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高校生の時に聴いた洋楽①:1975年
高校に入学した年、1975年ですが、世界的にはベトナム戦争が完全に終結した年ですね。日本赤軍の事件などもありましたが、冷戦下での米ソの宇宙船のドッキングとか、ちょっと未来に希望が見え始めた時代だったのかもしれません。
1975年(昭和50年)の出来事
4月 ビル・ゲイツとポール・アレンがマイクロソフト社を設立
4月 サイゴン陥落にてベトナム戦争が完全終結
5月 イギリスのエリザベス女王が初来日
7月 ソ連の宇宙船ソユーズ19号と、アメリカのアポロ18号が地球軌道上でドッキング成功
7月 沖縄海洋博覧会開幕
8月 日本赤軍がマレーシアのアメリカ大使館を占拠(クアラルンプール事件)
12月 第1回コミックマーケット開催
1975年の洋楽ヒットソング
Love Will Keep Us Together(邦題:愛ある限り) / Captain & Tennille
キャプテンとテニールというのは夫婦でして、アバだけでなくこの人たちもそういうミュージシャンでしたね。この頃はアバより売れてたと思います。彼らは全然一発屋ではなく、かなり売れたアルバムを何枚か残しており、この後もラジオなどでも良くかかっていたように記憶しています。
Philadelphia Freedom / Elton John
さすがのエルトン・ジョンの勢いもちょっと沈静化してきました。この年にはもう1曲、Island Girl もヒットしているのですが、やっぱりそれまでほどの売れ方ではなくなってきたのだと思います。
One of These Nights / Eagles
わたしが日本の洋楽ベスト10番組でイーグルスを初めて聞いたのは、多分この年のこの曲だったと思います。この曲は日本でも大ヒットしました。当時は、まだちょっと泥臭い、アメリカのカントリー&ウェスタンをルーツにしたバンドという印象でした。Best of My Love もこの年のヒットですね。
Kung Fu Fighting / Carl Douglas
ブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」がヒットしたのは前年なんですが、カンフーブームが続いていたのですね。こういう便乗ソングもけっこうヒットしたりしていたわけです。ディスコミュージックブームという背景もあったのでしょう。
The Hustle / Van McCoy & the Soul City Symphony
この曲も、日本でもバカ売れしてました。ホントよくラジオでOAされてたんです。これもディスコブームのひとつの局面だったと思います。要するに踊れる曲ということですね。わたしには全く縁がありませんでしたが(^^)
That’s the Way (I Like It) / KC & The Sunshine Band
これも踊れる系の曲ですね。この曲の歌詞なんですが、That’s the Wayの「その道」というのは、要するにセックスのことで、続いて Aha Aha I Like it. と続く、わりとストレートなエロい歌なんですよね。当時は全くそんなことも知らずに無邪気に聞いておりました(笑)
I’m Not in Love / 10cc
この曲も売れましたねぇ。このバンドは、イギリスのパブリックスクールの学生バンドだったジェネシスを見いだした、歌手・プロデューサーのジョナサン・キングがプロデュースしたバンドなんだそうです。
Sailing / Rod Stewart
ロッド・スチュワートは、当時すでにかなり活動歴の長いミュージシャンでして、それまではちょっと玄人受けのアクの強いロックミュージシャンというイメージでした。ところがこのバラードで一躍大人のロックスターみたいな感じになったのですよね。これがAORのハシリで、後のボズ・スキャッグスなんかのヒットにつながっていくような気がします。
Have You never Been Mellow? / Olivia Newton-John
前年のI Honestly Love Youに続いて、この曲も全米No.1を獲得して、もう大スター状態でしたね。日本でも大ヒットしてました。
Only Yesterday / Carpenters
カーペンターズも相変わらず売れているのですが、この年なんですよね。カレン・カーペンターが摂食障害を発症して、予定されていた日本公演も中止となったのは。彼女が亡くなるのは83年なのですが、この年のヒットは今聴くとちょっと切ないですね。
Born To Run(邦題:明日なき暴走) / Bruce Springsteen
ブルース・スプリングスティーンをはじめて聞いたのも、この年、この曲でした。ただ、当時のわたしは、なんかこういうザ・アメリカみたいなミュージシャンはそれほど好んでなかったのですよね。まだブリティッシュプログレの強い影響下にいたわけでして…。
Listen To What The Man Said / Paul McCartney & The Wings
前作、73年暮れのBand On The Runに続いて、この年5月には Venus And Mars がリリースされ、そこからのシングルヒットです。このアルバムからは他にも、Venus And Mars〜Rock Show、Letting Goなどが、やたらとラジオでOAされてましたね。一方この年、ジョン・レノンは、カバーアルバムの Rock 'n' Roll をリリースします。ところがこのアルバムには正直かなりがっかりしたんです。なんでいきなりこういうアルバムが出てくるのかさっぱり理解できなかったんですよね。快調にオリジナル曲でヒットを飛ばしてくるポール・マッカートニーに比べて、前2作も含め、ジョン・レノンの音楽がちっとも面白く聞こえず、もうこの時点で全く追いかける気がしなくなってしまったのでした。「わたしはポール派だ」とカミングアウトすると、団塊の世代のレノン神様派の方々から、「おまえは何も分かってない!」とか酒席で明け方まで劇詰めされたりするわけなのですが、でも、ちょうどそういう巡り合わせなんですから、しかたないんですよねぇ〜(笑)。
Ding Dong,Ding,Dong / George Harrison
ジョージ・ハリスンのアルバム、Dark Horseは、74年11月のリリースなのですが、例によって日本では75年に入ってからのリリースで、シングルカットされたこの曲も75年のヒットだったはずです。この曲自体に、それほど思い入れはなかったのですが、でもやっぱりジョージ・ハリスンらしい曲ですよね。アルバム Dark Horse も、前作 Living In The Material World ほどわたしには刺さらなかったのですが、それでもジョージ・ハリスンもまだまだ存在感がありましたね。
Walk This Way / Aerosmith
エアロスミスが日本で初めてヒットしたのもこの年でした。Dream Onもこの年のヒットでしたね。どちらの曲も実にカッコよくて、凄い奴らが出てきたなぁ〜と思って見てました。とにかく、見た目からしてロックというか、かなりヤバイ雰囲気の人たちで、ストーンズが良い子に見えるほどでしたね(笑)。
Saturday Night / Bay City Rollers
クイーンがアイドルっぽく日本では扱われていましたが、正真正銘のアイドル系ロックバンドがイギリスから登場して、とんでもなく大ヒットしたわけなんです。男のわたしにはあんまり刺さりませんでしたが(^^;) でも、この人たち、今でも活動していて日本にもときどき来日してたりするんですよね。それはそれで凄いと思います。
一方邦楽では相変わらず演歌人気は続いてまして、この年一番売れた曲は、昭和枯れすすき(さくらと一郎)ですね。今聞くと凄い歌ですが(笑)、なんかまだこういう暗い感じが残ってた時代なんでしょうなぁ。それに、そんな演歌のレコードを買う人が、やっぱり日本の音楽産業の中心だったんですよね。その他演歌勢は、細川たかし、五木ひろし、西川峰子なんかも頑張っているし、アイドル系は、山口百恵、桜田淳子、アグネス・チャンなどもまだ売れてました。フォーク系からは、風やバンバンがちょっとヒットしてましたが、あんまり大ヒットは無かった年です。ところがこの年は、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドが大ヒットしてるんですね。甲斐バンドもこの年くらいから活躍してますね。ということで、まだまだ演歌とアイドル歌謡曲中心だった邦楽にも、すこしバンドスタイルのロック系、今のJ-POPにつながるような動きが出始めた年だったといえるのでしょう。
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