十字架の花嫁
私はあの日から私は私でなくなったのです。
そうです、あれは私の人生の始まりでした。
町の役所に婚姻届を提出しました。
花婿と花嫁なる私は互いに喜び合いました。
その時、私は何も考えていませんでした。
ですが、確かに私はあの時、死んだのです。
今までの、親元で育った私は死にました。
ボロボロの体で歩んでいた私は、
主の十字架と共に磔られました。
じゃあ、今の私は誰でしょう。
主と共に復活した新しい私なのです。
白い花嫁衣装を着た私はとても綺麗です。
あの婚姻届を出した時から、親に甘えていた娘の私は、花婿の元へと行き妻となったのです。
2024/02/01 作