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新型コロナウイルスの影響で生じる地球の延命治療

新型コロナウイルスの感染拡大。僕は仕事柄毎日テレワークできるわけではないのですが、街中から人影が消えたことははっきりと感じ取ることができます。営業停止を余儀なくされたお店の経営者はそれこそ死活問題。政府の補償も不透明な部分が多く、終息後の社会の縮図も、もしかしたら大きく書き換わってしまうかもしれません。

相次ぐ航空便の欠航

さらなる感染防止のため、国交も制限されています。例えば、日本(成田)とニュージーランド(以下NZ)・オークランド間を結ぶNZ航空による国際線も3月30日から6月30日まで運休が決まりました。https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/03/2cfa8ee7d521ab94.html

同区間はJALやANAなど日本の航空会社の就航がないため、日本-NZを結ぶ直行便が完全になくなってしまったことになります。上記リンク内にある関西国際空港便も運休が決まった(4/15現在)ので、どうしても同国へ行きたい場合はオーストラリアやマレーシアなどを経由しなくてはなりません。それでもアジア人は入国審査で足止めを食らうことは必至でしょう。

大きな不便を強いられることになりましたが、経済活動の停滞によって、地球環境にプラスになる面もあります。成田ーオークランド間で生じる飛行機1機あたりの往復のCo2排出量は約1.115キログラム。客席稼働率や積載量、気流などは無視した数値になりますが、おおよそ1トン強といったところでしょうか。http://tco2.com/app/tool/acc/AviationCo2Calculator_doInit.action#faq.8020_q

日本の一般家庭の平均年間Co2排出量(電気、都市ガス、LPガス、灯油の4種で算出)が約2.9トンなので、3か月間の措置と考えても、その数値は決して小さくはないでしょう。

コロナ終息後に考えられる”ムダ”の洗い出し

いま欧州では、飛行機のCo2排出量の多さを懸念して、飛行機を使うことを避けるムーブメントが起きているようです。この行動はFlying Shame。日本では「飛び恥」とか呼ばれています。スウェーデンの環境活動家のグレタさんもそれを実践する一人ですね(リサイクル性の低いソーラーボートを作成し、桃太郎のようにお供を連れてドンブラコする行為がとても”環境によい”とは思えませんが…)

ただ、飛行機自体が飛ばなくなるほうがよっぽど環境によいのは事実。コロナウイルス終息後に、不採算路線について廃止・減便や、小型機化するなどの洗い出しができると思います。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191024/k10012146491000.html

9.11の米国同時多発テロや東日本大震災など、甚大な被害を受けたことをきっかけに、私たち人間は「どのように生きるか」「何を変えなくてはいけないのか」といった価値観の見直しを迫られたと言えます。人間が健やかに過ごしていくためには、まずは地球が健康でなくてはいけない。たった一つの地球をどのように延命治療していくか。相次ぐ飛行機の減便を受けて思うことは多々あります。



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