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皇の時代の羅針盤 その四十一

月刊プレジデントイーグル
                       Vol.41 1998.12.18
人間心理の戦略を活かす
         経営者は会社を伸ばす


二十世紀も残すところ、あとニ年となりました。世紀末をよきすえ、と読めるような社会になってもらいたいものです。

戦後の貧しさから比べれば、大変によい時代です。しかし、考えなければならないことがたくさんあります。

物価、税金、利権、国際情勢、といろいろ挙げられます。これらのことを、どのように読んで行ったらよいか、またどのようにして、改善したらよいかを、考えてみたいと思います。

まず始めに、疑問をもつことです。それは、ものの値段が、正当なものであるか、そうでないとしたら何故なのかを考えたり調べたりすることです。

税金についても、固定資産税というものがありますが、地価が下落しているのに、何故毎年上昇するのでしょう。ガソリンの半分が税金というのも考え物です。

利権についても、税金だから使い放題で、不正がばれてもだれも責任を取らない。北朝鮮がミサイルを撃つには、日本にも核があるからと言うことも知らなければならないでしょう。

追加、
北のミサイルが方向を変えれば、北京もモスクワも狙い撃ちできるという事も知っておくことです。

以上のこと踏まえ、情報を正しい見方ができることが、発想力となるのです。

思考パターンを平面から立体にして、前後左右上下を表から裏からよく眺めると発見があるのです。

《企画力とは発想力である。》


企画とは新しいアイデアを発想し具体化する事だと思います。ですから、企画力と発想力は同じようなものと言えます。

このアイデアを生み出す発想力はどこから来るのでしょう。不断の努力と研鑽の積み重ねから生み出されるのです。

知的脳力が高いから、発想力があるかというとそうでもない。知的脳力が高いためにかえって創造力がなくなってしまうことがあるらしい。発想力は想像力であり創造力でもある。

想像的創造力が開発されれば、企画力も大いに発展することでしょう。
想像的創造力とは、本当の智慧のことです。例えば、次の話は大変興味深い話です。

最近読んだ本の中の話ですが、内容は、ある少年の話です。その少年Aはあまり知的脳力が高くないとだれからも思われている子です。もう一人の少年bは知的脳力が高いとだれからも思われている子です。

このB君がみんなを呼んでA君のこと、利口でないことを証明するといって、コインを出してA君に選ばせる訳です。

コインは大きなコイン(20セント)と小さなコイン(50セン卜)どちらを選ぶかと言うことです。

A君は、にこにこしながら大きなコインを取ります。B君はにこにこしながら皆に、ほら間抜けはすぐ分かるといって自慢げに笑っています。

それを見ていた大人がA君に、どうして小さなコインを取らないのと聞くと、A君は『だって、もし僕が小さなコインを取ったらB君は僕に二度と
コインをくれなくなるし、僕は今までにもう5ドル以上もらっているからいいんだ。』と言いにこにこしながら去って行きました。こういう話です。

さてここで、皆さんがこの話から何を考え、何を感じるかによって想像的創造力があるかないかです。

この話から世の中のことを考えてみましょう。あるデパートは、月に一回陶器のプレゼントを行っています。シリーズで配りますから、ただもらうだけの人も多い訳ですが何故か売上は伸びています。

陶器を貰って頭を下げられ気持ち良くした客(B君)は、余分な買い物をしてしまうのでしょう。陶器だけの客(A君)はせっせと陶器のシリーズを集めて楽しんでいることでしょう。

政治家(A君)は、選挙の前は米つきバッタのようにぺこぺこと頭を下げて、会う人すべてに、にこにこして、清き一票をせがみます。浮かれた有権者(B君)は、まんまと騙され清き一票を投じてしまいます。

ここではA君、B君どちらが良いとか悪いとかの話ではなく、想像的創造力を発展させるための例題として上げてみました。この中から何かヒントがあれば、大いに活用していただきたいと思います。

また、知的脳カだけでは、無い、ということを少しでも分かって戴ければ良いと思います。

企画力の基本は、人間の行動心理、欲求心理などをうまく使いながら、意表をつくことやもったいぶった表現とかがありますが。

人を知りニーズを知る、またニーズからウオンツを作るアイデアを生み出す智慧が必要です。それには、やはり保証を考えることから始まります。

A君は何を保証されたのか、B君は何を保証されたのか、人は保証が有るほうへ行動してしまうのです。政治家も有権者も皆自分にあった保証を選んでいるのです。

優れた企画は、優れた保証が有るということになります。バブルの頃の求職企画は、ものすごいものが有りました。今では、求めるほうが入れ替わっています。

追記1 スコトーマ (盲点)を外す

人間は記憶によって生きている、と苫米地博士はよく言います。
そして、腕時計の話をします。
聞いた方もあるかと思います。

それは、見ていないことを証明することが目的です。さらに、そこにスコトーマができるという事です。

人間はスコトーマだらけと言っても過言ではないでしょう。

探し物をしたとき、見つからないのはスコトーマになっているからです。
つまり、いつもの記憶で見ているからです。
見えません、何度見ても見つからないのです。

脳は記憶にないことは見ないのです。そこで、スコトーマを外すには、
コンフォートゾーンの外に出ることです。

部屋の中なら、座っているのであれば立ち上がり、見る角度を変えてみる。
一つ一つ、ゆっくりと記憶ではない見るという作業をやることです。

それでも見つからないときは、さらに、コンフォートゾーンの外にでる。
外に出て気持ちを切り替える。

もう一度ゆっくり探す。これで、大体が見つかります。

それでも、ダメな時は潜在意識に命令して寝ることです。

朝起きたら気が付くことがあります。

解けない公式が朝起きたら解けた経験があるでしょう。

つづく。

追記2 あなたのゴールは何ですか?

みえますか?
見えるものは、達成できるゴールです。

今見えない、コンフォートゾーンの外にあるゴールを
作りましょう。

できなかったら、
そうです。

潜在意識に命令して・・・・
寝て待ちましょう

かしこ。


世の中の洗脳を見破る方法

新聞、テレビ、インターネットを信じないこと。
特にコマーシャルは、信じないこと。
テレビショッピングは売るための秘密がたくさんあります。

コマーシャルは一種のニューロマーケティングです。
二次元におけるビジュアル効果が臨場感を刺激するのです。

テレビ、新聞各社が同じ記事を書いたら、おかしいと思うべし。

世の中の洗脳が解けると、面白いほど世界の見え方が変わります。

スペイン、ポルトガルの植民地争いから、オランダ、イギリスの植民地
フランスもやっていた、日本は植民地の解放と人種差別を反対した国です。

洗脳から目覚めないと、時代遅れになります。

今回がこのシリーズの最後ですが、特に若者達は何度でも読み返して、
脱洗脳を心がけてもらいたいと思います。

気が付けば、若いころの明治のおじさんになっていた。
今は、昭和の初めのころのおじさんです。

皇の時代の羅針盤の語りべとして、お伝えいたします。

拝。

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