国連総会 緊急特別会合 DAY 2
10月26日 国連総会
国連総会では、加盟 193 ヵ国が1票の投票権を持ち、安全保障理事会とは対照的に拒否権はありません。
重要な問題に関する決定は、2/3の多数決によって行われます。
なお、国連・教皇庁・パレスチナ常任監視員は国連総会の決定に対して発言権はありません。
1日目・2日目ともに原文はこちらにありますので、1日目も読みたいという方は翻訳機に突っ込んでみて下さい。
ヨルダン主導の決議案とカナダ主導の修正案
今回の危機に関する決議案は、会合の最後に採決投票が行われる予定です。
現段階でヨルダン主導の決議案は、エジプト・オマーン・UAE等40ヵ国以上の支持を受けています。
ヨルダン決議案の要項は、「即時で耐久的で持続的な人道的休戦」の呼びかけ、国際人道法に従うようすべての関係者に「要求」し、ガザ地区への必要な物資とサービスの「連続的で十分で妨げられない」提供を求めています。
また、拘束中のすべての民間人の「即時かつ無条件の釈放」を求め、国際法に従って彼らの安全、衛生的で、人道的な取り扱いを要求しています。
ヨルダンの決議案に対して、ハマスによる10月7日のテロ攻撃及び人質拉致を「明確に拒絶し、非難する」という修正案がカナダによって提出されました。
現段階ではどちらの案も国連総会の公式な立場を表明するものではありません。
ヨルダンの決議には、エジプト、オマーン、アラブ首長国連邦を含む40ヵ国以上の支持があります。
それは「即時かつ持続的な人道的停戦」を要求し、すべての当事者が国際人道法に従い、ガザ地区への支援物資を「持続的で妨害されずに」供給する必要があります。
また、人質として拘束されているすべての民間人の「即時かつ無条件の解放」を要求し、国際法に従い安全で人道的な扱いを保証するよう要求しています。
この決議文には、ハマスによる10月7日のテロ攻撃に特定の言及はありません。
カナダ修正案では明確にハマスを非難
カナダが提案した修正案は、ハマスによる10月7日以降のイスラエルでのテロ攻撃と人質の誘拐を「明確に拒絶し非難する」ものです。
アメリカを含むいくつかの国がこの修正案を支持して発言します。
午前10:20 ヨルダンからの提案
総会議長のデニス・フランシス氏が座席に着き、特別会合の開会を宣言しました。
午後3:00を過ぎたら一旦討論をそこで終わりにして、採決投票することをヨルダン大使が求めているようです。
午後3:00過ぎには討論を中断して投票を行うというヨルダンの提案に、反対意見はなかったようです。
事前予想の通り、ベネズエラ大使がまず檀上に向かいます。
なお、冒頭の説明であったように、草案決議およびそれに対する修正案の採択には2/3の多数票が必要であることを各国が同意しました。
午前10:30 🇻🇪 ベネズエラ
「皆が扇動的な言動を控えるべき」
金曜日に最初に発言することになったのは、ベネズエラ大使であるホアキン・アルベルト・ペレス氏で、彼は国連憲章を擁護する友好国グループを代表しても発言しました。
彼は即時の停戦と、病院、難民センター、食料倉庫を含む民間インフラに向けられたすべての攻撃の終了を求めました。
彼はまた、自制を呼びかけ、煽動的な発言や非人間的な言葉の使用を控え、これがエスカレーションを緩和するための政治的および外交的努力に全く役に立たず、かえって緊張と暴力を助長し、無実の人々の命を危険にさらすだけだと述べました。
グループを代表して、彼は安全保障理事会に対し、国際連合憲章、ジュネーブ条約、および関連する国際法の原則を守るよう、国連事務総長の呼びかけに従うようイスラエルに要請しました。
午前10:50 🇶🇦 カタール
「民間人の標的化を非難する」
カタール大使のアリャ・アハメド・サイフ・アル・サーニ氏は、この危機が地域および世界の安全を脅かすとし、安全保障理事会のこれまでの対応に失望を表明しました。
彼女はすべての関係者にエスカレーションを防ぎ、完全な停戦に向けて進むよう呼びかけ、特に市民を含むすべての捕虜の即時解放、ガザ地区への人道支援の提供、および安全な人道的通路の開放を求めました。
アル・サーニ氏は、特に女性と子供を含む市民を標的にすることを非難し、「我々はイスラエルによる包囲を断固拒否し、230万人の半数が子供である人々の最低限の生活用品さえ奪う占拠による包囲を非難します」と強調しました。
彼女は、すべての国連加盟国にヨルダン主導の草案決議を支持し、"希望のメッセージ" を送るよう求めました。
最後に、彼女は「カタールは続く外交的な努力に貢献し続け、パレスチナの兄弟たちの血の流れを止め、これまでの基準に従った持続可能な政治的解決策を確保し、地域を混乱と暴力から救い出す方法を見つけるために」と述べました。
🇯🇲 ジャマイカ
「争いの進展は壊滅的な結果にしかならない」
カリブ共同体カリコムの代表として発言したジャマイカの常設代表であるブライアン・ウォレス氏は「紛争をすぐに終結させなければ、より広範な地域戦争へとエスカレーションする可能性がある」と述べました。
彼は国際的な安定性への影響について懸念を表明し、特にカリコムなどの小規模で脆弱な島国にとっては「多面的な課題を克服しようとして苦闘している」と指摘しました。
「戦争、暴力、テロを絶対的に不要なものであると認識しなければならない」と述べ、カリコムは紛争に対して、平和的で持続可能な解決策の加速化を求める国連安全保障理事会決議242を継続して支持していることを主張しました。
午前10:58 🇪🇬 エジプト
「もう十分だ」
エジプトの大使、オサマ・マフムード・アブデルハレク氏は「ガザで砲火の下にあるパレスチナ人の基本的権利に関して、沈黙するという選択肢は無い」と述べました。
彼は、パレスチナ人を含むすべてに適用される基準があるべきであり、二重基準ではないと述べました。
「市民を標的にすること、テロ行為、国際人道法の侵害、病院や医療センターへの爆撃、子供の殺害、包囲、生活用品を断つこと、この全てに反対します」
彼は強制的な避難と人権の抹消に反対し、「虐殺に反対―全員が平等です」と述べました。
真実を言わない「沈黙の悪魔」であってはならないと述べ、アラブのことわざを引用して言いました。
「もう十分だ」と彼は言いました。
「私たちはもはやパレスチナ人に起こっていることを我慢できません」
アブデルハレク大使は、ガザでの国連の活動と人道的停戦の呼びかけを擁護し、それが決してテロリストの攻撃を支持しているわけではなく、「流血を止めるための重要な一歩」なのだと述べました。
ガザ地区の人々を取り囲み、飢えの苦しみを与える手段を非難し「21世紀には場所がない。それは中世の慣行を思い出させるものです」と述べました。
彼は国連総会に対して、支援が「無条件で」ガザに届けられるよう要求し、それ以外ということは「ガザの人々によもや死刑を宣告つもりではあるまい」と付け加えました。
彼はガザの人々を彼らの土地から三度も強制的に避難させることは「断固として拒絶されるべきだ」と述べました。
午前11:24 🇺🇸 アメリカ
「ハマスや人質救出に言及しないことは、悪の省略」
米国大使リンダ・トーマス=グリーンフィールド氏は「目の前で繰り広げられている死、破壊、絶望は、誰もが人類への失望感に苛まれるだろう」と強調しました。
「ハマスによる野蛮なテロ行為」を引用し、トーマス=グリーンフィールド氏は「テロには正当化の余地はありません - まったくありません。皆さんはそれを知っており、私たちはハマスのテロ行為を非難しなければなりません」と強調しました。
トーマス=グリーンフィールド氏は、ハマスのテロリストにとって、市民は「使い捨て」であると述べました。
イスラエルがハマスからの攻撃からその人々を守る権利と責任を行使していると語りましたが、「それは戦争の規則に合致し、国際人道法を尊重する必要があります」としました。
彼女は、民間人の生命を保護し、ガザへの人道援助を確保するための自国の取り組みを振り返り、すべての加盟国にもそこでの人道的苦痛を和らげるよう呼びかけました。
「ガザの人々の運命は天秤の上で揺れていて、彼らを救うには時間が重要です」と彼女は述べました。
決議に言及した大使は、ヨルダン主導の草案に欠けている2つの重要な単語を指摘しました。
「ハマスです。10月7日のテロ攻撃の実行者を名指ししないことは有り得ないでしょう」と彼女は述べ、もうひとつについては「人質です。この決議は、ハマスや他のテロ組織によって拘束された市民を含む無実の人々を救い出すことに何ら言及していません」
「これらは悪の省略です。これらはハマスの残虐行為を隠し、助長します。どの加盟国もこれを許してはなりません」と彼女は強調しました。
トーマス=グリーンフィールド氏は、米国が悪の省略を訂正し、ハマスのテロ攻撃を非難し、人質の即時かつ無条件の解放を要求するカナダによる修正案の共同提案者であることを述べました。
彼女は「これは今日の決議で期待する最低限のものです」とし、他の加盟国にカナダの修正案を支持するよう呼びかけました。
「国連総会はテロ行為に屈せず、今も拘束されている人質とともに連帯することを世界に伝えなければなりません」と彼女は述べたあとに。
「現状を変えなければならない」
リンダ大使はバイデン大統領の声明を思い出しました。
「10月6日には二度と戻れない」との言葉を。
「私たちは、ハマスがイスラエルを脅迫し、パレスチナ市民を人間の盾とする状態に戻ってはいけません。過激派入植者についても、西岸のパレスチナ人を攻撃し、脅迫するなど到底容認できません」
この危機が終わったとき、次に何が起こるか想定しておく必要があり、私たちの視点ではそのビジョンは二国家解決を中心に置かれなければなりません。
そこに到達するには、私たち全員の協力が必要です、と彼女は述べました。
午前11:47 🇪🇺 EU
「邪魔されることのない人道回廊が必要」
欧州連合の国連代表 オロフ・スクーグ氏は、安全保障理事会での拒否権の使用を深く後悔しており、この国連総会では強力でタイムリーな統一した声明が必要であると述べました。
正確で迅速で誰にも邪魔されない人道的なアクセスの確保がすぐに必要です。
「回廊」または「人道的休止」のような、考えられる全手段を通じて行われなければならないが、テロリストに利用されてはなりません。
彼は、EUは二国家解決を基盤とした政治プロセスの再開を支援する用意があり、できるだけ早く国際平和会議の開催を支持していると述べました。
彼は安全保障理事会の決議がない場合、総会で合意に達する必要があることを理解しており、EUは分裂を克服するために建設的に協力し、修正案を作成したと述べました。
午前11:52 🇸🇦 サウジアラビア
「国際的な失敗」
サウジアラビアの国連大使であるアブドゥルアジズ・M・アルワシル氏は、ガザでの殺人と破壊が人道的な惨劇だけでなく、地域と世界の安全に深刻な影響と反響をもたらしていると述べました。
「私たちは、民間人が標的になることを明確に非難し、停戦、流血の停止、ガザ地区包囲の即解除、人質の解放、影響を受ける全ての市民への人道的支援とサポートを要求しました」と彼は述べました。
「また、強制的に避難させたり、ガザの人々に対する集団的な罰則、戦略としての市民の飢えも非難します」と彼は付け加えました。
アルワシル大使は、平和のために働く優先順位は、国際的な規約と法に従うことであるべきだと強調しました。
彼は、現在の危機は、国際社会がイスラエルの占拠を終わらせ、二国家解決を実施することに失敗したためだと述べました。
「過去70年間、あるいは最近でも、違法なイスラエルの行為に対する沈黙こそが、地域を現在の危機に導いたものです」と彼は述べ、紛争の拡大が世界の平和と安全を脅かす可能性に警告しました。
午後0:30 🇹🇷 トルコ
「パレスチナの願望が否定される限り平和は不可能」
トルコ国際連合常任代表であるセダト・オナル氏は、こんな風に麻痺したような安全保障理事会の状況では、国連総会が立ち上がる必要があると述べました。
原則に基づいて、トルコは今日提出されたヨルダン決議の共同筆者であり、それには虐殺を終わらせ、地上での緊張を緩和するために必要な最低限の内容が含まれています。
市民や市民インフラを標的にすることは安全をもたらしません。
パレスチナの自由、尊厳、国家としての願いが拒絶され続ける限り、平和は不可能です。
午後0:39 🇧🇷 ブラジル
「市民への攻撃を非難」
ブラジル国際連合常任代表であるセルジオ・フランサ・ダネーゼ氏は、ハマスによる卑劣なテロ攻撃、人質の誘拐を「明確に非難」しました。
また、ガザ地区の市民を無差別に殺傷し、彼らの家を破壊し、生存のための基本的な手段を奪う攻撃も「明確に非難」しました。
フランサ・ダネーゼ氏は、10月の安全保障理事会議長を務めるブラジルが、危機に関する4つの草案決議のいずれも採択しなかった後、緊急会議を歓迎しました。
その中には、彼の代表団が提案したものも含まれており、賛成12票を獲得しました。
フランサ・ダネーゼ氏は、理事会のメンバーからの決議への強力な支持が、その決議が国際人道法と人権法に堅く根ざし、人道的な必要に基づいていることを示しており、「バランスの取れた内容である」と述べました。
午後0:51 🇬🇧 英国
「民間人の生命を保護するためにできるすべての措置を講じる」
中東担当大臣であるタリク・アフマド卿は、ガザでの爆撃で命を落とした国連職員や医療関係者、イスラエルでの10月7日の攻撃の犠牲者、無実のパレスチナ人の家族に哀悼の意を表しました。
「失われるあらゆる生命は悲劇です。イスラエル、ガザ、西岸の家族だけでなく、全ての人類にとっての悲劇です。」
彼は、すべての当事者に国際人道法を尊重するよう呼びかけ、人質の無条件解放と妨げられない人道的アクセスを求めました。
アフマド卿は、ラファの交差点を通じて支援を拡大することが急務であり、支援が必要な人々に届けるために奮闘している国連事務総長と全てのスタッフを称賛しました。
彼は、人道的な休戦が支援のために不可欠であると述べました。
テロに立ち向かう。
アフマド卿は、ハマスのテロとイスラエルの自己防衛権に対する英国の連帯を強調しましたが、これは国際法の範囲内で行わなければならないと強調しました。
英国貴族として、アフマド卿は「テロは邪悪であり、テロのあらゆる行為は人類に対する挑発であり、私たちはそれを明確に非難しなければならない」と述べました。
この基準に基づいて、総会の前に提出された決議は「これを踏まえて、より明確であるべきだ」と語りました。
しかし、英国はすべての措置が、被害を最小限に抑えて、市民の移動が自発的かつ安全である必要があると明言しました。
「この暗闇の瞬間」で、紛争に対する二国家解決の約束を見失わないようにしましょう。
「私たち英国は、平和が優先されるべきであるとの信念のもと、地域とその周辺のすべてのパートナーと緊密に協力し続けます」
午前のセッションが終了し、昼食後に再開予定です。
再開後も多くの国が登壇する予定で、解決策の模索は続きます。
午後3:24 🇯🇴 ヨルダン
「シンプルかつ重要な目標」
国連総会ホール内の代議員たちの間で緊張感が漂っており、午後のセッションが始まっています。
ヨルダン大使マフムード・ダイファラ・フモウドは、投票の前に「即時停戦の必要性を切実に訴え続ける」と述べ、パレスチナ人の計り知れない苦しみは、将来の世代にまで暗い影を落とす運命にあるだろうと述べました。
彼は、代表団たちが「イスラエルによる地上侵攻を目撃している最中」であり、安全保障理事会が、それを抑える合意形成にこれまで4度失敗したことを指摘しました。
彼は、国際連合の設立目的である平和と国際法の遵守に合致するであろう決議案こそが「シンプルかつ重要な目標」であると述べた。
午後3:28 🇨🇦 カナダ
「テロ行為であることを認識しなければならない」
カナダ大使ボブ・レイ氏は、国連総会がイスラエル人とパレスチナ人に、これまでに失われた全ての生命に対する不当な悲劇であることを示すために集まっていると述べました。
しかし、ここにいる重要な理由は忘れ去られてしまいました。
10月7日、ハマスはイスラエルに恐怖をもたらしました。
その後、7,000人以上のパレスチナ人が死亡しました。
「すぐに対応しなければいけないことがわかるでしょう」と彼は言いました。
残念ながら、カナダは現行の文言を支持できないと彼は述べ、国連総会は10月7日のテロ攻撃と人質の拉致を認識しないままでは、行動できないと付け加えました。
自分たちが提案している修正案が採択されないということは、国連総会は世界で最も残忍なテロ攻撃のひとつを認識することができず「我々は今後、その失敗を背負いながら生きなければならず、悲劇が続くことになる」と彼は述べました。
この修正案は「名指しされるべき者の名が無い」と彼は述べ、危機が地域に広がってはならないと強調し、カナダは二国家解決を支持し、ガザへの人道援助も続けていることを繰り返しました。
午後3:35 🇵🇰 パキスタン
「名指しされるべき者」
パキスタン大使ムニール・アクラムは、もしもカナダの修正案が公平なものであるという主張だと言うのならば、名指しするのはハマスだけではなく、イスラエルも同様ではないだろうか、とカナダの主張に対する反論を展開しました。
彼は続けて、そんなことをする必要はなく、最善の選択は両者の名を挙げないことであるとして、ヨルダンの決議案で示されているように、「公平で公正で正義であるべき」と述べました。
「あなたが公平で公正で正義だと言うのだから、きっとあなたはイスラエルも名も挙げるのでしょう」と彼はそのまま続けました。
「私たちは皆、この紛争の発端が何であるかを知っている。
それは50年にわたるイスラエルの占領と、パレスチナ人に対する不当な殺害である」
「イスラエルに真実や正義を直視できるとは思えない。あなたはイスラエルの占拠こそが10月7日の悲劇の原罪かもしれない、と考えたことはないのだろうか?」
午後3:45 採決投票
カナダの修正案は、賛成85・反対55・棄権23でした。
ヨルダンの提案は、賛成120・反対14・棄権45となりました。
2/3の賛成を得られなかったカナダの修正案は棄却されて、ヨルダンの提案が採択されました。
採択された決議の主要な規定をもう一度確認しましょう。
法的効力はありませんが、国連加盟国の多数派の意見を表明する声明です。
10月7日のハマスのテロ攻撃以来、国連の敵対行為に対する初の公式の反応であり、安全保障理事会が合意に達することに4回失敗して、ようやく得られたものです。
この決議には、ガザを支配する武装組織ハマスへの具体的な言及はありません。
これは、カナダの提案が提出された主要な問題です。
この決議は、「即時かつ持続的な人道的休戦」を求め、すべての当事者が国際人道法を遵守し、ガザ地区への必要な供給物資とサービスの「連続的で充分かつ妨げられない提供」を要求します。
また、この決議は、今も拘束されているすべての民間人の「即時かつ無条件の解放」を要求し、国際法を遵守した上でその安全、衛生的で、人道的扱いを要求します。
午後4:18 🇫🇷 フランス
「安全保障理事会が行動しなければならない」
フランスの大使ニコラ・ド・リヴィエールは、決議が採択された後に発言し、民間人の殺害を正当化する理由が見当たらなかったため、賛成に投票したと述べました。
「ガザの状況は既に壊滅的で、我々は人道的休戦のために協力する必要があります」と彼は述べ、フランスは既に援助用の船舶を派遣したことを公表しました。
「総会は人質の解放を要求しなければなりません。ただし、この決議の採択は安全保障理事会の努力を代替するものでも、該当機関が今採択すべき決定でもありません」と彼は述べ、安全保障理事会がなんとか決定に達することを期待しました。
「今、私たちには状況を悪化させない責任があります」と彼は言いました。
「唯一の実行可能な解決策は二国家解決です」
🇮🇱 イスラエル
イスラエル国連大使ギラド・エルダンは、採択された決議に対応して、「今日は不名誉な日となるだろう」と述べました。
「我々は、国連が一片の正当性さえ持っていないことを目撃した」と彼は言いました。
「国連は次のテロを容認するだけではなく、国際社会によると、イスラエルには自衛権すらないらしい」
彼は、ハマスとの交渉や議論は行われるべきでないと述べ、ハマスが再びテロ攻撃仕掛けてくるのを黙って見過ごすことは無いと付け加えました。
この決議にはハマスについて一度たりとも言及されておらず、まるでこの争いが自然的に生えてきたかのようだ。
「今、何が起こっているのだろうか?」と彼は尋ね、「イスラエルの手足を縛ることが目的なのか?」と疑問を投げかけました。
「ハマスを根絶する唯一の方法は、ハマスを根絶やしにすることです。
ハマスはなぜ責任を問われないのでしょうか?」
彼はさらに、「国際法に違反するような人道危機など存在しないことがわかるでしょう」と述べ、ガザの悲劇にまつわる情報は、その全てがハマスから提供されたものだと指摘しました。
暴力を止めたいと願う人々は、武器を置き、すべての人質を返すようにハマスに対して呼びかけるべきだと彼は述べました。
「もしも実現すれば、戦争は即座に終了するでしょう」
そして、彼は締めくくりに「今日の採択は国連と人類にとって暗い日です。それでもイスラエルは自衛のために戦い、ハマスを根絶やしにして、人質を取り戻すために必要なことをするでしょう」と述べました。
午後4:38 🇮🇳 インド
「事態の安定を要請」
インド大使ヨジュナ・パテルは、採択された決議に対応して、10月7日のテロ攻撃はショッキングなものであり、人質の即時解放を求めたと述べました。
その上で、ガザでの犠牲者は依然として懸念されており、まずは彼らに救いの手を差し伸べる必要があるのだと彼女は語りました。
インドはこの決議の採決で棄権しました。
継続する努力を歓迎し、二国家解決への支持を再確認しつつ、当事者に対して暴力を抑制して、実質的な平和交渉の再開に向けて取り組むよう呼びかけました。
午後4:50 🇬🇭 ガーナ
「世界は平和のための有効な手段を見つけなければならない」
ガーナのキャロリン・オポン・ンチール大使兼副代表は、同国がヨルダン決議案に賛成票を投じた理由として、人道的危機を無視できなかったことなどを挙げた。
「私たちは国際社会として、イスラエルとパレスチナにおける悲痛な悲劇を終わらせる責任があります。
この悲劇から、私たちは両者が和平合意を再開・締結するのを支援し、二国家解決を前進させるため、有効な手段を見つけなければなりません」
非常任理事国である自国がヨルダン決議案に賛成票を投じたのは、人道的危機を無視できないからだと彼女は述べた。
ハイライト
国連総会はガザに即時かつ持続的な「人道的休戦」を求める決議を採択
国連総会は、敵対的攻撃の停止「即時で持続的で耐久性のある人道的休戦」を求める重要な決議を採択しました。この決議はヨルダンによって提案され、45以上の加盟国が支持しました。
カナダによって提案され、米国を含む35以上の加盟国が支持したハマスの明確な非難を求める修正案は成立せず、3分の2の賛成を得られませんでした。
加盟各国は採択された決議に対する意見を述べるために論陳し、修正案に賛成または反対の立場を説明しました。
この日、いくつかの国が立場を表明し、危機が市民に及ぼす影響を繰り返し強調し、食料、水、燃料の供給が極めて低い水準に達する中で、援助今すぐ必要であることを強調しました。
米国は現在の危機が終わった後「2023年10月6日の状況としての現状には戻れない」と宣言し、二国家解決の重要性を強調しました。
火曜日には緊急特別会合を再び開催し、加盟各国は討論を続けます。
平和と安全
国際連合総会は、ガザ地区におけるイスラエル軍とハマス武装勢力の間の「即時で持続可能で継続的な人道的休戦」を求める決議を採択しました。
また、ガザ地区に取り残された民間人に対する、支援物資の「連続的で十分で妨げられない」提供も要求しています。
報道によれば、イスラエルは陸上作戦を拡大し、ミサイル攻撃を強化しているとのことです。
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