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〜はじめに〜 祝リリース50周年 The Lamb Lies Down On Broadway

今年(2024年)は、The Lamb Lies Down On Broadway(邦題:眩惑のブロードウェイ)が発売されて50周年の節目です。

わたしはちょうど高校1年生のときに、リリースされたばかりのこのアルバムと出会い、以来50年(!)このアルバムを聴き続けてきました。今になっても全く飽きることなく、これを聴き始めると、最後まで一気に聴いてしまいます。もし無人島に1枚と言われたら、A Trick Of The Tailとどちらにするか相当悩むのですが、恐らく最終的にはThe Lambを選ぶだろうと思うのです。人生を通じて、これほど楽しめるアルバムに出会ったことはないのです。

それなのに、このストーリーというか内容については、これまであまり突っ込むことはしてきませんでした。「どうせよくわからないしなー」という態度だったのです。まあ資料などが目につくと、入手してはいたのですが、あまり真剣に読むこともなく放置しておりました。でも、たまたま昨年秋に「来年がリリース50周年だ」という事に気づき、やっぱりこのまま終わると、後悔するんじゃないかという気持ちがわいてきたのでした。このタイミングを逃すと、次は60周年ですが、もはや10年後に生きてる保証もないし、やるなら今しかないと思ってしまったのです。

ということで、Lambについての網羅的な記事を書くという、大それたことを始めようと思っています。

最初は、これまで入手した資料を元に、あまり個人の解釈などを加えずに解説しようと考えていました。ただ、いろいろ資料をあたるうちに、これまで自分で勝手に解釈していた部分が、それほど的外れでは無かったことが確認できて、その上で細部はやはり自分なりの解釈が既に存在している事にも気づいたりしたのです(もちろん初めて知って、「あーなるほど」ということもたくさんありましたが…^^;)。そこで、ここではなるべくこれまでの様々な解釈を踏まえて紹介することを原則としますが、結局最終的にはわたしの解釈であるということはご承知おきください。もともと、作者のピーター・ガブリエルも、恐らく「人によっていろいろな解釈が可能」なストーリーを意図して作ったのだろうと思うからです。

その中で、「それはおかしい」みたいな事がありましたら、noteのコメントでお知らせいただくのも良いのですが、ぜひご自身でもブログなどでその解釈をご披露いただければと思うのです。その方が、結局は、このLambという、恐らくどんなバンドもなし得なかった、究極のコンセプトアルバムを後世に伝えるひとつの資料となると思うからです。

それでは、これから不定期での連載をはじめます。このプロダクションを解読するためには、ストーリーや歌詞だけでなく、このときのバンドが置かれていた状況や、アルバムの制作過程とバンドメンバーの精神状態など、バンド関連の情報だけでなく、当時の社会情勢や、音楽シーンの状況なども知っておくと、理解の助けになると思います。ちょっとつまらない記事も間に挟む事になると思いますが、ぜひお付き合いください。日本で一番網羅的なThe Lambの解説を目指します。いったいどれくらいのボリュームになるか、まだ正直はっきりわかりませんが、本当の50th Anniverseryである2024年11月22日を〆切と設定して、何とかやってみようと思います。

〆切を設けないと、ピーター・ガブリエルのように、いつまでも悩むことになるかもしれませんので…(笑)


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【参考資料】
今回の記事を書くにあたり主に参考とした資料は以下です。

●The Lambの研究資料


●その他ジェネシス関連一般

*英語の文献、ネット記事については、いずれも公式な日本語訳がありませんので、以後の記事の引用の翻訳はすべて筆者によるものです。


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