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皇の時代の羅針盤 コラム”バブル”

バブルのナゾとは・・・・

1995年2月
先の経済学の保証で述べた通りバブルは一般的には、シャボンの泡のように思いますが、実際には大蔵官僚によるバブルのコントロール(拡大収縮)にあると言われています。

それは、土地神話、株神話が日本経済を大きく支えて来た訳です。これによって大企業は、資金調達を簡単にできた訳です。

ここに目を付けた一般投資家が挙って土地や株に投機することによってバブルは膨らみ続けた訳です。

それによって、思わぬ結果が生じた訳です。例えば、相続をしても土地や株では相続税を払えない。また、東京では、狭い土地に大きな税が掛かりそこに住むことができずやむなく土地を売り他の場所へ移転せざるを得ない状況が生じました。

これによって、行政も何とか抑制しようと試みたのが土地や株の取引を規制する法律であった。それによって、経済活動は抑制されたが、その反面バブルは泡のように弾けた格好で収縮して現在の複合不況へとつながってくる訳です。

さらに悪いことには、今まで大企業や銀行は、土地や株を担保に資金を集めたり運用して来た訳ですから、土地や株が値下がりしてしまえば資産価値がなくなってしまう訳です。

これが、負債や不良債権となってしまうわけです。例えば、今まで100億円の価値のあった土地が仮に半分になったとしたら大変なことです。株においても同じようなことが言えます。

ここで、経済が投資と消費によってきちんと成り立っていればバブルのような事態は起こり得なかったのではないかと思うのです。何故ならば、土地や株で簡単にお金が儲かってしまうと思えば誰でもが簡単な方を選んでしまうのではないでしょうか。

10年位前からこれからは脱工業化社会が来るとか知的社会が来ると言うようなマスコミや本がたくさん出版されて来ました。実際の経済活動をしないでどうしてそのようなことが起こると言えるのでしょうか。

わたしは、当時そのことが不思議でたまりませんでした。しかし、考えてみますと日本の円が力をつけている割りには、一般市民の消費生活には際立って善くなったという実感がないように思えてなりません。

そうなるとどうしても土地や株に投機してみたくなるのも当然かも知れません。このようにして日本中バブル景気に酔っていた訳です。

ここで考えなくてはならないことがあります。バブルが終わり複合不況になった今ここで本当に経済を善くするには何をしたら善いかということです。
経済活動が活発になるためには、投資を増やすか消費を増やすかのどちらかです。現在どちらも増やせない状態です。しかし、考え方によっては可能なことがあります。

まず、今の日本の環境を考えたとき、円高である。この円高のメリットを活用することが一番ではないでしょうか。例えば、外国人労働者が日本へ来て2~3年で自国へ帰ると立派な家に住めるという事実を市民が確認することと知ることです。

これは何を意味しているかと言うことです。日本人も同じことができなくてはおかしいということです。
また、経済が破綻したロシアにおいて一般市民が毛皮のコートを着てマクドナルドのハンバーガーを食べているというのはどうしてなのか、中国においては月の収入が200元なのに20元の餃子を食堂で食べられるのか我々はどこか錯覚させられているのではないでしょうか。

また、毎日食卓にのぼる豚や牛の肉は毎日屠殺されているのにその革のことは誰も考えないし気にも止めていません。毎日屠殺されるその量は大変な数です。その革を使用した製品がどうして高い物になるのでしょう。

まだまだあります、日本は資源輸入国ですから化石燃料である原油をたくさん輸入している訳です。これらは、円高になれば安く買える訳です。であるならば、それらを加工した物は、すべて安くなって当然ではないかと思います。

しかし、どういう訳か安くならずかえって高くなっているのが現状です。特に、公共料金と言われる物については常識では考えられないことを平気で行っているとしか言いようがありません。電気、ガスは石油から作られているのにどうして料金が差益分くらい還元できないのか。

これらの理由に、人件費の高騰が上げられますが何故毎年何百億、何千億の利益が出るのでしょう。当然ある程度の利益が出なければ国が豊かになりませんがその利益を国民総生産として国家予算を毎年膨らまし大企業や官僚の思いのままの結果が現在の複合不況だとしたら何のための国家なのか考えなくてはいけないのではないでしょうか。

ここで言いたいことは、消費を拡大することが一番早いと言うことです。それは輸入品又は国産品どちらも同じ土俵で戦わせて価格破壊による物価の抑制と人件費の抑制を計ることではないでしょうか。

物価が下がり給与も下がる結果的にデノミの様になります。これによってバブルで消えた資産価値に等しくなるとすれば元に戻ることと言えるのではないでしょうか。

そしてもしそうであるならばその時から投資を始めればさらに経済活動は活発化するのではないでしょうか。これが、わたしの考えです。

追記1

あれから、30年経ちました。2024年6月5日時点、現在は円安です。時がたつと環境や状況が変わるものです。

変わらぬものがあるとすれば、変化し続けるという事だといえます。変化するから進化するものです。

インバウンドやオーバーツーリズムで好景気の観光地やその周辺の経済効果は上がります、が、その反動も出てきます。

これまで、輸入に頼りすぎてきた結果国内生産が需要に追い付かないので、
物価が高騰し始めてきた。

今更ではないが、節約術が必要になってきた。いざ災害が来たとき、普通に乗り越えられる、知恵と心構えが必要です。

これからは、心豊かである時代です。それは、地位や名誉でもなく、お金でもない時代です。

誰でもが、不自由なく安心して暮らせる社会になるという事です。

それが実現するまでの間が、端境期という事です。そして、端境期は大きな災害が起きて、既存社会生活が壊されてから、作られていきます。

現代はまさにそのまっただなにあります。
その兆候は、動物の出現や災害が予兆として現れます。
異常気象、異常現象が次々に起こるでしょう。

いつでも自立できる知恵が必要です。

つまり、皇の時代が始まっているという事です。

追記2

相場について、株、土地、金、などの相場について言えること、
需要と供給のバランスである。

需要が多ければ、相場は上がり、減れば下がる。これが基本で、
売り買いの駆け引きが生じます。

つまり、損得があってなんぼという事です。
売り逃げ、勝ち逃げが必要という事ですね。

バブルで、遺産相続で東京の親の土地を売った友人が言っていました。
億のお金が入って、億ションを買ってもまだ余るよ。と薄ら笑いをしていたことを思い出しました。

その物件を買った側は、その後いくらの損失になったのだろう?

はじけた後、損の話が話題になるが、その分の得が必ずあるわけです。
バランスです。


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