メンタルの安定で得たもの・失ったもの

こんばんは。私です
前の記事は入院生活そのものについてお話しましたが、今回は引っ越しで転院することを踏まえて、退院予後の話を整理しようと思います。
具体的には、メンタルの安定と引き換えに得たものと失ったものの話をつらつらしようと思います。

メンタルの安定で得たもの

・「自分らしさ」の再形成
何かにつけてカリカリしたり不安を募らせたりしていた私でしたが、とてもゆったりとした性格に変化しました。顔つきやメイク、話し方もキツめの印象からより柔らかな印象に変化したように感じます。

入院前は周囲の環境からのちょっとした刺激を「自分への攻撃」と感じていたので、常に警戒態勢でいたように思います。人の言動には必ず裏に何かしらの意図があって、それらを考慮して自分も行動するべきだと考えていました。こういった懐疑的な思考がバックにあるので親や知人、職場での人間関係は不安定で、うまくコミュニケーションが取れない事が多かったです。被害的妄想が働いて過度な防衛反応をしてしまい、仲違いをしてしまった人たちには、あの時はどうかしてたよと素直に謝りたい気持ちでいっぱいです。
常に緊張状態で不安も強く、日中も考え事をして苦しい気持ちになることが多かったので当時は昼も何も考えないで寝ていられるようにしてくださいとお願いし、昼用の睡眠薬まで処方されていました。

人に優しくできない状態は自分に対しても当てはまりました。人からの攻撃を受けないように自分を強く見せようと躍起になっていたように思います。特に私は昔から容姿について言われる事が苦手だったので、過度に容姿を磨こうとしたり、いわゆるキラキラ系の仕事に就いて少しでも肩書に箔をつけようとしたり、なにか攻撃を受けたときに自分サイドは間違ってないんだと自分を強く持つための裏付けをしていました。一言でいうと無理をしていたと思います。このときの自分の努力は確かに評価できますが、親が心配して過干渉になるほど自罰的でピリピリしていたのは、本来の自分の性格とはかけ離れていてちょっとおかしかったかなと思います。

転機は、入院中でした。自分の持つパーソナリティ障害について、担当の医師に「あなたが過去に自分を守るために作り上げてきた処世術のようなもので、治らない(直せない)ものではないと思う」と伝えられたことです。自分では上で挙げたような考え方やそれで起こしてしまう問題的行動について治らない病気、直せない性格だと思いこんでいたので目から鱗でした。

それ以来、被害的妄想や過剰な防衛反応が首を出す前に「本当にその捉え方はあっているのか」「もっと客観的に捉えられないか」「素直に捉えたらどういう意味か」「そもそもこの人は自分を攻撃しようとしているわけではないのではないか」を自然と考えられるようになってきました。以前は素直に受け取ると傷つけられるかもしれないと無意識に防衛反応が出てしまってできなかったことです。
未だに周囲からどう見られているかは少し気になってしまうこともありますが、被害的妄想やそれによる不安、攻撃的反応は少なくなってきたように思います。
自分に対しても周囲に対してもより穏やかな気持ちで接することができるようになり、無理をしないで生活することの幸せを感じられるようになりました。友人たちとの関係もより良好になったように思います。
自分や周囲を素直に受け止めることで、自分が傷つけられるような場にわざと身を置くこともなく、程よくありのままの自分を甘やかしながら生活できるようになりました。 
おそらく本来の自分は、現在のような柔軟でまったりとした性格だったのだと思っています。

・減薬
前述の通り、入院前は一番強い睡眠薬を就寝時に飲んでいたことに加え、日中にも睡眠薬を服用していました。今では日中に強い不安に襲われるから寝ていたいと思うことも、夜に全く自力で眠れないということもなくなったため睡眠に関する薬は入眠を助ける軽い薬のみとなっています。
また不安や緊張を抑えるためにたくさん飲んでいた筋弛緩の作用がある薬もやめました。これを飲んでいた頃は呂律が回らなかったり売り場でモノにぶつからないように調節して歩けなかったりで、アパレル勤務の時は良く怒られていましたね、懐かしい。

・趣味
入院前は生きる意味もないし趣味なんてないよみたいな人間だったのですが、入院後はお裁縫をしたり友達とゲームをしたり料理をしたりするのがなんだか楽しくて、自分の趣味ってこれなんだろうなと思えるようになりました。楽しいっていいね!

メンタルの安定と引き換えに失ったもの

・筋力と基礎代謝
入院前はパーソナルトレーニングに通ったり、ジムに通ったり、リングフィットアドベンチャーをしたりである程度運動をしていました。
入院中、とにかく患者は寝て回復するのが正義という感じだったうえ、閉鎖病棟で特に運動をさせてもらえるわけでもなかったので筋肉がどんどん落ちました。
その結果運動習慣がなく基礎代謝も落ちている状態で好きなものを食べられる生活環境に戻されて、大変なことになりました。…
去年の夏~秋に着ていたおしゃれな服は軒並み入りません。下着もパツパツ。今年の夏着るものがありません。困った。
人前に出るのも少し恥ずかしいくらいです。去年の冬コミケの売り子で島風コスをする予定だったことが今では信じられません。過去の写真を見返していいなぁと思うまでになってしまっている…。
運動も食事制限もしないとやばいです。過去に痩せる薬を飲んで激鬱になったことがあるので薬に頼ることはできないですね。ちょっと自分を甘やかしすぎています…

・かしこさ
どうもぼんやりのんびりしてしまって、物事を慎重に厳密に考えることが難しく、昔のこと(特に嫌だった経験など)を思い浮かべることもできなくなってしまいました。
仕事のことやお菓子作りでもない限り、世の中割とだいたいで大丈夫ということに気がついて以来ボケが進んでしまい、この前寝る前にとっさに7×9を聞かれたときに64と答えてしまいました。(多分ぼんやりしていただけで今はちゃんと九九いえます)
算数の他にも昔覚えた歴史の話やなんかも厳密には覚えていないことが多いです。非常にまずい。


こうしてみると失ったものはめっちゃ頑張れば取り戻せそうだし、得たものはプライスレスだなと感じますね。
入院して自分のためになるような治療を受けられて良かったなと思います。
引越し先では自分の部屋も持てそうでいまから何をしようかなとわくわくしています。((o(´∀`)o))ワクワク

…とりあえず二日後の引っ越しに向けてまったく進んでいない荷造りを進めようと思います。
今回はほぼ自分向けのメモのような内容ですみません。でも元気になってよかったなってほんとに思ってるんですよ。
体を壊さないように気をつけながら無理せず生きていこうと思います。おわり




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