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ユニコメンタル・この私がまさか…#8〜私の価値は三千円〜

退職の日は荷物が多かったので、タクシーで帰宅しました。
帰って荷物を下ろすと同時に、本当に『肩の荷が下りた』感じがしました。

気になったのは、店長から受け取った手紙らしきものです。見たくないけど、そのままにしておくのも気持ち悪い。
せっかく仕事を辞めたのだから、見てスッキリしようと封筒を開けました。

中身は手紙と、

裸で千円札が三枚入っていました。

は?何これ…。

手紙を読むと『何でもできるので甘えてしまって、ストレスをかけて退職にまで追い込んでごめんなさい。』等と書かれていました。
そして最後の一文は、

『ほんの気持ちです。』

私が長い間苦しんで、13年間働いた職場を辞めるまでに至ったのに。
あの人にとって私はそんなものだったんだと心底落胆すると同時に、本当に仕事を辞めることにして良かったと思ったのでした。

金額の問題ではありません。
いい大人が…

子供のお年玉じゃないんだから!

いや、お年玉の方がポチ袋に入ってきちんとしてる。
現金じゃなくて商品券にするとか、せめてお札を封筒に入れるとかできなかったんだろうか。

その三千円をどうしようか悩みました。
何か残る物を買うのもイヤだし、食事に行って体に入るのもちょっと…。

消えてなくなるのが一番いいなと思い、久々にパチンコに行って使いました。
すると、三千円が二万円になって戻ってきました(笑)   


つづく



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