-丸シリーズ4|自宅に小さなアトリエができるまで①

一日一描。 今日は、先日絵の教室で描いた、種の絵の復習です。 ↓左側の絵です。 その後の私の種はどうなったでしょうか。 私がガサゴソと絵を描く準備を始めると、むすめもさっさと一人で準備を始めてサンルームへ。 そーっと、そーっと、お水を運んで・・・。 (母、内心ヒヤヒヤ笑。でも、手は出すまい、手は出さないぞー)。 セッティングも完璧! 汚れ防止&道具の配置がわかりやすいように、ダンボールを置いてみました。 今日は何を描くのですか、画伯。 サンルームをアトリエにしよ