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なぜ小説ライブ配信サービス-Live Novelを作ったのか?

こんにちは!

小説ライブ配信サービス「Live Novel」の中の人(@LiveNovelPJT)です。

この度、小説の執筆をリアルタイムで公開し、読者さんとチャットでコミュニケーションがとれるサービスを趣味で作ってみました!

小説ライブ配信サービス-Live Novel
https://live-novel.com

本来、小説は予めある程度完成させたものを公開し、読者さんに読んでもらうコンテンツであるかと思います。

しかし、Live Novelのコンセプトは小説を完成させることではなく、

読者さんが作者さんのことをもっと好きになれる空間を作る!

なのです。

このサービスを作った理由は、一言で言うと「ファンを大切にしましょう!」に尽きます。

何故ファンを大切にする必要があるかについては、Live Novelの生い立ちとともに順を追って説明していきます。

ファンがあなたの事をもっと好きになってくれれば、きっとその人はいつでもあなたの味方になってくれるはず。

ちなみに、小説と書いていますが小説に限定するつもりはなく、文章を書く人であれば誰でもこのサービスを利用することで十分なメリットが得られるでしょう。


はじまり

私は2019年7月にWeb小説を書き始め、すぐにある事に気づきました。

書籍化を目指している人が多いんだなぁ

もちろん目標は人それぞれで良いと思っています。

当然、私も自分の作品が書籍化されたら嬉しいですし、応援している作者さんにはぜひとも書籍化して欲しいとも思っています。また書籍化とまでは行かなくとも、多くの人に自分の作品を読んで欲しいと思っている人もたくさんいらっしゃいました。

ですが、そこでふと違和感を覚えました。

偏見かもしれませんが、Web小説の良さは表現の自由であり、そこで生まれた作品は作者の「好き」を詰め込んだ偏愛の塊であるべきとまで思っています。当然、そんな場所で生まれた作品はバリバリに尖った”ニッチ”なものになる傾向が強いでしょう。

しかしながら、書籍化や多くの人に読んでもらうためには”マス”(集団)に受け入れられる必要があります。当然、その目標を達成するためには作品の内容も”マス”向けにしなくてはならないでしょう。

つまり、書籍化や多くの人に読んでもらうことを目標に置いたとき、その作品は作者さんが本当に書きたかった作品ではなくなっているのでは?という違和感を覚えました。

そもそも、なぜWeb小説を書いていらっしゃる作者さんたちは書籍化や多くの人に読んでもらうことを目標にするのでしょうか?
もちろん書籍化や多くの人に読んでもらうこと自体に価値があることは理解できますが、その先にもっと根本的な要因があるのではないかと思い、私なりに考えてみました。


カルチャーの出口と内と外

カルチャー内のプレイヤーが、そのカルチャー内では満足できず、カルチャー外へと飛び出し活躍するための出口の事をカルチャーの出口と呼ばせていただきます。

Web小説で言うと、その外にある書籍、コミカライズ、アニメ等へ向かうための通過点が出口に該当します。例えば、レーベルからのスカウトやコンテストなどがあり、もちろんストーリーを作る作者として、自分の作品が書籍、コミカライズ、アニメになるのは夢です。夢を叶えるために出口へ向かう必要があるのであれば、当然出口へと向かうでしょう。

ですが、Web小説から一歩外へ出ると、そこに待ち受けるのは”マス”です。つまり、Web小説の良さである”ニッチ”を捨て”マス”向けにコンテンツを提供しなくてはなりません。

このWeb小説の出口を挟んだ内と外とのギャップが、私が感じた違和感の根本的な要因だったのかなと考えたりしています。

では、Web小説の外に出ずに、Web小説カルチャー内でプロ作家として活動すれば自分の「好き」を追求した作品を書けるのではと考えるでしょう。しかし、作られるコンテンツは”マス”向けではなく”ニッチ”な作品になりがちなため、より多くの人に読んでもらうという目標を置いてしまうと、その目標の達成は困難です。


"ニッチ”で生きていく

正直、"ニッチ"で生きていくことはかなり厳しい道となるでしょう。

ですが、可能性はゼロではなく、"ニッチ"であればあるほど、尖っていればいるほどあなたの価値観に強く共感するファンが現れるかもしれません。そんな、強い共感を持ったファンは、きっとあなたの事を心から応援してくれるでしょう。

こうなると、ファンはただの読者ではなくあなたの協力者です。あなたの価値観に強く共感しているファンは、あなたの作品の布教活動を積極的に行い、新たなファンを呼び込んでくれるでしょう。

このようにファンがファンを呼び、”ニッチ”がいつか”マス”となった時に、あなたは本当に好きなことで生きていけるようになるのです。

と、ここまで上手く行くとは限りませんが、”ニッチ”な市場で戦うのであれば、いきなり数を確保することは難しいでしょう。そのため、「あなたの価値観に強く共感してくれるファン」を大切にすることから始める必要があると考えています。そして、"マス”とまでは行かなくとも、徐々にファンが増え続ければあなたの生活を支える基盤ができるでしょう。


ファンがあなたをより好きになる

"ニッチ”で生きていくためには、「あなたの価値観に強く共感してくれるファン」をしっかりと捕まえて、あなたの"ニッチ"な価値観へさらにどっぷりと浸かってもらう必要があります。

もちろん、作品を書き続けることが前提ではありますが、それだけでは今までと変わりません。

では、今まで以上にファンを「しっかりと捕まえておく」、つまりどうすればあなたとファンとの間の繋がりをより強くできるのでしょうか。

方法はいろいろと考えられますが、その中の一つにコミュニケーションがあるかと思います。そして、コミュニケーションの中でもリアルタイムなコミュニケーションは同じ時間軸を相手と共有するため、より強くあなたを印象付ける事ができます。

ですが、ただでさえ執筆だけでも大変な作業であるのに、さらに時間を割いてファンとコミュニケーションをとるのは容易なことではありません。

では見方を変えて、執筆をしながらファンとコミュニケーションがとれたらいかがでしょうか?

執筆はあなたの価値観を文章で表現する作業です。価値観を前面に押し出しているあなたを、ファンへとリアルタイムに共有する事ができれば、ファンへより強い共感を与える事ができます。

さらには、今までは孤独だった執筆作業も、ファンがリアルタイムで温かく見守ってくれていたら、あなたは期待に応えるために今まで以上に頑張れるはずです。ファンもまた、あなたへ関与できることを喜ばしく思ってくれるでしょう。


Live Novelの誕生

こうして、執筆のシーンをファンとコミュニケーションをとるシーンにしてしまおうと作ったのが、このLive Novelだったのです。

実際にLive NovelをWebに公開すると、ご利用いただいたユーザ様から「見守られている(監視されている?)と執筆が捗る」や「誤字脱字をリアルタイムで見つけてくれる」などのお声をいただきました。

また、リアルタイムにコミュニケーションがとれるため、読者のリクエストから即興でストーリーを作る読者参加型の企画も行えるようになりました。これは自分の意見が物語へと反映される特別な体験を読者にもたらすことが可能です。

さらに小説のプロットを作成する場としても利用され始めています。今までは作者一人で悩んでいた事が、同じ価値観を持ったファンからアドバイスをもらう事ができるため、作者は発想をさらに広げる事ができます。憧れる作者に自分の意見が採用されれば、それはファンにとっても忘れられない体験となるでしょう。

ここで、実際に作品を執筆している人であれば、少し気になる事があると思います。

それは「ネタバレ」です。

もちろん、Live Novelに公開して終わりであれば気にせずとも良いのですが、執筆が終われば多くの作者さんは小説投稿サイトへ作品を投稿するのです。

小説投稿サイトへ作品を投稿する目的は様々ですが、小説投稿サイトの多くはレビューや感想、コメント、場合によってはポイントや投げ銭を受けられます。それらは作者が執筆のモチベーションを維持するために、非常に重要な要素となります。

つまり、小説投稿サイトに投稿する前にLive Novelで最新話を執筆するとネタバレしてしまい、小説投稿サイトまで読者が来てくれないのではないかという不安がつきまとうのです。

そこで、このような直球のアンケートを実施いたしました。
(多くの投票ありがとうございました!)

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結果はご覧の通りで、小説投稿サイトへ読みに来てくれる人は約7割、逆は約3割という結果になりました。全ての人にこの割合が適用できるとは限りませんが、約100票というところからも信頼できる数字であると考えています。

やはり、最新話を読んでしまったら小説投稿サイトへは読みに来てくれない人は一定数存在する事がわかりました。しかし、この約3割を多いとみるか少ないとみるかはあなた次第です。

ネタバレを恐れずに、ファンとの繋がりを強くすることを優先する

そんな選択が当たり前になる。

Live Novelが、"ニッチ”で生きていく人の力になることを願っています。


Live Novelのコンセプト


読者さんが作者さんのことをもっと好きになれる空間を作る!


以上となります。

お読みいただき、ありがとうございました。


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